八ヶ岳・赤岳 | 赤岳鉱泉

昨日の好天で雪層全体が緩み雪崩れ注意。稜線は雪庇崩壊も。登山口は雨の日、稜線は厳冬期になる時期です。

ようやく解け始めたアイスキャンディー(2017.04.20 赤岳鉱泉)
ようやく解け始めたアイスキャンディー(2017.04.20 赤岳鉱泉)
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天気・気温

04/06(木) 曇 06:00の気温-2℃ 10:00の気温+2~3℃ 積雪100~110cm
松本市の天気予報
明日
晴時々曇
24℃
12℃
明後日
27℃
10℃
日本気象協会提供 2024年5月20日 6:00発表
甲府市の天気予報
明日
晴時々曇
31℃
16℃
明後日
曇のち晴
27℃
17℃
日本気象協会提供 2024年5月20日 6:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

昨日4/5は春の日差しを浴びながら、行者小屋の屋根に積もった雪下ろし作業を行いました。
今春の屋根には、雪が多めの約1mの積雪が有ります。
この時期らしい湿った雪が重たくて落ちにくいですが、高地で有酸素運動が行えてとても良い刺激になりました(笑)

本日の雪の状況は、昨日と大きく変わってきています。
雪山の雪崩れの用心が、冬から春への変化です。
今週末の入山にはご注意下さい。
鉱泉の屋根の雪はぐさぐさになって落ちかけてきています。
弱層は滑りにくくなってきた反面、雪層全体が緩み、雪層全体の強度が緩くなってきました。
注意は弱層から発生する表層雪崩から、全総雪崩れへ変わってきているようです。
森林限界から上では、雪庇崩壊や、崩壊した雪庇による雪崩れの発生、また人が歩いた事による雪崩の誘発などがあるかもしれません。

稜線ではまだ降雪や吹雪、急な天候変化など一時的に冬に逆戻りすることがある時期ですが
標高の低い所では雪ではなく雨になる確率も増えてきました。
美濃戸口から赤岳鉱泉までは、雨対策、そこから上は雪山対策と両面の対策と装備を用意しましょう。

なお4/4の「弱層テスト」の状況は以下の通りです。
赤岳鉱泉のテント場でピット(四角柱)を掘り、弱層テストを行いました。
テント場の日当たりが良い場所では、約90cmの積雪が有り。
表面から深さ5cm、17cm、30cmの所に弱層が有り。
30cmより深い箇所で弱層は無く、積雪層は安定している。
外休憩所付近の最深部では、約110㎝の積雪が有り。
表面から深さ30cmの弱層はかなり脆く、斜度のある場所では、弱い衝撃でも崩壊して雪崩の発生源となりうる状況です。
明日からも気温上昇が予想されますので、南八ヶ岳の広範囲で雪崩の発生に十分ご注意ください!

●今冬のアイスキャンディ(人工氷瀑)の営業は3月26日(日)で終了しました。

●天気(赤岳鉱泉)
4/5 晴のち曇 最低気温-1℃ 最高気温+12
4/4 晴。最低気温-6℃ 最高気温+5℃

登山道の状況

八ヶ岳はまだ雪山です。

・美濃戸口~赤岳山荘
天候によっては雨でぬかるむこともあります。
気温によってはまだ凍結します。赤岳山岳まで車で上がる方は、4輪駆動車、スタッドレスタイヤ、金属タイプのタイヤチェーンの用意を。

・赤岳鉱泉 100cm以上の積雪 赤岳鉱泉までのトレースはしっかりとついています。

[赤岳鉱泉、行者小屋から上の登山道] 積雪あり雪崩れ注意。
・稜線は強い風が吹くことがあります。
・主な装備は、12本爪アイゼン、ピッケル、ヘルメットが必携です。
・積雪が多いため、日の当たるところはシャーベット状になっているところもあります。また凍結しているところもあります。

