行程・コース
この登山記録の行程
【1日目】
寄(08:15)・・・林道分岐(08:40)・・・やどりき大橋(08:45)[休憩 30分]・・・雨山峠(11:58)[休憩 22分]・・・雨山橋(13:05)[休憩 10分]・・・ゲート(13:28)
【2日目】
ゲート(06:20)・・・大石山(07:47)[休憩 3分]・・・同角ノ頭(09:45)[休憩 8分]・・・同角山稜分岐(11:00)[休憩 5分]・・・石棚山稜分岐(11:20)[休憩 5分]・・・檜洞丸(11:40)[休憩 10分]・・・石棚山稜分岐(12:05)・・・展望園地(12:45)[休憩 5分]・・・ゴーラ沢出合(13:25)[休憩 10分]・・・ツツジ新道入口(14:10)・・・西丹沢自然教室(14:20)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
ユーシンロッヂに泊まってみたかったので、ユーシンロッヂを起点としたルートを考えてみると、大石山から同角ノ頭の間が面白そうだった。ザンザ洞キレットなんていう魅力的な響きを持つ地名地図で見つけた時点で決定。ユーシン、ザンザ洞、キレット等と知らない人が聞いたら何語所以?感じだとどう書くの?と首を傾げそうな地名が並ぶのも面白い。
そこで、1日目は寄~雨山峠越え~ユーシン、2日目はユーシン~大石山~ザンザ洞キレット~同角ノ頭~檜洞丸~西丹沢自然教室、そして1月の畦ヶ丸の時に定休日だったためは入りそびれた中川温泉・ぶなの湯へ行く計画とした。
そして日時は、ユーシン前後は秘境感を満喫したいので平日が良いが、西丹沢では増発便が出ることが考えられて、利便性が良さそうな土日祝日が望ましい。よって、金~土の山行に決めた。
5月25日、新松田駅前から7時半のバスに乗って寄へ向かう。バスは若干遅れて寄へ到着、バス停で登山届けを投函した後、水源林管理棟へ向かって歩き出す。前回、4月24日に来て以来、緑がいっそう濃くなった感じ。
管理棟を通過、しばらく進んだ先の登山道に入り、堰堤を越えてから川原に降りる。今回は、先月見送った成長の森へ向かった。雨山峠方面への分岐とは反対の山道を15分ほど登った先に、成長の森はあった。銘板もきれいなままで、植林時に設置してから山の中で10年近く経ったものとは思えない位きれいだ。来た道を下り、雨山峠への道に戻る。
初夏になって、子連れの熊が居てもおかしくない上、葉が茂って死角が増えているので熊鈴を着けて慎重に進む。
釜場平手前のザレた道に入る手前の沢で休憩し、顔を洗ったり沢水を飲んだりした。飲み過ぎると胃液を薄めて殺菌効果が落ちるので、飲み過ぎない程度に飲む。
所々、ツツジの木の下には花びらが散らばり、木に着いた花は数えるほどしかない。この分じゃ、シロヤシオはダメかもと思った。相変わらず崩れかけた桟道や川のなめ床を抜けて雨山峠に着いた。相変わらずここは風が抜けるので涼しい。前回は霧が濃くて見通しがほとんどなかった雨山沢をユーシンに向けて下った。沢沿いのイワタバコには花が着いていなかった。
雨山橋の入口手前で、初めて人に出会った。渓流釣り師3人で、寄から入ったそうだ。ユーシンロッヂの方で2人連れの登山者と会ったそうだ。
雨山橋の入口に着くと、先月なかった行方不明者の情報提供願いが貼ってあった。青いヤッケ、71歳の男性だ。ユーシンロッヂへの分岐を左へ下り、橋を渡ると、前から先ほど聞いた2人連れの様だ。話をすると、これから雨山峠へ登り、鍋割山経由で下山するそうだ。
西丹沢ユーシンの森を抜け、ユーシンロッヂに到着。手前の広場にも人っ子一人いない。カラスがやけにうるさく鳴いている。エントランス前の看板は、昨年11月に来た時には全ての文字がそろっていたのだが、県の時の一部と、立の字がなくなっている。周りを見ても見当たらない。ロッヂの周りをウロウロしながら明日渡る橋を見たりした。
避難所として解放されている場所に入る。炊事室にあった日誌を見ると、先週もここに泊まった人がいる様だった。昨年11月に寄った時は流しの水が流れたが、今回は全く流れない。後で裏に回った時、ドアの下から水が流れている小部屋があったので開けてみるとポンプ室の様で、配管に凍結によるものと思われる亀裂が入った様で、そこからこんこんと水が流れ続けていた。幸い、水は持ってきているし、ユーシン沢からも汲める。
