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遠かった両神山。辺見尾根(四阿屋山~辺見岳~一位ヶタワ)ワンデイ スクランブリング

四阿屋山、三合落、瞽女ヶ岳、辺見岳、エビヅルの頭、三笠山( 関東)

パーティ: 1人 (加藤キーチ(モンターニャ) さん )

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行程・コース

天候

うす曇り、16時くらいからはじめ小雪、のち小雨

登山口へのアクセス

その他: 【行き】小鹿野町両神薄の「おがのゲストハウス」に前泊。
https://www.ogano-gh.com/
【帰り】小倉バス停(小鹿野町営バス)18:45~19:25ごろ(←このバス便は時刻表に掲載なし)小鹿野町役場(西武観光バス)19:27~20:08西武秩父駅(西武池袋線、特急ちちぶ)20:25~21:46西武池袋駅

この登山記録の行程

03:59~薬師の湯バス停裏の登山口
04:48~四阿屋山頂
05:17~739m地点
06:26~986m地点
07:11~1115.2m三角点(三合落)~07:23
07:31~ヤセ尾根にかかる
07:59~ヤセ尾根を終える
08:35~1194m地点
09:32~1199m地点を巻く
09:48~瞽女ヶ岳1208m※地理院地図に記載なし~10:07
10:23~1195.4m三角点(大谷)
10:51~1284m地点
12:15~1313m地点
12:55~辺見岳基部の岩場を巻く
14:00~辺見岳(南峰)山頂※地理院地図に記載なし
14:37~1351m地点
14:56~エビヅルの頭基部
15:51~エビヅルの頭※地理院地図に記載なし
16:09~三笠山1418m地点
16:14~一位ヶタワ※鞍部、地理院地図に記載なし
16:25~清滝小屋
17:55~会所※七滝沢コースとの合流点
18:25~日向大谷
18:46~小倉バス停

コース

総距離
約19.1km
累積標高差
上り約2,453m
下り約2,264m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

