宮之浦岳・縄文杉 | 屋久島ガイド協会

最近は降雪はありませんが、縄文杉周辺にはまだ30cm程度の積雪。今は短い屋久島の冬が楽しめる時期です

リンゴツバキの花と果実 (2012.01.26 屋久島ガイド協会 )
リンゴツバキの花と果実 (2012.01.26 屋久島ガイド協会 )
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天気・気温

01/13(金) ■縄文杉コース(標高600~1,300m)
1/13の縄文杉デッキ(標高1,300m)での天気:曇り。気温4℃、微風(11:00時点)。登山者15名、積雪は縄文杉デッキで20~30cm
鹿児島市の天気予報
明日
曇時々晴
24℃
17℃
明後日
26℃
18℃
日本気象協会提供 2024年5月2日 12:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

先週、屋久島の山岳部では降雪がありましたが、それ以降は本格的な積雪はなく、曇りや雨の日が続いています。縄文杉デッキにはまだ30cm程度の積雪がありますが、雪はしまって固くなっています。
ウィルソン株辺りでは登山道には雪はなく、周辺に雪が少し残っている程度です。最近、雨が降ったので、雪はあらかた溶けてしまうかもしれません。ただし、今後も天候によっては、積雪や道路の通行止めなどが考えられますので、事前にご確認ください。

雪が降ると、歩くのに体力や技術が必要になり、大変な部分もありますが、この季節でなければ見ることのできないものもたくさんあります。
例えば、白い雪と緑の苔のコントラストは思わず息をのむほどの美しさです。
また、普段ではわからないものも、雪の上だとよく見えたりします。例えば、動物の足跡です。今、雪のある部分にはサルやシカの足跡が、ところどころについています。
屋久島の山地に生息する哺乳類で目立つのは、ほとんどシカとサルの2種類です。シカの足跡は二本指のチョキのような足跡、サルの足跡は人の手に似ています(※写真参照)。足跡も、一直線についていたり、あちこちうろうろしていたり、同じ場所にたくさん入り乱れていたりしています。足跡の様子から動物の冬の生活を推測してみるのも面白いですよ。

屋久島に雪が残るのは主に1~2月です。3月に入ると溶け始めることが多いので、雪のある時期は貴重で短いので、ぜひ今の時期の屋久島をお楽しみください。

登山道の状況

■縄文杉ルート 
・1月13日現在、トロッコ道には積雪はありません。大株歩道(標高約900m)に入ると周囲には雪が見えだしますが、登山道上に積雪が現れるのは大王杉(標高約1,200m)の手前付近からです。
縄文杉近くの雪はしまっていて固く、場所によっては滑りやすいところもあります。安全のため、スノースパイク、ストックなどの用意をおすすめします。登山の経験の少ない方は、登山上級者か、ルートをよく知るガイドと一緒に行動して下さい。
・大王杉付近に設置されていた携帯トイレブースは平成24年3月まで撤去されます。現在縄文杉ルート上には携帯トイレ専用のブースはありません。荒川登山口トイレ、三代杉付近のバイオトイレ、トロッコ道終点のトイレ、また縄文杉より200m先の高塚小屋のトイレが使用可能です。
・荒川登山口までの車両乗り入れ規制が解除され、荒川三叉路から荒川登山口間の車両乗り入れが可能です。
荒川登山口は、駐車スペースが非常に少なく、場合によっては路上駐車をすることになります。大型バスの乗り入れもあるため、通行の妨げにならないよう十分配慮して駐車して下さい。また、路面の凍結、積雪にも注意して下さい。積雪のため車道通行止めになることもあります。
鹿児島県道路通行規制情報は、こちらをご覧ください↓
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima

■宮之浦岳、黒味岳、縦走ルート
・これらのルートは数十cm~1mを超える積雪の可能性があります。
・凍結、積雪のため、十分な冬山登山の装備とスキルが必要です。天候によっては吹雪いたり、数メートルの積雪になり、登山道が不明瞭な場合があります。入山者は稀で、トレースは期待できません。冬山経験の少ない方の入山は危険なので控えて下さい。
・淀川登山口までの車道は、積雪、凍結時は車両通行止めになることもあります。上記の鹿児島県道路通行規制情報をご覧ください。
・新高塚小屋の自己処理型トイレは、平成24年3月まで閉鎖されます。

登山装備

現在、屋久島の標高1,000m付近からは雪が見られます。縄文杉ルートでは、スノースパイクや軽アイゼン、スパッツ、ストックなどを装備して下さい。
宮之浦岳等奥岳のルートでは、本州の冬山と同様の装備が必要です。アイゼン、ピッケル、ビバーク用の装備は必携です。

しっかりと現地情報を収集して入山して下さい。
屋久島では、登山用品のレンタル店のほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山用品のレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。

注意点

現在屋久島の日の出時刻は7:20頃、日の入り時刻は17:35頃です。
低温のため電池の消耗が速くなります。照明などの予備電池もお忘れなく。

お知らせ

その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、株式会社屋久島ガイド協会(TEL0997-49-4191 http://www.yakushima-guide.com/)までお気軽にお問い合わせ下さい。

昨年の今頃の様子は?

