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赤岳@行者小屋BCから地蔵尾根経由2019

赤岳、地蔵ノ頭( 八ヶ岳)

パーティ: 1人 (みや さん )

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行程・コース

天候

初日:晴れ時々曇り、2日目:晴れ時々曇り(夕立あり)

利用した登山口

美濃戸口  

登山口へのアクセス

バス
その他: 往路/復路:茅野駅~美濃戸口バス停

この登山記録の行程

【1日目】
美濃戸口(10:20)・・・美濃戸(11:07)[休憩 53分]・・・行者小屋(14:59)

【2日目】
行者小屋(04:55)・・・赤岳天望荘(06:05)[休憩 10分]・・・赤岳(06:58)[休憩 75分]・・・行者小屋(08:50)[休憩 60分]・・・赤岳鉱泉(10:45)[休憩 21分]・・・堰堤広場(12:05)[休憩 5分]・・・美濃戸(12:50)[休憩 10分]・・・美濃戸口(13:40)

コース

総距離
約17.7km
累積標高差
上り約1,639m
下り約1,639m
コースタイム
標準9時間25
自己9時間30
倍率1.01

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 夏山の混雑を少しでも避けたかったので、混雑が予想されそうな「行者で餃子」祭の週末が明け、お盆の前の週になる8月5日、八ヶ岳の行者小屋をベースに赤岳を目指す山行に出発した。
 当初、今回の山行は7月の3連休で計画していたが仕事の都合で流れたことから、決行が8月になってしまったが、結果的に伸び伸びとして、天候に恵まれた山行になった。

 出発の日、八王子駅で通勤客をかき分けながら「あずさ」のホーム部到着。久しぶりの「あずさ」は全席指定になっていて、予約なしで窓際の席を確保できた。週明けの車内はガラガラで、結局、茅野まで通路側の席が埋まることはなかった。座席にはそれぞれコンセントも着いていて、フリーWi-Fiも使えて快適だ。

 茅野駅に到着し、アルピコの券売所で美濃戸口までの往復チケットを購入しようとしたところ、現在では販売していない戸のことであり、それぞれ行き帰りで購入してくれとのことであり、値段も片道1000円に値上がりしていた。
 チケット購入後、4番乗り場に並び、ザックで場所取りをしてからすぐ側の土産物屋でナスのお焼きを購入し、バスが来るのを待った。バスには2人崖の座席をそれぞれ1人で占有できるくらいの状態だったので、ゆったりと美濃戸口に向かうことができた。

 美濃戸口に着くと早速、アブの洗礼を受ける。虫除けをスプレーしたが、周りをブンブン飛び回ることには関係なく、これは「森林香」を炊いても同じだったが、幸い、ブヨはいないようだった。
 八ヶ岳山荘の自販機で、アクエリアスのペットボトルを200円で購入し、美濃戸までの林道を歩き始めた。

 美濃戸のやまのこ村に着いた時には丁度昼前で、店先の水槽のイワナと目が合ったので中に入り、イワナの塩焼きとざるそばを注文した。イワナの塩焼きは焼けるのに20分程かかるとのことであったが、今日は「山ごはんの日」なので、良いだろうと中で座って待った。
 開け放たれた入口の窓からはアブがブンブン入ってきて、バドミントンのラケットでもあれば撃墜できるのになと思っている内にイワナとざるそばが出てきた。イワナの塩焼きは三がモチモチしていて非常に旨かった。ソバは殻ごと挽いた田舎ソバで、凄いコシがあって旨かった。

 北沢と南沢に別れる美濃戸登山口を南沢へ進んだ。苔生した森の中を行くが、踏み跡は明瞭で迷うことはない。南沢の堰堤をいくつも高巻きして越えていく。
 美濃戸から1時間半程進んだ頃に、白河原のゴーロの涸れ沢に出た。ここに来て初めて横岳が顔を出した。カラッと晴れた八ヶ岳ブルーの空をバックに横岳の切り立った岩肌が見えた。
白河原のゴーロ道をしばらく歩くと、再び森の中に入る。
 10分程歩くと行者小屋に到着した。行者小屋では入口のカモシー君が出迎えてくれた。
 テン場の受付を済ませた後。ソバ粉いりのジェラートを購入し、小屋の前の机で食べながら明日登る地蔵尾根から赤岳山頂にかけての稜線を眺めた。相変わらずアブがバシバシ当たってきて五月蠅い。

 行者小屋のテン場はかなり空いていたが、山岳部の夏合宿で多くの学生が来ているためテントを張った場所は周りを大型テントに囲まれていた。それにしても、ここのテン場は平らな場所がない。 入口を風下かつ、上向きの傾斜になる様に設置した。

 今回の食事は真夏で熱い中の移動時間が長いため、肉類は持ってこなかった。テン場の標高も高いため、芯の残った米を食べるのもいやだったのでカレーメシにした。
 オクラを茹でたお湯をコッヘルに開けたカレーメシに注ぎ、茹でたオクラを突っ込んでから湯煎しながら保温して群れるのを待ってから食べた。
 太陽が阿弥陀岳の真上になった頃、山頂に雲がかかり始めた。
 楽しみにしていた夕焼けは見られなかった。

 翌朝は2時半頃に、周囲のテントからの目覚ましの音で目覚めた。多少の高度障害が出ているのか、眠りが浅かった。テントから出ると天の川が見えた。気温は12℃しかなかった。
 暗い中、小屋の前でお湯を沸かすが、なかなか沸騰してこなかった。こんな時はジェットボイルが良いのかも。昨晩に続いて再びカレーメシを食べながら魚肉ソーセージを囓った。
 食事の道具を片付け、アタックザックに雨着とハイドレーションを取り付け、ヘッドランプを着けたまま、計画より1時間遅れで出発した。

