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丹沢山@表尾根経由、棚沢ノ頭~ユーシン~雨山峠縦走

塔ノ岳、丹沢山、棚沢ノ頭、弁当沢ノ頭( 関東)

パーティ: 1人 (みや さん )

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行程・コース

天候

初日:快晴、2日目:晴れのち小雨のち曇り

利用した登山口

ヤビツ峠   やどりき大橋    

登山口へのアクセス

バス
その他: 往路:秦野駅→ヤビツ峠バス停
復路:寄バス停→新松田駅

この登山記録の行程

【1日目】
ヤビツ峠(08:30)・・・護摩屋敷の水(08:45)・・・二ノ塔(09:52)[休憩 3分]・・・三ノ塔(10:10)[休憩 15分]・・・烏尾山(10:52)[休憩 8分]・・・政次郎ノ頭(11:50)・・・新大日(12:20)[休憩 20分]・・・木ノ又小屋(12:55)・・・塔ノ岳(13:30)[休憩 35分]・・・丹沢山(15:35)

【2日目】
丹沢山(05:45)・・・棚沢ノ頭(06:50)[休憩 5分]・・・弁当沢ノ頭(07:45)[休憩 5分]・・・熊木沢出合(09:05)[休憩 10分]・・・ゲート(09:40)・・・雨山橋(09:50)[休憩 5分]・・・雨山峠(10:45)・・・やどりき大橋(12:40)・・・林道分岐(12:45)・・・寄(13:10)

コース

総距離
約24.0km
累積標高差
上り約2,655m
下り約3,134m
コースタイム
標準13時間30
自己12時間44
倍率0.94

高低図

標準タイム比較グラフ

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

 一般的にはGWの期間や谷間となっている、5月1日、2日で山行に行くところなのだろうが、丹沢宿泊で見知らぬ男性と同衾するのはつらいので、この時期でも混雑が少なそうな、連休前の日月で一泊する計画を立てた。
 宿泊先は、みやま山荘。前回2月は冬メニューの焼肉を食べたので、今回春メニューの献立を制覇することにした。

 初日はヤビツ峠から入る表尾根縦走を経て丹沢山をゴールとすることにし、2日目は「山と高原地図」では実線になっているものの、どう見ても破線っぽさがしてたまらない、丹沢山と蛭ヶ岳の中間にある棚沢ノ頭から熊木沢出合まで下るルートにした。
 この熊木沢に続くユーシン渓谷へのアプローチは玄倉林道が崖崩れによる通行止めの影響で、きっと訪れる人も少なく、秘境感マシマシが期待できそうだ。
 撤収は雨山橋から雨山峠に抜け、寄まで降りるルートにする。雨山峠から寄までのルートは先月偵察済みなので、未踏ルートの棚沢ノ頭~熊木沢出合間と雨山橋~雨山峠間の地図読みのロスタイムを挽回できるだろう。こんな感じでプランを立て、4月22日の朝7時に秦野駅に降り立った。

 秦野駅で電車を降りてから、コンビニでポカリやお菓子を購入し、バス停まで行くと既に長蛇の列。並んだ場所は渋沢駅行きのバス停の前だったが、日曜なので増便が出るだろうし、並んでいる人を数えると、次便で丁度座れそうなポジションだ。ラッキー!
 結局、バスが早めに出たため、次便は定時の7時35分に発車、ヤビツ峠には予定通り到着した。

