まだ寒い日もあります。5/26は雪が薄っすら積もりました。山荘までの登山道は、アイゼン・ピッケルがまだ必須です
天気・気温
山と周辺の状況
槍ヶ岳山荘周辺は、例年より雪は少なめとはいえ、まだまだたくさんの雪があります。気温も上がっていますが、まだ寒い日もやってきます。
5/25の夕方は雹が降り、その後に雪に変わって1cmほど積雪しました。翌日朝は冷え込みで、湿った雪はガチガチに凍っていました。
それでも、高山植物の小さな芽が顔を出し始めました。
登山道の状況
●槍沢ルート
上高地からのルートは、ババ平あたりから雪の上を歩きます。大曲あたりでは、雪渓がだいぶ割れてきています。今年は雪が薄いので、なるべく夏道沿い(向かって右側)のルートを通ってください。
グリーンバンド直下あたりまでの急登は、かなり雪が固くなっています。滑落しないように十分に注意してください。
グリンバンドを過ぎてからは、日中は雪が緩むと、足が沈み、かなり歩きづらくなります。
また殺生ヒュッテから上部は、だいぶ岩や夏道が見えてきています。
なお、ババ平~槍ヶ岳山荘までは、誘導ポールが立っていますので、それに従ってきてください。
また、雪の上を見ると、落石が転がっているのが確認できます。雪融けが進むにつれ落石は増えてきますので、頭上にも注意を払ってください。
●飛騨沢ルート
今年は滝谷の橋が流されてしまっているので、渡渉をしなければなりません。雨が降ると水量が多く、渡渉は難しくなります。この時期は雪融けで水量も多いので、水が引くのも遅く、細心の注意が必要です。
滝谷の渡渉点近くにネットが設置されています。渡渉用に設置されたものではありませんが、流されないために利用することも可能です。
滝谷の先では、雪渓の残った斜面のトラバース個所が2箇所あります。いずれも急斜面で滑りやすいので、慎重な行動と技術力が求められます。
飛騨沢に入ってからも、急な雪の斜面が飛騨沢乗越の手前200~300m前まで続きます。雪は固めなので、アイゼン・ピッケルは必須です。ただ、例年より雪が少なく、割れている箇所が多いので、夏道沿いを歩くようにしてください。
飛騨沢乗越の手前200~300mからは雪が消え、夏道を通れます。乗越から山荘までも雪は消えています。
●縦走路
現在、縦走路を歩く人はほとんど見かけません。この時期は、雪が残る箇所が点在し、アイゼンの頻繁な着脱が求められます。
先日、西鎌尾根を歩いてきた方がいましたが、その方の情報だと樅沢岳付近に雪渓が多く残り、苦労したとのことです。またアイゼンの頻繁な着脱が必要とのことでした。
登山装備
前爪のあるアイゼンと、ピッケル、その技術は必須です。気温は真冬と考えて、十分な防寒対策と、雪対策をお願いします。
また紫外線対策を十分に行ってください。日焼け止めとサングラス・ゴーグルは必須です。
注意点
雪融けが進むに従って、落石が増えてきます。足元だけではなく、頭上にも注意が必要です。
昨年の今頃の様子は?
営業4/27~(宿泊要予約)。予約受付中。4/27からの営業に向けて作業中です2023.04.21
営業スタート。本日は富士山まで見える快晴。昨日までの降雪と強風のため雪質に注意2023.04.27
昨日降雪(みぞれ)。槍ヶ岳へは前爪アイゼン+ピッケルが必須(チェーンスパイク、軽アイゼンは危険)2023.05.09
昨日降雪。雪山装備が基本。前爪アイゼン+ピッケル必須(チェーンスパイクや軽アイゼンは危険)2023.05.16
昨日降雪。雪山装備が基本。前爪アイゼン+ピッケル必須(チェーンスパイクや軽アイゼンは危険)2023.05.24
融雪進んでいますが、まだ前爪のあるアイゼン+ピッケル必要です。天気の変化が激しい時期です。2023.06.01
槍ヶ岳山荘周辺の過去の様子
槍ヶ岳山荘
- 現地連絡先:
- 090-2641-1911
- 電話番号:
- 0263-35-7200
- 連絡先住所:
- 長野県松本市埋橋1-7-2