行程・コース
天候
天気予報どおり快晴(厚田あたりまで低い雲に覆われていたが...)
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
札幌自宅4:10発➡増毛町内セブン5:50着 昼飯購入 6:02発➡登山口6:15着
この登山記録の行程
《往路》
【計画】
自宅4:15発➡暑寒野営場6:45着7:00発⇒佐上台8:10着8:15発⇒四合目9:05着9:10発⇒六合目9:55着10:00発⇒扇風岩10:50着10:55発⇒九合目11:55着12:00発⇒頂上12:20着 所要時間5hr20min
【実績】
登山口6:34発⇒一合目(506m)7:04通過⇒つつじが丘(523m)7:23通過⇒二合目7:27通過⇒佐上台7:32着7:37発⇒三合目(646m)7:53通過⇒四合目(780m)8:20着8:27発⇒五合目(910m)8:49着9:00発⇒六合目(1006m)9:17着9:22発⇒七合目9:40着9:43発⇒滝見台9:50通過⇒八合目(1159m)通過⇒扇風岩10:25着10:38発⇒九合目11:20着11:23発⇒箸別コース分岐(1469m)11:49通過⇒頂上12:02着 所要時間5hr28min
計画 5hr20min
実績 5hr28min 計画比 102.5%
《復路》
【計画】
頂上13:00発⇒九合目13:20通過⇒扇風岩(八合目)14:00着14:05発⇒六合目14:45通過⇒四合目15:15着15:20発⇒佐上台15:55通過⇒暑寒別野営場16:45着17:00発➡自宅19:30着 所要時間3hr45min
【実績】
頂上12:10発⇒箸別コース分岐12:20通過⇒九合目12:31通過⇒八合目12:52着13:00発⇒滝見台13:17着13:23発⇒七合目13:27通過⇒六合目13:37通過⇒五合目13:46通過⇒四合目14:00着14:05発⇒三合目14:20着14:27発⇒佐上台14:37着14:45発⇒二合目14:48通過⇒つつじが丘14:51通過⇒一合目15:06通過⇒登山口15:27着 所要時間3hr17min
計画 3hr45min
実績 3hr17min 計画比 87.5%
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
今年の山行予定4座のうちの1座で、以前から登ってみたい山だった。
しかし、増毛山塊はヒグマが数多く棲息しているところだし、最近では場所こそ違えども滝ノ上町の浮嶋湿原近辺では登山客がヒグマに襲われ死亡したりして過去最高の被害件数が記録されているので大丈夫かなあという気持ちで出かけた...。熊鈴一つ増やして...。
コースは暑寒別コース。箸別コースが30分短縮できると案内板に書いてあったが、ヒグマ注意箇所が多いので前者にした。
それにしても距離が長かった。そしてやぶ蚊なのか虫に悩まされた。以前どなたかの登山記録を読ませて貰った折、虫のことが記載してあったので対策を講じるべきであったが失念してしまった。このため約30か所は刺されてしまった。次回は蚊取り線香携帯しよう。
スタートして30分くらいで尾根に出る。その後、同程度の時間でつつじが丘経由し佐上台に到着。樹木に遮られ眺望は箸別コースの尾根のみ。その後だらだらとした登りを我慢し、五合目でようやく増毛町を見渡せる。1000m付近の六合目から急登があり、50mくらい登るとハイマツ帯に変わる。そこから10分ほどで滝見台に到着。右手に見えるポンショカンベツ川の渓谷に残る残雪から流れる滝が遠望できる。そのあと扇風岩を過ぎて1250mあたりから最後の急登が始まる。扇風岩から眺める傾斜はここに至るまで消費した体力をさらに枯渇させるもので、本当に登り切れるだろうかと心細くさせた。(今回はペース配分を間違わないようにと思っていたが、やはり年なのか、息が切れてしまう)
この斜面を何度も立ち止まりながらようやく1460m付近にたどり着く。途中、自分の服とザックが擦れる音が自分をつけてくる熊の音に聞こえ、一瞬寒気がした。
そこからは頂上まで緩やかな斜面、箸別コースとの合流点を過ぎ、荒くなった息をお花の写真を撮りながらゆっくり進む。頂上には自分を追い抜いた若者が立っているのが見える。1480mあたりの南東側の緩斜面に残雪が残り、涼風がきもちいい。ここで写真を一枚。頂上までの最後の登り?(エネルギーを使い果たした自分には1mくらいの段差も10mくらいの急登に感じられる)を行く。