 日の出前だったのでシラビソの森は暗かった。高度を上げるとすぐに明るくなったのでヘッドランプを仕舞った。右手のシラビソの切れ間から朝焼けに染まった赤岳の山頂が見えてきた。右斜め前方の稜線には地蔵ノ頭が見える。
 最初の階段を登ってから岩稜っぽくなってきたためヘルメットを着けた。いくつかの鎖場を登ると唐突に地蔵の前に出た。下の地蔵だ。目がパッチリとしていて眉毛もキリッとしているので、あまり地蔵顔ではない。
 さらにルンゼ状の鎖場を登ると稜線に出た。太陽との位置関係のため、地蔵に後光が差しているようだった。地蔵ノ頭の地蔵は下の地蔵と違って地蔵らしい顔をしていた。

 地蔵ノ頭を出発し、赤岳展望荘までのナイフリッジを進んだ。左手、甲府方面は一面の雲海が広がり富士山が黒いシルエットを見せていた。
 赤岳展望荘でトイレを借りようと思ったが、靴を脱いで中に入らなければならないようだったのでやめた。赤岳の方までのルートはガレているが歩きにくくはなかった。この辺りから足下の岩の間にリンドウが紫の花を咲かせている場所が多くなった。
 肩に近づくと岩を登る箇所も出てきたが、3点支持を忠実に行えば難しくない。
赤岳頂上山荘でトイレを借りたが、こちらのトイレは小屋から少し下った斜面に設置してあり靴を脱がずに使えた。トイレは建付けが悪く、風が強い時だと怖いかもしれない。
 トイレを出た後、来た道を再び登り返して小屋の入口に出ると南峰が見えた。思った以上に人がいた。

 南峰に着いてから記念写真を撮ってもらい、邪魔にならないように山名碑から離れたところに腰を下ろした。
 全周を見渡すと雲海から顔を出した北アルプスや中央アルプス、南アルプス、富士山、秩父山地と絶景が広がる。ここで見えている範囲に日本の3000m峰全てが入っていると思うと感慨深かった。
 右手には阿弥陀岳へ連なる登山道が真っ直ぐ見える。丁度、東西に延びるこのルートは、風の通り道になりそうなので、冬場に天候の見積もりを謝るとかなり危険なことになりそうだ。

 山頂から文三郎道まで降りる斜面は、ルンゼ状の岩溝の中を下って行くが、適所に鎖が設置してあるためそれほど難しくはなかった。しかし、下山する団体の通過で渋滞が起こっており、頻繁に立ち止まる合間にハイドレーションのミズをチューチューしたり、行動食を口にしたりした。
 中岳道と文三郎道の分岐から先はマムート階段をひたすら下った。ここは階段がないとガレた斜面をズルズルと滑り落ちそうなのだが、気を付けないと階段自体に足を引っかけそうで怖い。森林限界を終えると、ひたすらシラビソの森を下る。途中から涸れ沢に合流し、そのまま進むと行者小屋のテン場に出た。
 デポしていたテントや荷物をまとめ、赤岳鉱泉方面の北沢ルートへ向かった。

 行者小屋から赤岳鉱泉へのルートは中山乗越までは緩やかな登りだが、以後はひたすら下って行くルートになる。中山乗越からは大同心稜へのバリエーションルートが延びているようだ。
 赤岳鉱泉に到着し、カウンターのメニューを眺めていたら、カレー以外のものが無性に食べたくなってきたのでカルボナーラを注文、モチモチとした食感で旨かった。
 赤岳鉱泉出発後はひたすら北沢を下ったが、途中から赤さびで沢が真っ赤になっている場所があり、八ヶ岳は火山なのだと実感した。

 標高が下がるにつれてグングン暑くなっていく林道を美濃戸まで下った。やまのこ村でソフトクリームを購入し、舐めながらあるいた。
 美濃戸口ではJ&Nで入浴してからガラガラのバスに乗って茅野駅まで戻った。
 今回は休日を外した山行のため、メジャーな山域であったのに随分人が少なかった感じだ。

 それにしても、この2日間で4人の登山者に「美濃戸口はこっちで良いんですか?(2名)」とか「文三郎道はどう行ったら良いんですか(山頂で)」とか、「行者小屋はこっちですよね?」等と自分が遭難する紙一重にいることが分かっていない登山者のなんと多いことでしょう。
 カモシーは怒ってます。「山舐めてんじゃねーよ。」なんてことを、行者小屋前のカモシーの看板を見て考えた。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア 登山靴
バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ タオル
帽子 グローブ サングラス 着替え 地図 コンパス
ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ナイフ 修理用具
健康保険証 ホイッスル 医療品 虫除け 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー
非常食 行動食 テーピングテープ トレッキングポール GPS機器 ストーブ
燃料 ライター カップ クッカー カトラリー
【その他】 装備重量:約16kg)
食料:13日昼食@行動食+行者小屋、13日夕食@カレーメシ&魚肉ソーセージ&オクラボイル
    14日朝食@カレーメシ+リンゴ、14日昼食@行動食+赤岳鉱泉でカルボナーラ
非常食:カロリーメイト×4、ようかん×2、シシャモ、ブドウ糖錠剤
水:1.0L(初日:アクエリアス500ml×2のみ。※行者小屋に水場があるため。、2日目:ハイドレーションに1.0L)
その他:ヘルメット

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登った山

赤岳

赤岳

2,899m

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