 ヤビツに到着早々歩き出す。すっかり新緑の季節だ。登山口でも続々と登っていく人が続く。このところの暖かさの影響で、二ノ塔前のマメザクラはすっかり葉桜になっていた。この後、様々な標高のマメザクラを見たが、それぞれの標高で咲き方が違って面白かった。ちなみに、みやま山荘脇のものは花芽の状態だった。
 登り始めるとすっかり初夏の陽気で、所々の谷間からの吹き上げる風がたまらない。三ノ塔から見えた富士山は、まだ山頂がくっきりと見えていた。
 三ノ塔から下ってから後ろを振り返ると、山肌を行列になって下ってくる人たちが見える。塔ノ岳山頂は歩行者天国みたいになるのだろう。鳥尾山を越え行者岳へ。目の前の政次郎ノ頭に上がる急登にため息が出る。
 予想通り鎖場は渋滞で、良い休憩ポイントになった。政次郎はスルーして、新大日で昼食休憩。同じく休憩中の若い男性グループが、A君「何でこんなに暑いんだろうね。」B君「太陽に近づいてるからだよ。」とほのぼのトークを展開。心和む。

 塔ノ岳手前で足がつって歩けない年配の男性に塩飴をあげて塔ノ岳に到着。壊れている尊仏山荘のライブカメラを修理していた。予想通り、塔ノ岳山頂は歩行者天国みたいで、暑さにたまらずサイダーを飲む。荷造りをしていると、表尾根の方から登山靴の上から足首をがっつりテーピングで固定した女性が上がってきて尊仏山荘の方へ。いったいどうやって降りるつもりだろうと思いながら、丹沢山への道を急ぐ。

 日高手前の登りに入った頃、後方の塔ノ岳山頂付近をヘリが周回し始めた。レスキュー隊員がロープで東側の斜面に降下するのが見えたので、表尾根で滑落か何かかと思っていたら、翌日ネットニュースを検索したところ、ヘリで搬送されたのは先ほどの女性だった。
 その後、予定より30分早くみやま山荘に到着、気温は16℃。宿泊者は6名だったが、前日の土曜は60名が宿泊し、布団2枚で3名だったそうだ。
 楽しみにしていた夕食は、鴨ロースにマッシュポテト。ポテトは先日スーパーで見かけた粉末マッシュポテトを使えば行けるなぁなどと思いながら、ご飯、味噌汁をガッツリお代りして完食。次のメニュー変更は6~8月なので、夏バージョンのメニューも制覇したい。
 夕食後、西側斜面に富士山を見に行くと、裾野に雲海が広がり良い感じ。これを見るだけでも来る価値がある。
 翌朝も富士山に連なる山々は雲海に包まれ、頭を雲の上に出している状態だが、朝日が昇る東の空は澄み切った感じで、曇り予報だとは感じさせない空模様。気温は6℃と思ったほど低くない。朝食もガッツリ頂き、予定より15分早い、5時45分に出発した。

 朝焼けの中を歩きながら、これから向かう雨山峠方面を見る。天気は良好。不動ノ峰手前のコルから右手の宮ヶ瀬方面を見ると、小千亜はすっかり雲海に飲み込まれている。下の方からは早戸大滝と思われる落水の音が聞こえる。まだ、丹沢主脈の稜線もくっきりしている。
 不動ノ峰の休憩所に着いてから、前回は雪に埋もれてお参りできなかったお不動さんにお参りする。手前に古びた石が落ちていたが、これはかつてここにあったらしい、本来の不動像の台座の石なので、定所に戻しておいた。知らずに踏んづけたりすると祟られる石だ。
不動ノ峰から雨山峠方面を見ると天気は良好、棚沢ノ頭から下る弁当沢ノ頭も確認できる。

