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本仁田山(瘤高山経由・大休場尾根/鳩ノ巣~奥多摩)

瘤高山1110m・本仁田山1225m( 関東)

パーティ: 2人 (イガドン さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

快晴

利用した登山口

鳩ノ巣駅   奥多摩駅  

登山口へのアクセス

電車
その他: JR青梅線鳩ノ巣駅下車

この登山記録の行程

JR青梅線鳩ノ巣駅(10:35)・・・大根ノ山ノ神(11:05/11:15)・・・コブタカ山(12:05/12:25)・・・本仁田山(12:45/13:35・・・大休場(14:05/14:10)・・・JR青梅線奥多摩駅(14:50)

コース

総距離
約8.1km
累積標高差
上り約1,159m
下り約1,117m
コースタイム
標準3時間55
自己2時間55
倍率0.74

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

【回想】前夜、松ちゃんが我が家へ訪れたことが本仁田山登山実現のきっかけとなった、結局18時30分、明日の本仁田山登山の決行が決まった。そして当日、超軽装で自宅を出発。今回は通算15回目の登山だ。松ちゃん宅経由で小平駅へ。これほど出発の遅い山行は過去14回で一度もない。松ちゃんは相変わらずヘンな行動の連続だった。JR拝島駅のホームで電車を待っていたところ、突然青梅行きの電車に乗ろうと言い出し、青梅駅まで行き、青梅で奥多摩行きに乗り換えた。車内で拾った10円玉は結局奪われてしまった。鳩ノ巣駅で食料を補給し早速入山。入下山ともそのまま駅へ通じているという横着な山行もめずらしい。大根ノ山ノ神までは私が先を歩き、少し距離を置いて松ちゃんが続いた。非常にスローペースだった。大根ノ山ノ神を「大根(だいこん)」と呼び二人で爆笑したが、それ以外は会話らしい会話はなく黙々と歩く。大根ノ山ノ神は小さな祠があるだけの殺風景な場所だが川苔山が大きく見えた。大根ノ山ノ神からは南面が開け、本仁田山が間近に見えてくる。尾根上の開けた場所に出ると焚火をしている人もいたが、その開けた北面からは川苔山から赤抗尾根、そして行く手のコブタカ山までが望めた。しかも尾根上は一面雪である。松ちゃんはいつもと同様、地形図を出して山座同定に熱心である。鳩ノ巣から前後していたおじさんと少し話した。このおじさんは「君たちみたいな若者と違うから、きついな~」と言ったかと思うと、ここまでせっかく登ってきたのに「この防火帯を下りますよ」と結局下山してしまった。積雪は5センチくらい。コブタカ山の急な登りで、松ちゃんはいつもと同様、自信満々に「棒ノ折山は見える!」と主張しはじめた。棒ノ折論争が始まった。結局、棒ノ折山は見えないという結論に達したが、いつもながら騒々しい男である。コブタカ山山頂は北面が切り立っていた。展望は北面と東面に限られたが、北面には川苔山の大きな山容、東面には日ノ出山から御岳山、大岳山まで確認できた。写真撮影の後、川苔山方面へのコース変更も一瞬考えたが、松ちゃんの猛反対により計画どおり本仁田山へ向かった。
本仁田山山頂はあっという間だった。山頂には十数人の登山者が陣取っていた。三等三角点峰は樹林に囲まれて展望には恵まれない。展望用の櫓があると期待していたのだが、すでに倒壊しわずかに残骸が山頂の片隅に積まれていた。バーナーに点火し湯を沸かし始めたが火力は弱々しく点いているのかわからないほどだった。EPIガスの残量が少なかったせいもあり沸騰には時間を要した。その間に記念撮影をし、ようやく昼食にありつけると思ったのも束の間、割り箸を忘れたことに気づいた。先ほどからうるさい二人のやり取りをみて微笑んでいたお姉さん達が「これ、どうぞ」と割り箸を2本分けて下さった。お礼を言い待望のカップラーメンを味わった。
この山頂は丸太造りのベンチや、丸太とトタンでできた休憩所があったが、休憩所の裏手にはゴミが大量に投棄されており一部ハイカーのマナーの悪さを目の当たりにすることになり残念だった。
山頂を後にすると直下の分岐点で再び松ちゃんが反乱を起こし始めたのだ。当初予定していた大休場尾根で奥多摩駅へ下山するコースではなく、ゴンザス尾根で白丸駅へ下山すると主張し始めたのだ。それに加えて開けた西面から七ツ石山が見える見えないの論争も勃発。もはや収拾がつかなくなり別行動をとることになった。これ以上我儘な男に付き合う心の余裕はなかった。
大休場尾根は想像どおりの急下降の連続で、樹間から大岳山、御前山、三頭山、石尾根の六ッ石山と鷹ノ巣山を望むことができた。急勾配のせいもあり駆け下っているかのような心地よい速さだった。先ほど割り箸を下さったお姉さん達を追い抜きざまに再度お礼を言うことができた。小走りの下りで身体は火照っていたが、小休止した大休場にあった防火用水は凍結していた。さらに下ると小屋があり、すぐに車道に出た。傍らを流れる安寺沢の水で顔を洗う。単調な車道を重力に任せて下る。奥多摩駅に近づくと奥多摩工業の巨大な工場が目前に現れた。それから橋を2度渡ると奥多摩駅前に出た。
さて青梅線に乗ろうと思ったところ、駅の告知板に「14時10分頃、石神前~日向和田間の踏切で衝突事故が発生し、現在奥多摩~青梅間は不通」の記載があった。駅員さんに復旧の見通しを聞いたが「まだ何も連絡が入っていないので、復旧の見通しは立っていません。」との回答。見通しが立たないなら歩くしかないと、国道411号線を白丸へ向けて歩き始めた。1つ目のトンネルは全長600mほどあり徒歩だとさすがに長く感じた。2つ目のトンネルでようやく松ちゃんの姿を捕えた。大声と叫ぶと振り向き、こちらへ向かってきた。青梅線不通の情報を伝え、白丸駅まで向かった。無人駅の白丸駅は校内放送も奥多摩駅からきているらしい。暫くすると「復旧」の放送が入り、思ったより早く乗車することができた。青梅駅には事故車両が停まっていたが、わずかに先頭車両のライトが割れていただけで大事故ではなかったようだ。
拝島駅に着くと松ちゃんが突然「腹が減った!」と五日市線1番ホームにある立ち食い蕎麦屋「あずみ」に駆け込んだ。松ちゃんが190円のかけうどんを注文し、私が270円の天ぷらそばを注文すると、再び騒動が。松ちゃんが「金持ち!」といじけ始めたのだ。このやり取りは今でも語り草になっている。最後の最後まで騒々しい山行、1987年はこうして暮れていった。
きょうの夕焼けは一段と赤く染まっていた。

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登った山

本仁田山

本仁田山

1,224m

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