積雪量が増えている高山帯では、緊急時に備えた計画を。 島崎三歩の「山岳通信」 第98号

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長野県が県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。2017年12月4日に配信された第98号では、積雪量が増えている高山帯でのの山岳遭難の状況について触れている。

 

12月4日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第98号では、11月第3週に起きた2件の山岳遭難事例について説明。以下に抜粋・掲載する。

  • 11月15日、長野県上伊那郡辰野町の大城山で、67歳の男性が大城山山頂付近にある「日本中心の標」から下山中に道に迷い、行動不能となる山岳遭難が発生。捜索中の警察官が発見して付き添い下山した。

  • 11月19日、八ヶ岳連峰阿弥陀岳で、50歳の男性が美濃戸口から入山後に阿弥陀岳北西陵付近で道に迷い行動不能となる山岳遭難が発生。翌20日に県警ヘリで救助された。

八ヶ岳連峰阿弥陀岳での遭難現場の状況(写真提供:長野県警察本部 ホームページ 山岳遭難発生状況(週報)11月22日付)

 

山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス

11月19日に発生した八ヶ岳の遭難現場付近の状況は、先週と比較すると一段と積雪が深まっていました。長野県内の主要な高山では軒並みまとまった降雪が認められ、今後これらの山への登山には冬山装備が必要です。

冬山登山は積雪や天候などの状況によって行動時間が大幅に変わります。計画段階から日程に余裕を持たせ、食料や燃料についても緊急時に備え余分に携行するよう心がけてください。

 

プロフィール

島崎三歩の「山岳通信」

信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。

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島崎三歩の「山岳通信」

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を週刊で配信。その内容をダイジェストで紹介する。

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