 棚沢ノ頭に到着し、本日の最終兵器を装着した。普段はうるさいので外しているが、これがないとプーさんにハニーハントされてしまうかもしれない。
 玄倉川の下流方面からは雲海が上がってきている。目の前のトレースは良好。これから2時間弱で800mを下るのだ。
 少し下るといきなり崩落箇所がある。さらに下るとガレ場になって、トレースが分散して不明瞭になる。ガレ場を抜けると木立の中に入る。木立の中に大きな岩が有り、その先すぐに崩落していた。この辺りは鹿の通り道になっているのだろう。所々に鹿のお導きがある。
 崩落地を過ぎると茨の道が立ちふさがる。短パン、ストッキングで来なくてよかった。
 茨の道を抜けると再び明確なトレースが出現、概略の進行方向とコンパスにセットした進行方向が合っていることを確認しながら進む。
 弁当沢ノ頭手前に出ると、明るく広々としたテントを張りやすそうな場所があり、ここを登った先が弁当沢ノ頭の様だ。弁当沢ノ頭は山頂標識もなかったので、山頂は分からなかった。山頂は広くトレースは薄いが、コンパスにしたがって進む。林相は杉林に変わり、しばらくするとかなりの傾斜の下り道になる。この辺りから杉の木の根に黄色いテープ等の目印が目立ち始める。
 途中、ミツバツツジの花を見つけて近寄ると、その先に熊木沢ダムが見えた。
 左右からの沢音を聞きながら下り続け、熊木沢出合に出た。ただ、こちらから登る場合、目印はあるが取っつきが非常に分かりづらいので、初めてなら自信が持てそうにない。 また、この急登を2時間登り続けるのはよほどのドMと言えるかも。熊木沢の脚立は健在だった。

 熊木沢を後にして林道に出ると、至る所が落石だらけ。昨年11月に来た時よりひどくなっている気がする。上から見えた熊木沢ダムは水が少ない様に見えたが、側で見ると放水されているためユーシンブルーには出会えなかった。
 雨山橋の登山口は、雨山橋川に立ち入り禁止の立て札があったが、そのまま問題なく上れた。ザレた山腹を上がるとすぐに桟道がある。その先にも。さらにその先にも。このルートはひたすら桟道が続き、桟道マニアにはたまらない、桟道の百貨店状態だ。
 所々、古いロープのみの場所もあり、これまで丹沢山から誰にも出会っていないことから、ここで滑落してしまったら「死して屍拾うものなし!」だなと気を引き締める。そんなことを考えている内に、なんだか視界がもやってきた。霧はどんどんと森を幻想的な感じにして、10m先の山道がぼんやりしてくる。地図上ではこの経路の中間にある標識を過ぎると、徐々に高度が上がってきた。ひたすら登っていくと、霧の向こうにベンチが見えた。先月、エクストリームラーメンを作った雨山峠のベンチだ。
 計画ではここで昼食のパスタを茹でるつもりだったが、上からポタポタ落ちてくる感じ。霧ではなく、雨雲の中に入っていた様だ。パスタをやめて寄沢を下り始めたところで、初めて登山者に出会う。これから檜岳まで向かうとのこと。お気を付けて。さらに2名の登山者に出会ったが、以後、新たな登山者には出会わなかった。途中、雨山峠で会った方が「雨が降ってきたので今日はやめた」と降りてきたのと合流。水源林管理棟に着く頃にはいつの間にか雨は消えていた。寄バス停まで歩き、バス停側のみやま浜膳でカツカレーを食べ、予定より1時間早く帰路に着いた。

 今回は結構なロングコースと起伏に富んだ山旅が楽しめた。ただし、炎天下、15kgの荷物を背負って表尾根のアップダウンを逝くのはキツかった。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ サングラス 着替え 地図
コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ナイフ
健康保険証 ホイッスル 医療品 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食
行動食 テーピングテープ トレッキングポール ストーブ 燃料 ライター
カップ クッカー カトラリー
【その他】 装備重量:約15kg
食料:22日昼食@コンビニおにぎり、22日夕食@みやま山荘、23日朝食@みやま山荘、23日昼食@寄・みやま浜膳でカツカレー
非常食:カロリーメイト×4、えいようかん×2、ドライフルーツ
水:2L、ポカリスエット:1L、紅茶:0.5L(水:0.5L余り)
その他:

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登った山

蛭ヶ岳

蛭ヶ岳

1,673m

丹沢山

丹沢山

1,567m

塔ノ岳

塔ノ岳

1,491m

鳥尾山

鳥尾山

1,136m

新大日

新大日

1,340m

三ノ塔

三ノ塔

1,205m

二ノ塔

二ノ塔

1,144m

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