また、2部屋ある居室はかび臭いもののきれい。日が出ている間、窓を開けて換気した。
コーヒー様に水を汲もうと沢へ降りると、フライの釣り師がいた。少し話をした。
まだ日も高いので、辺りをウロウロするが、人っ子一人いない。公衆トイレも3月末以降、解放されると思っていたが、1月に林道が崩れて閉鎖になってしまったためか、こちらも閉鎖のままだ。仕方がないのでトイレは森に入ってボタニカルだ。
炊事室でお湯を沸かしてコーヒーを飲む。最高の暇時間。もう一度、周囲を散策に行こう。
裏手に石段があるので登ってみると、山神を祀った祠があった。そして、その向こうには明治薬科大学の小屋があった。当然、無人だ。
まだ明るいが、5時を回ったので調理室に戻り、お湯を沸かしてアルファ化米の赤飯にかけ、蒸らしている内に頑張って背負ってきた重たい荷物の一部である豚ローススライスとカットキャベツ、ネギを使って鍋を作った。味付けは豚骨鍋用のスープの素を使ったが、水が多かったのと豚ロースのドリップごと入れてしまったせいでアクが凄く、グダっとした締まりのない鍋になった。残った汁には昼の残り、コンビニの叉焼のチャーハンのおにぎりと乾燥ネギを入れて雑炊の様なものを作って食べた。乾燥卵もあれば良かったかも。
食後はお湯を沸かして、持ってきたウィスキーを割って飲む。外に出て夜空を見るが、曇って星は見えず、ぼんやりした満月が浮かぶ空だった。代わりに飛行機の灯が来たから南へ次々流れていく。夜鷹の声を聞きながら眠りについた。
翌朝、目覚めると4時。ぐっすり眠りはしたが、まだ眠っていたい気分だ。頑張って起きた。まだ暗い中、遠くで弱々しい鹿の鳴き声が聞こえる。
コーヒーを沸かして一服。早茹でペンネをコッヘルに入れて水を注ぐ。ふやける間に部屋の掃除。何となくふやけたペンネをバーナーにかけて暖める。水が少ないので弱火にしたが思ったより沸かない。そうこうしている内に、ペンネがふやけて水がトロっとした感じになってきた。焦がさない様にする火加減が難しく、調理時間が思った以上に掛かってしまって、計画していた5時に出発するのが不可能になってしまった。
荷造り時、軽量化のため水分はポカリ2本とナルゲン500mlに水を入れ、残り1Lを流してしまった。これが後で、水切れに神経を使うこととなった。
結局、約1時間15分遅れでユーシンロッヂを出発できた。
ユーシン沢の橋を渡り右に進むと踏み跡がしっかりとした感じで登山口があった。いきなりの急登だと思ったが、すぐにザレた鎖場の急登になる。昨晩、地図で大石山までの等高線がやけに詰まっているのを見て、かなりの急登を覚悟していたが、その通りだった。15分ほどで東屋に着いたが、必要なはずだ。
東屋の先は平坦な道が続いている様だったが、すぐに急登になる。高度を900mまで上げた辺りで木々の隙間から塔ノ岳が見えた。さらに進むと頭上に大きい岩が見える。「これが大石か!」と思っていると、もっと大きな岩があった。岩の右側に踏み跡を見つけ、そちらへ向かうと踏み跡が消えた。木の根が飛び出て壁になっている。左回りかと気付いたが、岩の上へ回れば合流できるはずなので、そのままよじ登った。踏み跡に合流できた。そのまま進んで、大石山登頂。良い感じの休憩スペース。
遅れているので次に急ぐ。大石山北東の斜面はすぐに鎖場になっており、白い岩の斜面に砂利を撒いてある感じで、何もなかったら滑落間違いなしの場所。ここを結構下る。
下った先に最初のキレット。地図にはないが、ザンザ洞キレットまで、小規模なキレットが次々現れる。それぞれには鉄梯子や鎖が設置してあるが、多少人がいたら、もの凄く詰まるだろうなと思った。大石山の次のポイントである石小屋ノ頭に到着。ベンチが1個、標識も何もない場所だが結構フラットな感じだ。この少し手前付近から、ハエだかアブだかの小さい虫がぶんぶんと五月蠅くまとわりつき始めた。
