行程・コース
この登山記録の行程
尾白渓谷駐車場(03:00)・・・笹ノ平(04:45)・・・刀利天狗(06:30)・・・五合目小屋跡(07:15)・・・七丈小屋第1(08:00)[休憩 15分]・・・八合目(09:10)・・・甲斐駒ヶ岳(10:20)[休憩 40分]・・・八合目(11:40)・・・七丈小屋第1(12:35)[休憩 30分]・・・五合目小屋跡(13:35)・・・刀利天狗(14:10)・・・笹ノ平(15:30)・・・尾白渓谷駐車場(16:45)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
甲斐駒ケ岳を黒戸尾根経由で日帰りピストンしました。
いや、キツかったです。帰りの車の中で意識が飛びそうになったのは、登山3回目で挑んだ蛭ヶ岳日帰りピストン以来でしょうか。その時に比べれば多少は経験も体力も積まれたとは思うのですが、正にお山に果て無し、まだまだ未熟なことを痛感しました。
黒戸尾根は確かに厳しいコースでしたが、登山客は結構いました。少なくともトレラン系の方9名には抜かれています。さらにその内4名はピストンだったと思います。
今回も色々詰め込んでそこそこの重量を背負って行きましたが、軽くしたからと言ってあそこまですいすい歩けるとは思えません。
世の中凄い人はいっぱいいるものです。
以下、本コースの所感です。
特に後半は岩や鎖場のよじ登りが多々出てきますので、丈夫な手袋必須です。軍手ではちょっと厳しいかも。自分は牛革製作業手袋680円を愛用しています。防寒能力はほとんどないですが、とにかくタフです。
中途半端な荷物は不要です。山頂で料理などは考えない方が良いでしょう。七丈小屋では100円の支援金と引き換えに沢の水を蛇口で入れられますので、水分は往復で補充を考えるのも手です。
山頂に着かない限りエスケープルートはありません。唯一の山小屋も取り付きから標準CTで6時間後です。直線距離が短いからと言って油断してはいけません。
フォトギャラリー:51枚
7月の蛭ヶ岳山荘にて。
「あなたは経験はまだないかも知れないが、体力だけなら北アルプスにも登れるよ」
ほんと!?でも北アルプスはとても遠い山です。
と言う訳で腕だめしではありませんが、もう少し南の、お馬のお山に登ります。
「一緒に来る?」
「お馬の?行く!」
午前2時半に尾白渓谷駐車場着。微かに雨音はしますが雨は感じません。
車は20台程度でしょうか。テントも何張りかありました。
ここでいきなりアクシデント。古傷の右足首に急に激痛。原因も経過も知り尽くしているので驚きはしませんが、急遽「登山中に捻挫した場合の凌ぎ方実践講座」を兼ねる事になりました。
となると急がなければいけません。
ただでさえ標準CTが14-15時間のコースです。
夜明けを待たずに出発することにしました。
最悪下山もヘッドライトになりますかね。
竹宇駒ケ岳神社にお参りして出発です。
普段神社に願掛けはせず、精々が「こんにちは」と手を合わせる程度なのですが、今回ばかりは安全祈願をしました。
吊橋を渡って登山開始です。
とにかく右足首がひどいので、駆け足はおろか早歩きもできません。ただ付き合いだけは長いので、こういう場合の歩き方は理解しています。時間かかりそうですね。
立派なきのこが沢山生えていました。
これは多分シロハツですね。食べられますが、大しておいしくもないらしいです。
少し小雨です。霧雨に近い気もしましたがぽつりぽつりです。
笹ノ平辺りまでは標識が結構あります。笹ノ平以降は基本一本道です。踏み跡明瞭です。
「白須」と書かれた標識はこれ一枚でした。
何気ない夜明け前の写真なんですが、
右向きにリュックを背負って彷徨う山ガールの姿が!
