行程・コース
天候
一日目:曇り、二日目:雨、三日目:晴れ、四日目:晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
自宅=吉井IC=上信越道=長野道=松本IC=R158=安房トンネル=R471=神岡=大規模林道高山大山線=飛越トンネル
この登山記録の行程
*9月10日 飛越トンネル(5:45発)~神岡新道合流点(7:10)~寺地山(8:00)~北ノ俣避難小屋(8:45)~北ノ俣岳(10:15着 10:20発)~昼食(11:30-12:00)~黒部五郎岳山頂(13:15着 13:25発)~黒部五郎小屋(14:35着)
*9月11日 黒部五郎小屋(5:35発)~三俣蓮華岳山頂(7:00)~三俣山荘(7:40)~鷲羽岳山頂(8:45)~ワリモ岳(9:20)~ワリモ北分岐(9:30)~水晶小屋(10:05)~水晶岳山頂(10:40着 10:50発)~水晶小屋(11:10)~ワリモ北分岐(11:35)~昼食(11:50-12:10)~祖父岳(12:30)~雲の平小屋(13:20着)
*9月12日 雲の平小屋(6:00発)~薬師沢小屋(7:20)~太郎平小屋(8:55)~薬師平(9:40)~薬師小屋(10:15)~薬師岳山頂(10:55着 12:05発)~薬師小屋(12:30)~薬師平(12:50)~薬師峠(13:10)~太郎平小屋(13:30着)
*9月13日 太郎平小屋(5:45発)~北ノ俣岳神岡新道分岐(6:55)~北ノ俣岳避難小屋(7:40)~寺地山(8:15)~神岡新道飛越新道分岐(8:50)~飛越トンネル(9:55着)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
今回は、単独行のため夜中の0時30分に家を出発上信越道と長野道を経由して松本ICにて下車、R158にて安房トンネルを抜け神岡より飛越トンネルの登山口へ向かう。途中眠気に絶えきれず、奥飛騨の道の駅にて1時間程仮眠をとる。飛越トンネルの登山口へ は5時半に到着、準備を整えて5時45分には出発の運びとなった。
フォトギャラリー:18枚
(9月10日)有峰林道は夜間通行止め等、制約があるので今回は何の制約もないこの飛越新道・神岡新道コースを選定したのです。 それにしても、登山地図に書かれているとおり「樹林帯のぬかるんだ道」まさにそのままである。靴はどろどろになるし、なんとも参った。ぬかるんだ道と言うより、水芭蕉の生えている湿地帯の中を登山道が通っているといった方が適切なのかも知れない。
3時間ほどで北ノ俣避難小屋へ到着、ここでやっと樹林帯からぬけ草原へと変わり北ノ俣岳までの急登が始まる。地塘の点在する草原、かなりの急斜面の這い松帯をぬけ1時間半かかって縦走路へ出る、そこから山頂へは10分たらずで到着した。
今日も天気はあまり良くなくガスっていて眺望は利かない。山の東側(黒部側)は飛騨側に比べれば幾分良く、ときたまではあるが薬師岳や水晶岳が見えそうになる。晴れていれば黒部五郎が行く手にそびえているはずであるが、その雄姿は望めない。黒部五郎岳の山頂からかろうじて下のカールと五郎小屋が見渡せる、コースを稜線伝いにとり小屋を目指す。
実は、この山20数年前に訪れた時にやはりこの稜線コースをたどり、尾根の末端から見えた風景、、、湿地帯の中に赤い屋根の黒部五郎小屋が有り、その風景が何ともいえない情緒を醸し出していてすっごく気に入ったのです。私の脳裏に残るそのときの情景を確認したくて、再び同じ稜線コースをたどってみました。しかし月日は無情にも感情に変化を与えてしまったのか、確かに脳裏に残る風景にほぼ似通ってはいたもののかつての感動はありませんでした。
(9月11日) 夜中に屋根を打つ雨音に何度も目を覚まし、またしても雨か、、、と思いつつ朝を迎えた。ほんとに今年は晴天から見放されっぱなし、と言ったところである。朝食を済ませ5時半過ぎに雨具を着用して小屋を後にする。いきなり三俣蓮華への急登にあえぎながらの本日の始まりである。雨、そしてガスのため視界は全く利かず、時折設置されている道標のみが頼りで方向すらよく分からない。