石小屋を過ぎてもキレットは続く。その先に森の中の吊り橋の様な風情で、ザンザ洞のキレットがあった。木橋を渡るとザレた花崗岩の岩場の急登となる。鎖に体重を掛けすぎると支柱の根元がボロッと行きそうな場所もある。崩落地そばの茂みがない所に来ると、一気に展望が開けて表丹沢の山容が見渡せた。森に入り上を見ると光に透けたパステルグリーンの葉が茂るブナの森だ。ブナの森って桜の葉的な独特の良いにおいがする。同角ノ頭に登頂。 ベンチの数では本日最多の山頂。相変わらず無視が五月蠅くまとわりついている。刺しては来ない様だ。同角ノ頭山頂に来て、ようやくわずかに花の着いたシロヤシオに出会った。街中にある生け垣の白いツツジより花が小さくて可憐だ。
同角ノ頭から石棚山方面へ下るルートから植生保護のための木の階段となる。一気に都市化が進んだ感じだ。心なしか花をいっぱい付けたトウゴクミツバツツジもあったりして、山の感じも変わった印象。ここで今日初めて人に出会った。朝食を食べてから6時間弱。そろそろ、シャリバテし始めて、足が上がらなくなってきた。倒木に腰掛けてカロリーメイトを食べた。
ここから少し行くと、バイケイソウが増え始め、同角ノ頭分岐のベンチがあった。辺りに人の声が聞こえ始める。さらにそこから少し登ると石棚山分岐。ツツジ新道の方から次々人が上がってくる。熊鈴を外した。
ここから先は緩やかな木段を上って、林床にバイケイソウが茂る木道を行く。これまでから考えるともの凄く楽ちん。南側の木の切れ目から同角ノ頭が見えたが、高さが余り変わらない様に見えた。
檜洞丸の山頂は昼食時ということもあって、落ち着けるスペースは既に埋まっている感じ。最後のスポーツ飲料が尽きて、残りはナルゲンの水500mlのみ。青ヶ岳山荘に降りて飲み物を補充したいと思ったが、時間も押しているので山頂の祠に参拝して下山開始。
木道ではハルゼミの声が聞こえる。石棚山分岐からツツジ新道に掛けては急勾配が続く。 登りはキツそうだ。展望園地で一息入れた。しかし、その名に反して周囲は木々が茂って展望が全くなかった。
ゴーラ沢出会いまでのガレた道を下り、ゴーラ沢出会いに到着。予定通り14時40分のバスに乗れそうだ。
ゴーラ沢からは比較的フラットな山道なので、小走りに行く。
ツツジ新道入口到着後、西丹沢自然教室まではあっという間。予定より20分遅れで到着し、14時40分のバスに乗れた。
途中、中川で下車、ぶなの湯に浸かって15時53分のバスで新松田に戻ることができた。
ただ、忘れ物が一つ。それは湯上がりのビールです。
フォトギャラリー:50枚
装備・携行品
| シャツ | アンダーウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア | 登山靴 |
| バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | タオル |
| 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え | 地図 | コンパス |
| ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ | 修理用具 |
| 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | 虫除け | 熊鈴・ベアスプレー | ロールペーパー |
| 非常食 | 行動食 | テーピングテープ | トレッキングポール | ストーブ | 燃料 |
| ライター | カップ | クッカー | カトラリー | ||
| 【その他】
装備重量:約19kg 食料:25日昼食@コンビニおにぎり、25日夕食@赤飯&鍋(冷凍豚+ネギ+キャベツ+豚骨だし) 26日朝食@早茹でペンネ@燻製ベーコンのペペロンチーネSPL、26日昼食@カロリーメイト 非常食:カロリーメイト×4、えいようかん×2、ドライフルーツ 水:2.5L、ポカリスエット:500mL×3(行動中、初日750ml、2日目1500ml(500ml+で残せばよかった。)使用) 気温:最低13℃(ユーシンロッヂ)/最高20℃ |
|||||






















