この時頂上にいた若者が下山し始め、すれ違う。すれ違いざまに彼は、熊がいますよとささやく。えっ、どこどこ、と尋ねると先ほど撮影した残雪のところにヒグマが横たわって昼寝している。50m~60m位の距離だろうか、なななんと、自分が登ってきた道のすぐ目の前にいたなんて。思わず一枚パチリ。ヒグマはずーっと周辺の草を食べながら悠然とごろ寝していたらしい。さぁーて、どうするか、頂上まで行くか、即引き返すか、昼寝しているとはいえ起きだして帰り道をとうせんぼされたら、など頭の中がグルグル。しかし、頂上を目前として引き返すのは悔しいし、ヒグマは残雪の緩斜面が気にってるのだろうから登山道まで来ないのでは、と希望的観測に立ち、ダッシュで行くことにした。そこから、早いこと、先ほどまでヒイヒイ言ってた爺さんとはうってかわった別人になって先を急いだ。ほどなくして到着。ヒグマのほうをみると、起きだして草をたべている。すれ違った若者は先程の場所でじーっと観察している。これは、早々に下山したほうがいいなと思いながら、昼飯に買ったコンビニおにぎりを開封しほおばる。一口めを咀嚼しているときに、自分の立っている場所はヒグマの風上であることに気が付く。ヤバいっ、匂いに敏感なヒグマがおにぎりの芳香に気が付くと匂いにつられて向かってくるかも!それからは手に持っている残りのおにぎりを一気に口の中に押し込み、カメラで周囲の景色を急いで撮りながら帰り支度を始めた。下山中に食べようと思っていたおやつをザックの中から出すことも忘れ、あたふたとザックを担ぎ下山を開始した。
若者はすでに観察していた場所から立ち去ってたが、その場所に近づくと、ヒグマは寝ていた場所の近くで悠々と草を食んでいる。ヒグマは自分がいることには気がついていると思う。なにせ、今回、二つの熊鈴をつけているので騒がしい自分だから...。帰り道はいったんヒグマに近づき、離れていく道筋。こういうときは騒がしい熊鈴は鳴らさないほうがいいのか?それとも自分の存在をわからしめるために鳴らしながら行くのがいいのか?迷いながらも、最後の写真を撮ろうとカメラの電源を入れるも一向に電源が入ならない。数回試みるが、最後は早く熊から離れたいという気持ちが勝り、写真をあきらめ、ゆっくり、ゆっくり歩き熊から離れていくこととした。遠慮がちに鈴を鳴らしながら。
往路で最後の急登を登り切った場所、箸別コースの分岐あたりで後ろを振り返る。熊がいたところからは300m位離れたので少し落ち着いた。ここでカメラを見るとバッテリーの蓋が開いておりバッテリーが外れかかっていたのだ。やはり焦っていたのでこのようなことにも気は付かなかった自分が情けなくなった。
そこからは、ヒグマがもしかしたら後をつけてくるのかもと色々なことを想像しながら下山を急いだ。福岡大学のワンダーフォーゲル部が日高山脈ヒグマに遭遇し、一行がもっていた食料に執着したヒグマが、それらを取り返そうとした一行を敵とみなし、襲ったことを思い出し、さっきの残雪ので昼寝していたヒグマも一行を襲ったヒグマも似たような地形(カール地形と今回の残雪が残る緩斜面)がお気に入りだったのだろうと頭の中で想像しながら進んだ。
それにしても、頂上でゆっくり休むこともなく、歩いたため疲労困憊な状態で登山口にたどり着く。下山中は疲れ果てて何度、腰を下ろしてしまったことか...。しかし、生まれて初めて野生のヒグマを目撃した。不意な遭遇でなくてよかった。ヒグマに気づかず、残雪に近づいていたらと思うとゾッとする。今頃はあの世にいっていたかもしれない。
今回の反省
①飲料水は1.5Lと1Lだが不足する、やはり1.5L×2か。
②またポカリスエットだが、規定通りの濃度にすると歯が砂糖にやられるため薄目がいいか、また、予備の水も必要か。
③おやつはすぐだせるようなウェストポーチに入れるべき
④のぼりの息切れなんとかならんかな。
⑤今回のように双方距離を保った時の熊鈴は鳴らすべきか否か?
フォトギャラリー:29枚
登山口へ向かう道
登山口の入り口
比較的平坦な道が続くが、虫が凄い
つつじヶ丘
ヒグマの糞?このような糞がもう一か所あった。
最後の急登、これが辛かった。
急登を登り切り、頂上方面みる
箸別コースとの合流点
分岐から望む頂上
花畑がきれい
ヒグマがいるとも知らずに撮った残雪
ヒグマが昼寝している。
頂上手前の花畑
頂上からヒグマが居た残雪方面
ヒグマが残雪近くで草を食んでいる。
頂上ではゆっくりできず、非常に残念
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | 靴下 | レインウェア | 登山靴 |
バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | タオル |
帽子 | グローブ | 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 |
カメラ | ナイフ | ホイッスル | 医療品 | 非常食 | 行動食 |
トレッキングポール |
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