登山装備

良識のある厳冬期装備が必要です。防寒着、アイゼン(最低12本)、ピッケル、バラクラマ(目出し帽)、冬靴、サングラス、ヘッドランプなど。

レイヤリングに十分な配慮が必要な時期です。このところ日中晴れると行動中は大変汗をかく日もあります。徐々に春が近づいている兆しではありますが、一方で山はまだ真冬の状態でもあり、対応できるレイヤリングを工夫して下さい。

雪目対策のサングラスは必須です。

注意点

天候をよく確認し、登山はご自分の判断のもと安全登山を心がけて下さい。

お知らせ

●赤岳鉱泉・行者小屋ホームページはURLが変更になりました。
http://userweb.alles.or.jp/akadake/
Facebookはこちら  http://blog.livedoor.jp/akadakekousen/
・赤岳鉱泉は通年営業
・行者小屋 ゴールデンウィークは、5/3(水)から5/6(土)の宿泊まで営業いたします。
行者小屋のゴールデンウィーク宿泊予約は、赤岳鉱泉直通電話0948249986又はホームページ内の宿泊予約フォームからよろしくお願いいたします。現在は行者小屋が閉まっていて直通電話が通じません。

※赤岳鉱泉 スタッフ募集中!

●赤岳鉱泉・行者小屋にお越しになる方へ大切なお知らせです。
「持ち物の盗難に注意して下さい」
今冬、お客様所有または赤岳鉱泉所有の登山用品や日用品の紛失、盗難、間違いが発生しました。消灯後から朝にかけて小屋内やテント場で起きました。
そのため小屋の玄関上に「お願い」を掲示しました。間違い防止の為には、下駄箱横に荷札を用意しましたのでご活用ください。貴重品は肌身離さずお持ちください。山小屋という性質上、完全な防犯は難しいですが 、小屋として積極的に注意喚起を行っていきます!

赤岳鉱泉周辺の過去の様子

  • アイスキャンディが撤去されてテント場は広がりました
  • 北沢登山道上部の様子
  • 鉱泉前からの八ヶ岳連峰
  • 前日に降雪があり、岩稜帯も雪化粧しました
  • 赤岳山荘から堰堤広場までの林道の様子
  • 林道の様子(赤岳鉱泉Facebookより)
  • 赤岳鉱泉手前の積雪状況(赤岳鉱泉Facebookより)
  • 赤岳鉱泉Facebookより
  • 赤岳鉱泉Facebookより
  • アイスキャンディの様子

赤岳鉱泉

現地連絡先:
0266-62-8100
電話番号:
090-4824-9986
連絡先住所:
長野県諏訪郡富士見町落合桜ヶ丘10716

地図で見る
http://userweb.alles.or.jp/akadake/

施設の詳細を見る

関連する山

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硫黄岳 標高 2,760m

 南八ヶ岳の最北端に位置し、北面は夏沢峠へ深く落ち込んでいる。長野県茅野市と同南佐久郡南牧村の境にあって、北面に火山活動のなごりの巨大な火口壁を残している。南面は緩斜面の岩礫帯で、大ダルミの鞍部にかけてはキバナシャクナゲの自生地として有名で、コマクサ、ウルップソウなどの高嶺の花々が見られる。  眺望は中央・北アルプス、北八ヶ岳の山々、浅間山、奥秩父連峰、富士山、阿弥陀岳、赤岳、横岳など、多くの山々に恵まれている。  山名は火口から硫黄を産したことによるが、佐久地方では箕をかぶせたような山容から箕冠岳(みかぶりだけ)と呼んだ時代もあった。  本沢温泉から夏沢峠を経て2時間強、横岳から1時間、赤岳鉱泉から赤岩ノ頭経由で1時間30分、桜平からオーレン小屋を経て4時間強の行程である。