4回目の辺見尾根(あるいは行者尾根)。薬師の湯から四阿屋山に上がり辺見尾根を両神山まで目指した。
1回目の偵察記録
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=181484
2回目の偵察記録
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=182652
3回目の偵察記録
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=183043
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※長く険しいオフトレイルです。一般登山道ではありませんから道標や明瞭な登山道はなく、山慣れしていないと危険箇所の多い尾根です。
※本文中の地点や標高は「地理院地図」に基づきます。
※スクランブリング=「ロープは必ずしも必要ではないが部分的に手を使わなければならない山行」 https://ymtours.exblog.jp/26402046/
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【概略】
東阿屋山から両神山へ続く尾縁は長く険しかった。二ヶ所で道迷いをおこし時間をロスしたが、順調にいっても両神山のピークを踏めば最終バスに間に合わなかっただろう。計画の根本から見直す必要がある。
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【アプローチ】
おがのゲストハウスに前泊して02:20起床、03:00に宿を出る。03:55薬師の湯バス停裏の登山口着※写真3、03:59スタート。東阿屋山への登りは最後にそれなりの高度感があるが、ヘッドランプの灯りではそうと感じる余裕もない。クサリには全部しっかりつかまって登った。50分で山頂に着く04:48※写真4。
●前日、西武秩父駅からバスで終点の小鹿野車庫からほどなくの「おがのゲストハウス」※写真1に宿泊。ドミトリー(大部屋)3500円。コンビニ弁当を食べるのに、あんこちゃんに張り付かれて困った※写真2。ベッドに入るのも起きだすのも遅れ、山行が失敗したのはきみのせいだぞ。わかってる?
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【東阿屋山から1115.2m三角点(三合落)まで】
長い山行の長い序盤がはじまる。この区間に難所はとくにない。道迷いに注意し、ザレと落ち葉で滑りやすい急斜面を体力を節約してやりすごすことを心がけた。06:18、東の空が紅くなる。06:26に986m地点を通過し、06:41にヘッドランプを消す。続くふたつの小ピークは林業のピンクテープにしたがって巻く※写真6。
1115.2m三角点(三合落)の基部には祠があり、それなりに高度感のある尾根※写真8を、体の感覚を慣らしながら登る。07:11、三合落サンゴウツに着く※写真9と10。両神山は圧倒的に遠く、ため息が出る。
●東阿屋山頂からわずかにバックして西に下降する尾根に入る。しばらくは藪がうるさいが、やがて尾根に幅がでてくるのでゆったりと歩く。尾根違いをおこさぬよう、スマホアプリGeografica ジオグラフィカで頻繁に位置を取った。右後方の街の灯りにずいぶん癒される。ハーフフィンガーの指先がひどく冷たい。グローブの選択を間違えた。二度ほどこちらの姿を認めたらしい鹿の鳴き声が遠ざかっていったが、姿は見えなかった。
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【1115.2m三角点(三合落)から1284m地点まで】
三合落から下降すると、ほどなくヤセ尾根にかかる※写真11と12。その直前にピンテは南の尾根に下ってゆくから、一連のテープが山で働く人たちの手によって付けられたものだとわかる。このヤセ尾根は辺見尾根の難所のひとつだと思うが、ヤセ尾根そのものより鞍部に降りる直前のザレた急斜面のほうが悪い。今回はルートを誤ったらしく(前回の記憶にある、急降下場面でのヘアピンを見逃したか)鞍部の北側に降りてしまい、戻るのに時間を使う。終えた鞍部には祠がある※写真13。
1194m地点(煤ノ山北峰とする記述あり https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=27478)を08:35に通過。二度目のヤセ尾根※写真14は距離は短い。1199m地点手前の鞍部に降りる下りもいやらしかった※写真15。過去の偵察で脚がつり非常に苦労した1199m地点では、基部※写真17で腰をすえてルートファインディングする。右へ巻く落ち葉のバンドがあり、折り返して尾根に戻るルートと、そのままピークの北面を巻くらしいルートを見つける。悪かった印象のピークを避けて巻く。
09:48に瞽女ヶ岳ゴゼガタケ1208m山頂(地理院地図に記載なし)※写真18、はじめてザックを下ろして休憩する。ここから1284m地点を越える小一時間はこの稜線では珍しく息抜きができる※写真19から22。
●この区間は難所がひとつと、山行スピードを左右するいやらしいところがいくつかある。今回は二度目ということで総じてルーファイを適当に済ませてしまったが、ヤセ尾根からの最後の下降で時間を無駄に費やす結果を招いた。
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【1284m地点から辺見岳まで】
