標高の高い山では、特に気象に関する予備知識が必要な時期。 島崎三歩の「山岳通信」 第95号
長野県が県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。2017年11月7日に配信された第95号では、10月第4週の遭難事故について掲載。前週に続いて週末に台風が接近したこともあり、遭難事故は2件のみとなった。
11月7日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第95号では、10月第4週に起きた2件の山岳遭難事例について説明。以下に抜粋・掲載する。
- 10月24日、高社山で、70歳の女性が下山中に疲労により歩行困難となる山岳遭難が発生。無事救出された。
- 10月26日、北アルプス焼岳で、55歳の男性が下山中に体調不良となり歩行困難となる山岳遭難が発生。県警ヘリにより救助された。

山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス
10 月4 週は、県内の主要な高山では、まとまった降雪が観測されました。
天候によっては多少の雪解けもありますが、今後は標高の高い山は着実に秋山から冬山へと様相を変えつつあります。この時期の天気の特徴としては、移動性高気圧に覆われれば終日快晴が見込めて絶好の登山日和となる一方、低気圧や前線の通過を伴う悪天候に遭遇すると、猛烈な吹雪となります。
また、冬型の気圧配置が強まると、北部の山沿いでは降雪が続き、その他の山域でも強風に見舞われるなど、登山をする上で注意が必要です。
気象に関する予備知識や山域ごとの天候の特徴などを知ることは、気象遭難を予防する上で非常に大切なことです。日頃から書籍等を通じて必要な知識の吸収に努め、総合的な登山力を高めましょう。
プロフィール
島崎三歩の「山岳通信」
信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。
島崎三歩の「山岳通信」
長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を週刊で配信。その内容をダイジェストで紹介する。
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