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横岳は長野県茅野市と同南佐久郡南牧村との境にあって、南北800mほどにおよぶ岩稜の連なりからなる山である。諏訪側、とりわけ柳川北沢上部からの眺めは、小同心、大同心の怪しい岩峰を擁した大岩壁の威容であり、佐久側からの峨々とした山容は赤岳の翼角のようにも見える。横岳は多くの峰塔で形成されており、最高点の奥ノ院、2829mが主峰である。そのほか、石尊大権現を祭る石尊峰、鉾岳、日の神を祭る日ノ岳、二十三夜峰など山岳宗教時代のなごりをとどめるものが連続し、三叉峰(さんじやほう)からは杣添尾根(そまぞえおね)が海ノ口高原へと下っている。最南端の二十三夜峰の南には地蔵尊の石の座像があって、地蔵尾根が行者小屋方向へと下っている。 眺望は赤岳とさして変わらないが、主峰、赤岳北面の雄姿は、八ヶ岳の代名詞ともいえよう。 コマクサ、タカネツメクサ、タカネシオガマ、イワオウギ、イブキジャコウソウ、トウヤクリンドウ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマナデシコなど、稜線上に咲く高山植物は、比較的豊富である。 赤岳天望荘(旧赤岳石室)から横岳主峰までは1時間、硫黄岳から1時間30分、野辺山駅から杣添尾根を経て三叉峰までは7時間の行程である。 2019年1月、標高の改定により1m高くなり2830mとなった。具体的には、「奥の院」と呼ばれる場所が最高地点2830mとなり、これまで山頂とされてきた箇所は2826mとなっている。

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赤岳 標高 2,899m

 赤岳は八ヶ岳連峰の最高峰で、長野県茅野市、南佐久郡南牧村、山梨北巨摩郡大泉村(現・北杜市)との境に位置している。山頂は赤岳頂上山荘のある北峰と、一等三角点がある南峰とに、わずかな距離をおいて分かれている。北峰からは県界尾根が、南峰の南にある竜頭峰からは真教寺尾根が、ともに山梨県側へ延び、縦走路は南方はキレットを経て権現岳へ、北方は横岳へと連続し、西方は中岳を経て阿弥陀岳へのルートも通じている。  その山容は南麓の長坂方面から仰ぐと、ヨーロッパ・アルプスのアイガーに似て、勇壮そのものである。  近代登山の始まりについては別項で触れたが、それ以前の記録としては、明治26年(1893)に陸地測量部の館潔彦が一等三角点を赤岳に選点し、同28年には山崎直方が火山調査のために赤岳に登り、その成果は震災予防調査会報告として発表されている。  赤岳という山名は、酸化鉄による赤い岩肌からきたもので、早朝や夕映えの輝きはひときわ美しいものがある。  山梨側は山頂直下まで緑のハイマツ帯が迫り、諏訪側はイワツバメが舞う、赤岳西壁と呼ばれる岩場となっている。また、南峰から竜頭峰にかけては、鎖場のある鋭い岩稜が続く。  ひとたびその山頂に立てば展望は360度、本邦中央部の山岳をほとんど手中にできる。権現岳、阿弥陀岳、横岳、硫黄岳、天狗岳、蓼科山などの近景をはじめ、南・中央・北の各アルプスから上信越の山々、浅間山、奥秩父、富士山と、大パノラマが展開する。  赤岳は、かつて赤岳大神とも呼ばれて人々の信仰を集めていた。柳川南沢の源頭にあたる行者小屋は、昔、赤岳神社の社務所だった所で、夏期には行者が居住していたという。祭神は大山祗命(おおやまずみのみこと)とその娘、岩長姫命(いわながひめのみこと)である。  一般的な登路としては、諏訪側の美濃戸口から柳川南沢を登り行者小屋から地蔵尾根ルート5時間、同じく行者小屋から中岳経由5時間、清里から県界尾根ルート6時間30分、同真教寺尾根ルート6時間弱、縦走路は権現岳からキレットを経て2時間30分、硫黄岳から横岳を経て3時間強の行程である。また、中岳を経て阿弥陀岳への所要時間は1時間強である。美ノ森山との標高差は1356m、幕営指定地のある行者小屋とは550m、キレットとは440mの標高差がある。

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