40年前なら確実に心霊写真だったと思います。
やっとこ笹ノ平。地図上では「笹ノ平」なんですが、標識は「笹の平」です。
刀を持った石像・石碑が増えてきます。
ようやく視界が開けました。
左に富士山、右は仙水峠方面。アサヨ峰は雲に隠れてしまっていました。
さすが夏。朝日と言えど浴びた瞬間に暑かったです。
刃渡りです。ガスってますが大丈夫。
死亡事故も起きている場所ですので注意して渡ります。
三連ハシゴ。そろそろ日本三大急登がベールを脱ぎ始めそうです。
やっとのことで刀利天狗の祠です。
ここまで3時間半かかりました。
標高2049m。1200mは登りました。
水平距離はたかだか4.3kmなんですけどね。
黒戸山を巻いて、ようやく甲斐駒の姿を少し捉えました。
でもまだまだ遠いなあ!高いなあ!
右手前は屏風岩、左手前は八合目御来迎場と聞きました。あと山頂に見える峰、あれで山頂じゃないんだぜ……。
五合目小屋跡です。どんな小屋だったんでしょうね。
屏風岩手前の祠。
この先の岩場を考えれば、拝んでおきましょう。
頑張って頑張って七丈小屋。
道中小屋はここだけです。コーラを飲みました。
七丈小屋から少し進むと眺望が開けます。
鳳凰三山。地蔵岳のオベリスクが見えます。
奥秩父方面。真ん中に2つあるピークは左が金峰山、右が国師ヶ岳です。
左端のピークは瑞牆山か小川山でしょうか。
八ヶ岳。釜無川を挟んですぐなんですね。
それにしても天気が気になる入道雲。
登るに連れて、石碑とともに刀が刺さり始めます。
八合目御来迎場(ごらいごうば)。周囲に謎の円柱があったのですが、崩壊してしまった鳥居なのですね。
ここまで登ってくればご理解されていると思いますが、巻き道を期待してはいけません。
短いのですが、垂直鎖場が待っています。
子供の歩幅では無理です。
それにしても中盤以降はよじ登り天国。
ただでさえ右足首を庇って登っているので、左フトモモがかなり限界に近づきました。
でも遂に捉えた山頂!
駒ケ岳神社本社です。
ハシゴ・鎖・ロープに小屋まで整備されてやっと登っているのに、昔の人は文字通り命懸けだったのでしょうね。
やっと着いたー!
スタート時、逆算して10時半までに登頂できなかったらそこから引き返すつもりでしたが、ギリギリでした。
お馬さんも頑張った!
ガスガスだけど、登りきったことが一番。
この先は鋸岳……。
どこのお山でも「鋸岳」は危険地帯ですね。
ここまで来るのにヘロヘロなのに、更にロープワークなんて無理です。
本格的にガスって来ました。
特に不安なガスではなかったですが、時間も余りありませんから下山開始します。
何度見ても避雷針を備えた巨神兵……。
遠くに七丈小屋が!
まずはあそこまで頑張るんだ!
オランジーナを買いました。
お昼過ぎになると、登ってくる人はテン泊の方ばかりです。
ここまで一式背負って来るだけで凄いです。
ボッカの女性(!)に会いました。
自分のザックの倍の重量を運んでいました……。
小屋のご主人に「帰りは五合目までは十分注意して」と言われましたが、何とか到着。
イグチ系のきのこですね。
ハナイグチはよく食べました。
最後は苦痛を共にする登山者さんと死に物狂いで下山。刃渡りから先が長いのなんの。
ともあれ何とか日没前に無事に下山。
この写真の前に駒ケ岳神社に寄ってちゃんとお礼をしました。願は掛けっ放しが一番ダメらしいです。
駐車場の売店「おじろ」にて命のひと巻き。
甲斐駒と言ったらなぜかきゅうりをサービスして貰いました。
いやもうその場で頭から丸かじりしました。
別の売店で割引券を頂いたのでお風呂に。
とにかく汗を流したかったです。その後は湯船でゆっくりと両足首をマッサージ。
七丈小屋のお水をお土産にしました。
お馬のご主人にもお裾分けです。
これでこのお馬、普段は神棚暮らしなんです。
装備・携行品
| シャツ | アンダーウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア | 登山靴 |
| バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | タオル |
| 帽子 | グローブ | 着替え | 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 |
| 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ | 修理用具 | ツエルト |
| 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | 虫除け | 熊鈴・ベアスプレー | ロールペーパー |
| 非常食 | 行動食 | テーピングテープ | 軽アイゼン | トレッキングポール | |
| 【その他】 無線機、風力計、カラビナ、スリング、ヌンチャク、細引き ザック重量13kg | |||||




