障子ヶ岳(初夏の花から盛夏の花へ/反時計回りに周回)2022

日帰り

障子ヶ岳・天狗角力取山（東北）

2022.07.25（月）

パーティ： 1人 (ブナ太郎さん )

ブナ太郎さん

行程・コース

天候

曇り

登山口へのアクセス

マイカー
その他：南俣川を渡ってすぐのところに5台ほど駐車できます。

この登山記録の行程

南俣川出会（06:35）・・・登山口（0７:０１）・・・【休憩１０分】・・・紫ナデ（09:52）【休憩２１分】・・・小障子（10:35）・・・障子ヶ岳（11:23）【休憩１６分】・・・粟畑（12:39）・・・天狗角力取山（12:55）【昼食２７分】・・・焼峰（15:03）・・・【休憩１０分】・・・南俣川出会（15:53）

コース

総距離: 約16.3km

累積標高差: 上り約1,705m; 下り約1,705m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

■障子ヶ岳は朝日連峰の一員だが、主稜線から少し外れた位置にあるので、朝日連峰全体を見ることができる。「一つ隣の山に登れ」という教えにぴったりの山である。この山は岩稜が魅力で、巨大なスラブは見る者を圧倒し、また反対側から見る三角錐の姿は秀麗である。湿原や池塘に咲く花々、ブナ、ミズナラ、コメツガの巨木も彩りを添えている。障子ヶ岳は朝日連峰の魅力を詰め込んだ山と言っていいだろう。
■今日は反時計回りに周回して、天狗角力取山にも寄り道する。反時計回りの魅力は、稜線に出てから障子ヶ岳の巨大なスラブを見ながら歩くことができる点だが、難点はきつい登りが延々と続くことである。汗を絞られる樹林帯を２時間半ほど登るので、特に夏場は熱中症に注意が必要だろう。夏の登山の鉄則は、朝早くに出発し、暑くなるころには風の抜ける稜線に出ていることだそうだが、それを守らなければならない。
■この日はアプリの「登山天気」のC予報に近く、駐車場に着いた時には雨の気配が濃厚だったが、少し待つと空が明るくなってきたので、予定より３０分遅れで出発した。林道を進み、３０分ほどで登山道入り口に着いて、そこから急登が始まる。１時間ほどの登りをまず耐え、ザレ場に出ると空が大きく開けた。振り返ると雲海が広がっていた。
■ザレ場を登り切ると、いったん下りになり、鞍部まで下りて登り返す。これがしんどい❗️崩落地帯をいくつか過ぎ、紫ナデに着く頃にはガスが飛んで、障子ヶ岳の山頂部も見えるようになってきた。朝日連峰の主稜線の山頂部は雲で覆われているが、「登山ナビ・お天気情報」の「Bで見晴らしはまあまあ」という見立てが当たっているようだ。
■稜線上には盛夏の花がたくさん咲いていた。シモツケソウの濃いピンク、クガイソウの淡い紫、ミヤマクルマバナの明るい紫が特に目立つ。左側が切り立った登山道を歩き、アップダウンを何度か繰り返しながら、３時間２０分弱で障子ヶ岳山頂に着く。山頂は貸切だ。対岸に見える以東岳は、薄いガスに巻かれてぼんやりしていた。
■山頂でしばらく休憩し、障子池から粟畑を目指して、アップダウンのある稜線を歩く。稜線には、ハクサンシャジンやミヤマクルマバナ、ミヤマホツツジなど、たくさんの花が咲いている。障子池周辺にはアズマシャクナゲが花を付けていた。
■粟畑からは雨量観測所に下りずに、天狗角力取山に寄り道した。途中の湿原には、キンコウカ、イワイチョウ、トキソウがワジがわずかに咲いていた。進んで天狗角力取場に着くと、何とタカネマツムシソウが咲いていた。予想外の出会いに、小躍りしてしまう。もちろん、その場には私以外に誰もいない。天狗角力取山山頂では、昼食休憩。正面には朝日連峰主稜線が近くに見え、晴れていれば絶景を堪能できるのに・・と思いながらゆっくり休む。
■天狗角力取山から粟畑に戻る途中で、天狗小屋の管理人さんと出会った。刈り払いの作業中だった。一緒にいる犬に見覚えがあるような気がしたのだが、後で調べると、三国小屋で会ったポチである。管理人さんは三国小屋から天狗小屋に移られたようだ。立ち話をして別れ、あとは一路下山である。
■粟畑から雨量観測所に下る石畳の道周辺にはトキソウが群生している。これほどたくさんのトキソウを見たのは初めてだ。咲き残りのアカモノ、ニッコウキスゲ、ヒメサユリも目を楽しませてくれた。雨量観測所からはブナの森に入り、どんどん下って竜ヶ岳の下部にある湿地帯をいくつか横切り、猟師の水場で一息入れる。そこからはブナ、ヒメコマツ、ミズナラの大木を見て、カラマツ林に入ると道はなだらかになって、登山口が近くなる。最後はやや急な斜面を下りて、登山口の駐車場に降り立った。駐車場から沢沿いの泥濘の道を歩き、南俣沢にかかる橋を渡って今日の山行は完了である。