行程・コース
天候
快晴
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
千種越の看板はなく曲がり角も分かりづらいため、カーナビには「岩魚の里 永源寺グリーンランド(近江市甲津畑町)」をセットするとよい。部落を通り過ぎて山道に入る。グリーンランドを過ぎても真っ直ぐに林道を進む。林道は車一台分ながらちゃんと舗装されているので走りやすい。道は橋を渡って直ぐの場所で行き止まりになっている。橋の手前のところが登山口の岩ケ谷林道の起点。駐車場はなく路駐。もちろんトイレもない。駐車スペースは限られているので可能な限り早めの到着がよい。
この登山記録の行程
岩ケ谷林道起点(07:39)・・・善住坊の隠れ岩(07:59)・・・桜地蔵尊(08:17)・・・古屋敷跡(08:33)・・・蓮如上人御旧跡(08:43)・・・大シデ・・・シデの並木・・・一反ぼうそう(09:16)・・・禿の水(09:25)・・・杉峠(09:29)・・・雨乞岳(10:04)・・・東雨乞岳(10:14)・・・雨乞岳(10:29)・・・杉峠(10:52)・・・佐目峠(11:12)・・・イブネ(11:24)・・・クラシ(11:41)・・・(昼食:12:00~12:45)・・・イブネ(12:47)・・・佐目峠(12:56)・・・杉峠(13:12)・・・禿の水・・・一反ぼうそう(13:24)・・・シデの並木(13:45)・・・大シデ・・・蓮如上人御旧跡(13:56)・・・古屋敷跡(14:09)・・・桜地蔵尊(14:23)・・・善住坊の隠れ岩(14:41)・・・岩ケ谷林道起点(14:56)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
◆感想の前に。。。今回、同行者の方が、登山中にカメラを紛失しました。おそらく雨乞岳から東雨乞までの区間だと思われます。montbellの赤いケースに入ったCanon IXY-160。中には山以外のいろんな写真も含まれているようで、もし拾われた方がおられたらご連絡をお願いいたします。
3連休の最終日。秋晴れに誘われて&紅葉を求めて、高速を飛ばして久しぶりの鈴鹿山系にやってきた。
今日のコースは、千種越として杉峠を目指し、杉峠からいったん右方向に折れ、雨乞岳・東雨乞岳を目指したのち杉峠に戻り、今度は反対の左側へと進みイブネとクラシを目指す。その後、再び杉峠経由でスタート地点に戻るというアルファベットのTを下から描くようなコース。
今回のコースのお勧めとしては、スタートから杉峠までは沢沿いの紅葉が。杉峠から雨乞岳・東雨乞岳までは、熊笹が広がる解放感ある稜線の風景。杉峠からイブネ・クラシは、日本庭園のような不思議な風景が楽しめる。と、それぞれ異なる山容を楽しめる一粒で3度美味しい登山コースだ。
現地には7時半に到着。駐車場がないため路駐となるが、すでに10台以上の車が停まっていた。紅葉時期はできる限り早めに来た方が良い。車を停めてさっそく岩ケ谷林道の起点に入る。杉並の間を林道が延びていく。最初は舗装道路となっているが次第に砂利道へと変わり、古道の雰囲気が出てくる。古道だけあって、歴史を感じるポイントが沢山あってそれだけで楽しい。道は沢沿いに延びていて、緩やかな道で歩きやすい。今年の紅葉は今一つ鮮やかさに欠けるような気もするが、それでも朝日を浴びた樹木の葉が美しく、カメラのシャッターが止まらない。地面には黄色く染まった落ち葉が絨毯のようになっていて、歩くのが楽しくなる。秋の登山はこの雰囲気がいい。
登り切ったところが杉峠。標高が1,042m。でも、あまり登山を感じさせず、紅葉を楽しんでいるうちに着いたという感覚。が、杉峠から雨乞岳に向けては急な斜面を登らなければならない。あまり距離はないので、大変というほどではないが、砂利が多く壁の様な斜面なので滑りやすく注意が必要。登り切ると、素晴らしい雨乞岳の特徴的な熊笹の草原が稜線一杯に広がっている。目の前に雨乞岳が見え、そこから左へと東雨乞岳までの穏やかな稜線が延びている。熊笹の間を縫うように進む。少し向こうには御在所岳と一見して分かる鎌ヶ岳が見える。東雨乞岳までは大した距離ではないのですぐにたどり着く。あまりの気持ちよさにそのまま御在所岳まで足を運びたくなってしまう。熊笹の群生地が示すように雨乞周辺はとにかく風が強い。特に見晴らしの良い東雨乞岳は晩秋の風が容赦なく、手がかじかむほどだった。
杉峠まで一旦戻り、今度は反対側の斜面を登っていく。こちらは打って変わって熊笹はなくブナ林が広がる。上の方は既に紅葉も終わり、ふかふかの落ち葉の絨毯となっていた。登山道がはっきりしていない分、自由気ままに散策する。武奈ヶ岳付近を歩いている感じだ。
緩やかに降って再び登る。するとブナ林もすっかりなくなって、今度はコケに覆われた一面グリーンのだだっ広い空間が現れる。まるで日本庭園のような風景。こんな風景が山の上にあるなんて驚きだ。
最初にイブネにたどり着く。イブネにしろ、もう一つのクラシにしろ、なんとも変わった名前だ。木に小さな看板がぶら下がっているだけなので、見落とさないように。
更に緩やかな稜線を伝って縦走する。再び森の中に入る。ほどなくしてクラシに到着。これまた見落としそうななんの特徴もない場所。機器に囲まれて眺望もない。イブネと同様、木に看板が取り付けられていた。
ちょうどよい時間になったので、イブネの日本庭園まで戻り昼食をとる。最初に歩いてきた雨乞岳、また御在所岳と鎌ヶ岳を眺めつつドリップ式のコーヒーを頂く。大好きなサザコーヒーで至極のひと時だ。イブネは鈴鹿山系の秘境とも呼ばれているとか。本当に鈴鹿山系は素晴らしい場所の宝庫だ。
◆せっかくなので千種越の歴史について整理してみた。織田信長の逸話。。。
越前の朝倉討伐に向かった織田信長の快進撃はものすごく、敦賀の手筒山城、金ケ崎城、そして疋田城を破竹の勢いで攻め落とし、いざ越前に!というところで小谷城の浅井長政の離反にあい、命からがら体制を整えるために城へ逃げ帰ります。大河ドラマでもそんなシーンを見た記憶があります。その時、敵をかわしつつルートとして選んだのが、千種越えとして、滋賀県の永源寺町甲津畑から杉峠を越えて、三重県菰野町にでるルート。その時、浅井長政が放った刺客が甲賀忍者の流れを引く杉谷 善住坊。大杉峠に向かう途中の岩に隠れて信長を火縄銃で狙撃した。その距離、わずか20m強。実際の場所に立ってみるともっと近かったのでは?!と思う。記録では2発放った言われているが、歴史が示すように結果は失敗に終わっている。が、その時の信長のお付は10名程度だったと言われているので、歴史が変わっていてもなんら不思議ではない。まさしく天命か。そんな歴史を感じながら歩くと景色も違って見える。ちなみに、手筒山、金ケ崎、また、滋賀県の賤ヶ岳にも朝倉討伐時の歴史跡が多く残されていて、歴史散策のハイキングとしてお勧めだ。
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