周囲の山々が見えていれば自分の行く方向くらいは解るのだが。道標を頼りに三俣蓮華の山頂を経由して、三俣山荘そして鷲羽岳を目指す。今は廃道となった伊藤新道ではあるが、ちょっと先の展望台までは行く人が結構いるようでとても廃道とは思えない登山道である。その伊藤新道分岐を過ぎ鷲羽岳の登りが始まる。相変わらず視界は利かないが上空は何となく明るくなることがあり、天候の回復に期待を持たせられる。
視界が利かないのがむしろ功を奏しているのか、思ったよりあっけなく山頂へ到着する。山頂で数枚の写真をとりすぐに黒岳を目指す。途中ワリモ岳頂上を通過するが、そこはけっしてピークではなく巻道の一部である。もっともすぐ上にピークらしきところは見えるが、踏み後もなく登る気にもなれずに通過する。ほどなくワリモ北分岐に着き、ここから黒岳を往復である。
ワリモ北分岐を過ぎなだらかな尾根筋を黒岳めざす。この黒岳も今ではむしろ水晶岳と言う呼び名の方が一般的で黒岳の方が別名となってしまった。登山客は例外なく水晶岳と呼び、ここにある小屋も水晶小屋であり、山頂の標識にも水晶岳と記してある。
小さい水晶小屋を過ぎるとまもなくやせ尾根の岩稜となる。ガスのため視界が利かないのでよく分からないが、この山ちょっとした双二峰となっていて小屋方面からは先のピークが山頂のようである。
しかし登山地図からも明らかであるが手前のピークの方が標高が高い。それも約8mも違うのである。なぜ低い方がピークなのであろうかその理屈を知っている方がいたらぜひ教えてもらいたいものである。相変わらず視界の利かない中水晶小屋を経てワリモ北分岐まで戻る。
祖父岳の手前の名もないピークで風をさけ雨の中昼食にする。それほど風が強いと言うわけでもないのだが、ガスコンロを使うにはやはり風はない方が良い。メニューは例によって煮込みうどん。雨をさけるため持ってきた折りたたみ傘も広げた。のんびりくつろぐ状況でもないのでそうそうに胃袋に納め雲ノ平をめざす。祖父岳の山頂はまるで賽の河原状態でケルンが乱立している。
木道を通って雲ノ平小屋へは1時20分に到着、まだ早いが雨に濡れもう戦意喪失状態。ここで本日の行動は打ち切りにすることにする。夕方になって雨はまだ止まないもののがすは晴れた。みなさん小屋の庭に出て写真撮影にいそしむ。
(9/12)朝起きて窓の外をみると今日もガスっていて何も見えない。今日もダメか、、、と半分あきらめつつ出発の準備をする。朝食は5時30分からとのことであるが、5時を過ぎても小屋番は起きていない。そう言えば夕べ消灯の後夜遅くまで、小屋番が騒いでいるようであった。きっと朝寝坊しているに違いない。5時半になったので声は掛からないが皆さんで食堂へ向かった。
いそいで食事をすませ出発することになった。まもなくガスも晴れさらに上空の雲もいつしかなくなり、快晴状態となった。今日こそは絶好の秋晴れである。ほんとにやっとと言った感があるが実に気分が良い。山もやはり天気次第である。同じ山へ行っても天気次第で月とスッポン程の差がある。薬師沢まではかなりの急勾配で下降したので、太郎兵衛平への登り返しも結構きついのかと思いきや、なんて事はないなだらかな登りであっという間に太郎兵衛平の太郎平小屋へ到着した。
ここからは薬師岳を往復して今日はここ、太郎平小屋へ泊まる予定であるが、この時間だと昼過ぎには戻って来れそうである。今日は天気が良いためヘリによる荷揚げと、なにやら薬師峠で工事をしていたようで、その機材の運搬をやっていた。キャンプ場の水場で水を汲んでいこうと思っていたのだが、工事関係者にヘリがくるので危ないから早く行けといわれそのまま通過した。
薬師山荘を通過の際先ほどのヘリであげた荷をバイトのお兄ちゃんが一輪車で運搬していた。眼前にそびえる薬師岳が、そして薬師小屋の赤い屋根が青空にはえて とても綺麗。山頂ではあまりの晴天に登山客がのんびりと休憩していた。私も靴を脱ぎ、靴下も脱ぎ捨ててリラックスである。靴は昨日の雨でぐちょぐちょ状態、きょうはもう太郎平小屋まで戻るだけ、先は見えたので山頂でのんびりすることにする。
(9月13日)今日は北ノ俣岳まで登り返し、そしてあのぬかるみ新道を下山の予定である。夕べ太郎平小屋であった人と話をしていたら、折立からは登り3時間ちょっと、下りは2時間あまりらしい。やはり登山客の圧倒的多さの理由が分かるような気がする。ガスで視界の利かない中、ぬかるみ新道分岐まで1時間と10分かかった。ここまでは広い登山道で良かったが、ぬかるみ新道に入ったとたんに這い松や笹の露払いでたちどころにズボンはびしょびしょになってしまった。