辺見尾根の核心部に入る。
1284m地点を通過してしばらくすると、尾根沿いに鹿除けのネットがあらわれる。人工物に懐かしさを覚え無意識に頼りがちになるが、長いスカート部分が鹿だけでなくハイカーの脚も絡め取ろうとするので油断ならないし、最適なルートを保証してくれるわけでもない。
■1313m地点に向かうにあたって屈曲点にあたるピークへの、直前の下降は崖の上に出てしまう。少し戻りピンテに頼って北を巻く※写真25と26。このピークは登ってもバックするだけなので、「鳥獣保護区」の赤い看板※写真27のあたりから南面下部のバンドを巻いて鞍部に上がるのが近道。
●ネットに絡めとられてもがいている鹿がいた※写真24。増えすぎて害獣になっているらしい鹿を捕らえるのを仕事にしている方々には申し訳ないが、黙って通りすぎる訳にもゆかず解いてやる。暴れるので手間がかかった。急斜面を駆け下るのを見送りながら、「こんな脚があればなあ」とうらやましく思った。
■ここから1313m地点を越えるまでは小ピーク・岩・ヤセ尾根が連続する。GPSのログとボイスレコーダーに吹き込んだ記録と写真を照合すると、以下のようになる。
まずあらわれる岩はテープにしたがって右を巻く。尾根に戻り振り返るとケルンがある※写真28。次のピークはまっすぐ登って通過できる。やがてヤセた地形に乗っかるが、前回も経験したが降りるとネットの南面に出てしまう。ネットを乗り越えるのに相応の苦労をする。1313m直近の岩場は南面に続くネットから離れてまっすぐ登るが、垂直感が強く緊張した。ネット沿いに南を巻いたほうが良かったか。12:15、1313mピークに立つ※写真29。ここも崖上で降りられず、少し戻って北を巻く。次の岩は左を簡単に巻ける。次、登れるが降りられず戻って北を巻く。辺見岳基部への最後の降り、ここも悪い。
●「赤い看板」11:29から1313mピーク12:15を越えるのに50分かかり、さらに辺見岳基部12:58にたどり着くまでに40分かかっている。この区間は北側を「大巻き」できないだろうか、検討を要する。
■辺見岳基部の大岩は南に少し降り、右上に続くガリーを登る。ここまでは良かったが、ピーク直前の岩場の北を巻きすぎ、道迷いをおこす。ヤブに覆われた山頂に立つ14:00までに基部から1時間(!)。
●ここまでの「北を巻く」意識に引っ張られ不必要に巻き続けた結果の道迷い。いつのまにか目指し近づいていたのが北峰であるのに気づく。泣きながら帰ろうにもログの軌跡で地図上が真っ赤になり、現在地をしめす赤矢印がわからない。非常に混乱した。
北面の落ち葉のバンドの一段下を巻くまでは間違いないと思うが、巻きすぎずになるべく早く稜線に復帰すること。
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【辺見岳から一位ヶタワ】
辺見岳ピーク着が14:00の時点で、両神山までは届かず山行の失敗が確定する。モチベーションが著しく低下してボイスレコーダーに吹き込む頻度も減り内容も曖昧になる。以下。
山頂から少しバックして南面の急傾斜を降り、山頂を巻くようにして尾根に戻る。次の岩をまっすぐ登っても降りられない、戻って南面を巻く。14:37、1351m地点。14:56エビヅルの頭基部、1時間かけて(!)15:51エビヅルの頭※写真37。ここで左に向きを変えて幅広の急斜面を降るが、左に寄って行くのが近道。16:09三笠山1418m、16:14一位ヶタワ。
●エビヅルに登るのに基部から南面に降りようとするログが残っているが、何を考えていたのか不明。
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【エピローグ】
16時25分に清滝小屋に着く。前回と較べて10分ほど遅れており、小雪がちらつきだす。なぜか小屋からの下山道がわからず沢を一本跨いだ。標高を下げるにつれ小雪はみぞれに、そして小雨になる。一般道のなんでもない石でスリップする。今年は山中を670km歩いたようだが、意図せず尻餅をついたのははじめて。ショックだった。もう走れない、どころかピッチを上げられない。「学校の修学旅行以来、はじめて山に来た」ハイカーみたいによちよちと歩く。前回、暗闇でヘッドランプの灯りを足元から周囲に巡らせただけで簡単に見つけられたルートが探せない。二度、道迷いを起こす。前回の倍の2時間かけて日向大谷の両神山荘の前を通り過ぎ18:25※写真38、雨のなかをみじめな気分で走るがバス停は遠い。最後のカーブを曲がって見つけたテールランプを灯したバスは、バックミラーで姿を認めたのだろう、定刻を過ぎても発車せずに待っていてくれた。

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【その他】 サロモンのX Ultra 3。テスラの冬用起毛タイツ、ユニクロのショートパンツ。テスラの冬用起毛インナーにマウンテンハードウェアの長袖とモンベルのヤッケ、ブラックダイヤモンドのハーフフィンガーグローブ、モンベルの薄手のバラクルバとヘルメット。ザックはロウアルパインの25リッターに、雨具・ユニクロのライトダウン・ロールペーパー・ヘッドランプ・スマホ・バッテリー充電器と予備電池・ココヘリ発信機・地図、カロリーメイト4パック・コンビニおにぎり2個、下山後の着替え一式。キャメルバックのハイドレーションに薄めのスポーツドリンク2リッター(残量0.8L)と麦茶のペットボトル500cc。スタート時重量7kg。

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