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樹氷スロープ平原とパノラマ山

国見山、ウシロ嵓、水無山、明神平、前岳、薊岳、小屋ノ尾ノ頭(東吉野村・川上村・松阪市)( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 1人 (マローズ さん )

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行程・コース

天候

曇りのち晴れ

登山口へのアクセス

タクシー
その他: 近鉄大阪線榛原駅から奈良交通バスに乗車し、菟田野で乗り換えて大又行きのバスに乗らなければならないところを、係員に間違った路線を教えられたため、大宇陀へ行ってしまい、そこからタクシーで七滝八壺へ向かった。<`ヘ´>

この登山記録の行程

七滝八壺(2時間20分ほど)国見山(30分弱)明神平(1時間弱)薊岳(1時間半ほど)大又バス停

コース

総距離
約13.1km
累積標高差
上り約1,227m
下り約1,294m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

以前紹介した「近畿一美しい樹氷の山」のコースにある八丁平によく似た地形の平原が、同じ台高山脈北部にある。’12年8月、大阪市天王寺区の上宮中学校山岳部が下山中に遭難した明神平である。周辺はかつてスキー場だったほどで、緩やかでたおやかなスロープの斜面を擁し、風も吹き荒ぶことがあることから、時には樹氷の形成具合が芸術的に見えることもある。
その北方の国見山(1418.7m)はその名の通り、展望は晴れていれば抜群で、奈良・三重両県の山並みを望見できるはずだが、生憎の雪混じりのガスで視界は皆無だった。
復路の薊岳(1406m)は岩峰だが、展望は良くない。しかし周辺の稜線にはバイケイソウやシャクナゲの群落がある他、ブナやヒメシャラ等の自然林もある。
前述の山岳部は薊岳下方でルートを外したのだが、それは引率の教諭が地図を見ずに歩いていたからで、本来、無雪期、積雪期に関係なく、迷うようなコースではない。

タクシーの運転手は、「国見山の大又コースの登山口」と言えばすぐ分かったが、七滝八壺については知らなかったので、私が窓から外を注視していて、連続する滝を見つけると、そこで降ろして貰った。この大又林道沿いを流れる大又川を遡る国見山登山コース沿いには複数の滝があるが、七滝八壺が一番見応えがあるだろうと思い、登山口のかなり手前でタクシーを降りたのである。
その滝群は支流の荒神谷出合近くに形成されており、その名の通り、七つの滝と八つの滝壺が連続しているのだが、何十メートルというような飛瀑はなく、思っていたより規模は小さい。因みに私がこれまで奈良県下で見た七つの連続する滝の中では一番、下北山村の不動七重滝(落差120m)が見応えがあった。

林道終点から続く登山道に入っても落差数メートルほどの滝が複数ある。
コースが右岸に変わってほどなくであしび山荘があり、その上で本流沿いのコースとは分かれ、キワダサコ沿いへ左折する天高コースを上がる。
杉の植林帯の斜面から国見山から南西に伸びる尾根に上がり、国見山へ突き上げる。
国見山頂は周囲が開けているだけに、ガスっていることが悔やまれるが、積雪期にはありがちな天候。
尚、当時の自画写真を見ると、綿とポリ混合の長袖シャツ姿。積雪期の山頂でこんな格好をする等、今であれば考えられないが、若い頃は代謝が良く、寒さもあまり感じなかったのだろう。
国見山からウシロ嵓までの区間だったか、ウシロ嵓から水無山(1441m)の区間だったか忘れたが、痩せ尾根の箇所の樹氷は特に美しい。あまりの美しさに思わず口に含んでしまったが、まずくてすぐ吐き出した。

水無山から南西に下った、三ツ塚とのコル周辺が明神平で、コース中で最も景観がいい場所。三峰山の八丁平のような、綿帽子群的な景観の樹氷の付き方ではないが、やはりなだらかなスロープを描く斜面や平原の樹氷は、見ていて心が洗われる。
前述の山岳部はここで二日間、キャンプをし、周辺の山々をピストン登山している。水場は天理大山小屋の東の沢にある。
明神平南からの上り口辺りで三叉路になっていたと思うが、南西の前山経由の道を上がる。
前山から薊岳間はいくつか小ピークがあるが、ブナの大木も見られる。
薊岳は雄岳と雌岳との二座からなり、最初の雄岳が山頂とされている。二座間は岩尾根になっている箇所があり、シャクナゲが群生している。
雌岳の西方、小屋ノ尾根が合流するピークを小屋ノ尾ノ頭というが、薊岳から先は帰りのバスの時間が気になり、走って下山したので、あまり記憶にない。

コースは大鏡山(1182.8m)東、大鏡池の東を北西に下るが、恐らく前述の山岳部はこの辺りで道を間違え、麦谷川方向へ下ってしまったのではないかと思う。若しくはその下方の古池辻か。「帰路のコースを3分の2位来た所で、右に行く所を誤って左に行った」ということだからである。
古池辻から下方の植林帯では、杉の木にアルミの梯子を掛け、枝打ち作業が行われていたが、この7年後、自分も林業に従事することになろうとは、夢にも思わなかった。しかし実際に山村に住むと、抱いていた「夢」は打ち砕かれるのである。山屋にとって林業は不適当な職業だった。休日に訪れるからこそ、山は「新鮮」なのである。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 登山靴
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ホイッスル 非常食 アウターウェア

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登った山

薊岳

薊岳

1,406m

国見山

国見山

1,419m

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