先週は低気圧の大雨のため交通規制もありましたが、一昨日昨日は春らしい陽気となりました2023.04.19

縄文杉ルートでサクラツツジが見頃。GWは時間と気持ちに余裕を持って新緑の森を楽しんで下さい2023.04.26

GW中の人気登山道は人多くすれ違いに注意し、行動時間に余裕を持つなど安全登山を心がけて2023.05.03

GWはコロナ前の賑わいを取り戻してきたようです。小屋泊や色とりどりテントで賑わいました2023.05.10

シャクナゲ登山が増える時期。車は現地の表示に従い、駐車禁止区域に駐めないで下さい2023.05.17

屋久島もそろそろ梅雨入りの時期。傘と雨具は必携です。島内の交通機関や道路の最新情報に注意2023.05.24

5/30梅雨入り。台風の影響によるフェリーの運行に注意。装備整えて雨下に輝く木々や苔を楽しんで2023.05.31

屋久島ガイド協会周辺の過去の様子

  • 縄文杉ルートのトロッコ道沿いに咲くマムシグサ
  • アオモジ
  • ヒサカキ
  • ヤクシマオナガカエデの新芽
  • ヤクシマオナガカエデの新緑
  • ヤクシマゴケ
  • 隣の種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケット 屋久島から見えました
  • ヤクシマゴケ
  • 春を告げるサツマイナモリの花
  • 桜とモッチョム岳
  • 冬の苔むす森。森の中は雪の白さで普段より明るく感じます。
  • スギバゴケの仲間

屋久島ガイド協会

電話番号:
0997-49-4191
連絡先住所:
〒891-4207 鹿児島県熊毛郡屋久島町1436-56

地図で見る
http://www.yakushima-guide.com/

施設の詳細を見る

関連する山

鹿児島県 / 大隈諸島 屋久島

宮之浦岳 標高 1,936m

 屋久島のほぼ中央に位置し、九州の最高峰。山体は四万十層の基盤岩に貫入した花崗岩で、山容は女性的である。  屋久島は九州本土最南端の佐多岬から70kmの黒潮洗う中にある。南北25km、東西27km、周囲わずか105kmのハート型をしたこの島には、1500m以上の高峰が11座、1000mを超える山が30座以上もあり、洋上のアルプスである。  海岸線からは、宮之浦岳などの高峰は見ることができないので、奥岳とも呼ばれ、これらを囲む前衛の峰を前岳と呼ぶ。また、宮之浦岳、永田岳、黒味岳を三岳(みたけ)、または御岳と呼び、翁岳、安房岳(あんぼうだけ)、投石岳(なげしだけ)、筑紫岳(ちくしだけ)を含めて八重岳とも呼んでいる。  屋久島の骨格をなす山々の稜線は、宮之浦岳からほぼ四方に延びる。全山花崗岩からなり、山頂近くは風化、浸食された奇岩、怪石が多い。一帯は低いヤクザサに覆われ、矮小化したヤクシマシャクナゲが点在し、花期の6月上旬には登山者の目を楽しませてくれる。  豊富な雨量により渓谷も発達し、山肌を深く浸食しながら島の中央から無数の河川が海に注ぐ。宮之浦岳を源流とする宮之浦川、小揚子川、安房川などは日本有数の峻険な谷である。  山頂西側の花崗岩の割れ目には、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)を祭る宝珠大権現の社があり、宮之浦にある益枚(やく)神社の奥宮として、古くから島民の岳参り信仰の中心となった。春は日帰りで五穀豊穣、国家安穏、延命息災を祈願し、秋は大願成就のため2泊3日で参詣した。必ず各集落から参拝し、女人禁制で登られていた。  昭和40年代まで安房川中流域小杉谷を中心に、伐採が盛んに行われた。島の南東の安房集落から小杉谷まで軌道が敷かれ、トロッコによって屋久杉を運搬していた。現在では輸送手段がトラックに変わり、島の四周に林道が延び、これを利用した登山コースが多い。  花崗岩の山頂からの展望は抜群。島とは思えない雄大なスケールで、島の山岳はもとより、晴天時には遠く九州本土佐田岬や開聞岳、口永良部(くちのえらぶ)島、種子島も浮かんで見える。  島の中央宮之浦岳への登山道は四方に拓かれ、代表的なコースは、楠川―小杉谷―縄文杉を眺め、宮之浦岳まで約20km、12時間。永田―鹿之沢―永田岳―宮之浦岳は約14km、9時間。他に栗生―花山歩道―鹿之沢。湯泊―湯泊歩道―花之江河(はなのえごう)―宮之浦岳。尾之間―尾之間歩道―花之江河。屋久杉ランド―安房歩道―花之江河などがあるが、一般日帰りコースは、淀川登山口(よどごうとざんぐち)―花之江河―宮之浦岳、約8km、所要5時間などである。山小屋は淀川、石塚、鹿之沢、高塚にある。

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