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火打岳(親倉見)2018

火打岳( 東北)

パーティ: 1人 (ブナ太郎 さん )

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行程・コース

天候

晴れのち曇り

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 登山道の看板近くに数台駐車可

この登山記録の行程

親倉見登山口(6:35)・・【休5分】・・槍ヶ先(8:55)【休5分】・・大尺山山頂(10:20)【休15分】・・火打岳山頂(11:02)【休35分】・・大尺山山頂(11:55)・・槍ヶ先(12:44)・・【休5分】・・親倉見登山口(14:10)

コース

総距離
約12.5km
累積標高差
上り約1,456m
下り約1,456m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 連休後半は神室連峰の怪峰,火打岳に登る。これまで3回登っているが,すっきりした好天に恵まれたことがない。5月6日は晴れの予報がでているものの,寒気の入り具合を見るといささか心配な天気ではある。

 久しぶりに午前3時半に起きて,4時に家を出た。夜明け前である。仙台南インターから東北自動車道に入り,古川インターまで北上する。古川からは国道を鳴子に向かい,中山平を越えて山形県に入る。最上町のセブンイレブンで食料を補給し,陸羽東線の鵜杉駅を過ぎて親倉見登山口に着く。

 6時35分に登山口を出発する。周辺の田んぼは田植えの準備中である。水が張られた水田を見て,杉林の登山道に入る。アカマツの大木と祠を過ぎると,杉林のジグザグ道に入る。ここから尾根まではわずかの距離で,尾根に乗り上げると山腹をトラバースするように歩く。トラバースを終えるとまた急な登りが待っている。足元にはイワウチワの濃い緑の葉が見えるが,花はもう散ってしまっている。
 左手の林道にはブルドーザーが入ったようで、杉が切り倒され、土が露出している。いささか興ざめのする光景である。登山道はしばらく登りが続き、イワウチワの花もちらほらと見え始めた。急な登りを登りきると、道は山腹をトラバースするようになる。北側のためか、残雪が目立つ。滑落するようなことはないだろうが、足を滑らせ数メートル落ちる可能性はある。倒木をよけ、足場を確かめながら数カ所残雪を渡ると、モリアオガエルが棲息するという池に出る。池は雪に埋もれたままである。周囲にはイワウチワがたくさん咲いている。

 池から先のブナ林は二次林で、ところどころに大木も混じる。大半のブナの幹はまだ細く、幹は肌が白く美しい。林床にはところどころ雪が残る。
 途中に4本のブナがある。同じ根元から育ったのか、ぴったりとくっついた4本のブナである。幹も直径50cmほどでかなり大きい。ここを過ぎるとカラマツ林で,その先にブナの大木が点在する鞍部に至る。ここは大東岳の7合目付近を思わせるようだ。左手には八森山が大きくなってきた。鞍部からは登りとなり、少し息が上がった状態で、8時38分、8合目に着く。途中、1合目から3合目、5合目の標識は目にしたが、残りは見落としてしまったらしい。8合目では5分間休憩した。バナナを食べ、水分を補給する。

 8合目から槍ヶ先までは、木の幹が斜めにかぶさった道を行く。歩きにくいが、9合目の標識を過ぎると道の両側が笹原になって、山頂部が近いことが分かる。
 8時55分に槍ヶ先に着く。素晴らしい展望である。手前に八森山、その向こうに遠く月山が聳える。右に目を転ずれば、新庄盆地の先に雪をまとった鳥海山がどっしりと座っている。今日は快晴ではないが、見通しが良い。山頂部にはしおれかけたカタクリが群生していた。

 槍ヶ先から中先、そして大尺山まではやせ尾根を行く。一部に残雪があるが、危険ではない。ただし、道の右側がすっぱりと切れ落ちているので、歩くのには注意が必要だ。
 アップダウンのある道の両側にはカタクリとキクザキイチゲが群生している。カタクリの花は7割方しおれているが、残りの3割が美しい。山形のカタクリは色が濃く、大きい。キクザキイチゲは白、紫の濃淡、ピンクなど、実にカラフルで目を楽しませてくれる。
 中先への厳しい登りを越え、振り返ると稜線の上に月山が顔を出している。中先からはいったん下り、大きな残雪を踏んで再び登りに入る。この道にもカタクリとキクザキイチゲが群生している。今来た道を何度も振り返りながら、10時20分に大尺山山頂に到着した。ここからの展望は抜群によい。月山、鳥海山はもちろん、目の前に肩をいからせた火打岳が鎮座している。その右手に端正な三角錐の小又山、その奥に神室岳が見える。火打岳と小又山からは深い谷が切れ落ちており、谷筋は雪で覆われている。谷筋から尾根筋に向かい、緑が徐々に濃くなっている。

 休んでいると団体の登山者が登ってきた。最上町の方々、仙台の方々の二つの集団らしい。この方々は大尺山の往復で、火打岳には行かないという。あいさつをして、10時35分に火打岳に向かう。
 火打岳への道もやせ尾根である。落ちたら助からないような箇所もあり、気が抜けない。一つ目の登りを越え、大きな槍の先のような塊を越え、さらにその先に火打岳山頂がある。周囲の爽快な眺めに助けられ、11時2分に火打岳山頂に着いた。360度の展望を一人占めし、ゆったりとした気分でコーヒーを飲んでおにぎりを食べた。それにしても、とても標高1238mの山頂とは思えないほどの雄大な眺めである。35分ほど休み、展望を味わい、お腹を満たして、11時37分に山頂を後にした。

 大尺山山頂には11時55分に着く。このころから風が強くなり、上空に雲が多くなってきた。鳥海山付近には、小さな雲の塊が二つできている。天候が下り坂になってきたので、大尺山山頂では休まず、そのまま槍ヶ先に向かう。
 12時44分に槍ヶ先を通過し、風が冷たいのでそのまま下る。9合目の辺りで休憩を入れ、そこからブナの新緑を愛でながら登山口を目指す。この時期のブナの緑は本当に美しい。
 14時10分。登山口に戻る。田んぼは田植えの準備の真っ最中である。

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登った山

火打岳

火打岳

1,237m

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