滑落・雪崩・天候の急変・・・、春山のリスクを実際の遭難事例に基づいて紹介 島崎三歩の「山岳通信」 第258号

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長野県が県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。2022年4月15日に配信された第258号では、春山のリスクをまとめた『令和4年長野県春山情報』および、『山岳レスキュー最前線「春山特有の遭難」滑落・雪崩・吹雪 春山特有のリスク』の動画を公開。大型連休を前に、残雪の山でのリスク回避について注意を促している。

 

長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス

4月2週、山岳遭難の発生はありませんでした。間もなく本格的な春山シーズンとなり、県内では大型連休に向けて多くの山小屋が営業準備をしています。本年もコロナ禍での営業となり、各山小屋では登山者の皆さんを迎えるために、山の中という難しい環境ですが、新型コロナウイルス感染防止対策などに大変な努力をされています。登山者の皆さんは、必ず入山する地域の感染状況や利用する山小屋の注意事項を確認し、無理のない計画を立てるとともに、一人一人の心掛けにより、遭難防止、ウイルス感染防止に努めましょう。

なお、台風1号が発達しながら本州付近へ北上しています。台風の動きによっては、標高の高い山域では大荒れ(猛吹雪)になる場合があるため、入山前には気象情報を確認するとともに、天候が悪い場合には、登山の中止も検討しましょう。

 

山岳レスキュー最前線 春山特有の遭難

長野県警察 山岳情報では『山岳レスキュー最前線「春山特有の遭難」滑落・雪崩・吹雪 春山特有のリスク』の動画を紹介しています。滑落・雪崩・天候の急変・・・、春山のリスクを実際の遭難事例に基づいて紹介。これから春山登山を予定されいている方は必見です!

春山登山の注意点として

  • 降雪後の表層雪崩
  • アイスバーンでの滑落
  • アイゼンの引っ掛け
  • 天候の急変で真冬に逆戻り
  • 冬道と夏道のミックスによる道迷い

を挙げています。そして、もっとも大切なこととして、「無事に家へ帰ること」としています。ぜひ、ご覧ください。

 

長野県警 令和4年春山情報

長野県警では、長野県内での春山登山を安全に楽しむための情報をまとめた、令和4年春山情報(PDF)を公開しています。

北・南・中央アルプスおよび、八ヶ岳連峰、戸隠連峰、志賀高原、菅平・湯の丸高原、奥秩父、浅間連峰、御嶽山など、県内の主要山域の今年の残雪状況や注意点をまとめています。春山時期に、これらの山域に行く計画を立てている方は、ぜひご覧ください。

その他の令和4年 長野県 SAFETYBOOKも、こちらに掲載されています。登山計画にご利用ください。

プロフィール

島崎三歩の「山岳通信」

信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。

⇒バックナンバーはコチラ!

島崎三歩の「山岳通信」

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を週刊で配信。その内容をダイジェストで紹介する。

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