行程・コース
天候
曇り
登山口へのアクセス
マイカー
この登山記録の行程
駐車場(7:55)分岐(1205m/8:25)普賢社(1345m/8:45)平成新山(9:15)普賢岳(1359m/10:00)駐車場(10:35)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
環境協力金¥100を投入してゲートを通過し、矢岳の三角形を眺めながら野岳1,142m南東面を上がって北面へ回り込むと、正面に平成新山が聳える。普賢岳との間から落ちるガレ沢にはまだ植生が見られず、平成3年噴火の溶岩が流下した生々しい跡は周りの茅戸色の部分とは峻別される。
ロープウェイ仁田峠駅の方へ上がって大凹地横のベンチから薊谷を登って行く。徐々に傾斜が増し、次第に土の部分が減って溶岩道に変わって歩き難くなる。ベンチや案内板設置のための穴が掘ってある国見岳1,347mとの鞍部(1,205m)を経て普賢神社まで上がり、仮設の木柵の横から平成新山へ直進する。
明瞭な踏跡が続き、伐採された立木が散見される。2月に天草の山に登った際、福岡の人から「平成新山の登山道は完成したのですか」と聞かれたが、「今、工事中なんだ」と知る。(下山時に、国見岳との鞍部で作業中の人に聞くと、「工事は3月中に終るんですが、5月にイベントがあるようです」と言い、「ミヤマキリシマの開花の頃に開通式をやるんだろう」と想像する。)
立ち止まって観察すると、裾から100m弱は不安定な大岩が積み重なった急斜面で、安心して登れるような所が見当たらない。ルートが想定できないまま、溶岩と灌木の間の踏跡を辿って新山との最低鞍部まで下り(1,325m、8:50)、急斜面に取付く。
大岩に赤い目印があるのに気付いて追うと左手の小高い所に工事資材を置いてるのが見え、「あちらの方からが登り易いのだろう」と左へ進む。途中に草の生えたガレが現れ、「不安定な岩より、ガレの方が安全だ」と締りの悪いガレを直上して標高1,340m付近の踊場に達すると、大岩の上に黄色いペンキでG3等と書かれている。
水蒸気が上がっているものの硫黄の臭いは全くしないので、心配した硫化水素の発生は無いと安心する。(もっとも、行政が登山道を開設することを突き詰めると『安全』に行き着く。)最高点の尖塔へは岩登りになるのだが、この頃から雲に巻かれて視界が10m以下となり、ルートの全貌が見えなくなって窮する。加えて蒸気と雲でメガネが曇って梃子摺る。右手のガレから裏へ回り込んで垂壁の上へ登り、次の岩壁の基部のガレを右へ登って頂稜へ上がる。山頂は5mほど上で、締りの無い尾根を這うようにして進んで長崎県の最高点に立つ。
記憶を頼りに視界の無い中を下る。数年前に、アメリカの国立公園内を1人で歩いていた男性が大岩に腕を挟まれ、「餓死するよりは」と自ら骨を折り腕を切断して脱出するという事故があったが、「ナイフも持参していないし、二の舞は避けなくては」と、大きな溶岩塊の間を用心深く歩く。踊場まで下りると雲から抜け出して視界が開け、左手の最低鞍部を目指す。
普賢山頂を踏んで一息入れて下ると山頂直下で2人、薊谷で単独の女性、仁田峠手前で単独男性と山ランの人と擦れ違い、駐車場では山支度中のパーティーを見掛ける。









