行程・コース
天候
晴 滅茶苦茶日焼けしました
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
レンタカー
山麓駅前駐車場(500円)
この登山記録の行程
姿見駅0650……0708姿見ノ池0712……0912旭岳0945……1118間宮岳分岐1118……1122間宮岳1122……1146中岳分岐1148……1232中岳温泉1305……1341裾合分岐1341……1415_1724地点(ベンチ)1415……1440夫婦池1442……1443第3展望台1443……1450第2展望台1452……1455第1展望台1456……1501姿見駅
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
大雪山は旭岳に登ってきました。
帰省する機会ができたため、どうせならひとつくらいお山に登って来ようと目論んだのは良いのですが、どうにも天気予報がすっきりしません。
当初は8/13に予定を立てたのですが、直前で8/11に変更する迷走振り。
(その登山届は8/8に作成して提出しました)
そんなに難易度が高いルートではないのですが、今回は夏休みの甥っ子を連れても行きますので、リーダーとしては入念に計画を立てなくてはいけません。
久し振りに慣れない高層天気図なんかも読みながら、これで外したら仕方ないや、最悪ロープウェイには乗っておみやげ買って帰って来るか、そんなつもりで出かけました。
午前3時に札幌で甥っ子をピックアップして、まずは高速で旭川を目指します。
道中雨ではありませんがガス多く、ですが旭川市内に入る頃には晴れました。
何とかなるかも知れません。
驚いたのは、忠別湖の手前から旭岳RWの山麓駅に至るまで、ただの一台の車とも出会わなかったことです。
これが本州の名のある登山口への道なら、増してお天気が見込める山の日ならありえない状態です。
冗談でなく、前日までの豪雨で道路が崩れているとか、RWが運航停止しているとか、そんな状況すら覚悟しましたが、いずれも杞憂に終わりました。
この日は6時からRWが運航しており、ガチ登山組はそれに間に合うように移動していたのでしょう。
またビジターセンター前の駐車場は無料ですから、そちらの争奪戦もあったのかも知れません。
自分たちはおとなしく山麓駅前の駐車場に停めました。
500円なりです。
6:40発、始発から3本目のRWで姿見駅に向かいます。
一本遅らせるなどのこともなく乗車できました。
お天気も、幸いなことにド快晴です。風も特にありません。
姿見駅から一歩外に出ると、目の前には旭岳がどーんと鎮座していました。
さあ標高差600mの直登、頑張りましょか。
途中エゾシマリスの姿を見ながら姿見ノ池で鐘を鳴らし、ここでお散歩コースの方々と別れ、登山開始です。
ヤベぇ。かなりのお天気です。逆光で写真が撮りづらいレベルです。
そんな中、地獄谷の噴気孔を左に見ながら、こまめに休息を取りながら甥っ子を引き上げていきました。
あ、一応甥っ子の名誉のために補足しておきますと、確かに甥っ子はまだ登山3度目のビギナーですが、運動部出身で体力はそこそこあり、意味なく隣町までママチャリで往復70kmの峠越えを敢行する、紛うことなき自分の血筋の子です。
基礎体力と無駄な根性は十分かと思いますが、今回お宝の一眼レフを持ってきたのですよ。
そりゃもう万が一にも転ぶ訳にはいきません。
行程もかなり余裕を持たせてますし、まあゆっくりゆっくり登って行きました。
ニセ金庫岩・金庫岩の兄弟の姿を拝謁しつつ、9時過ぎに無事登頂。
ここで早いお昼を取って、反対側に降りて行きます。
天気次第では山頂ピストンも考えていましたが、問題なさそうです。
間宮岳分岐に向かう東斜面は高低差200m程度の急なザレ場が続きますが、途中ロープが出てきた箇所では折角ですので、下山方向を背にしたクライムダウンの基礎も経験してもらいました。
間宮岳に向かう稜線にで出ますと高峰らしく、風が強くなりました。
甥っ子は少し驚いた様ですが、高いお山あるあるですね。
ドラえもんが如くポケットから風力計を出して測定しますと、瞬間最大で18.7m/s。
20mを超えたら対策を考えたところでしたが、それも少しづつ降って中岳分岐へ着くころには落ち着きました。
中岳温泉では足湯に浸かり、ひと息つきました。
渋る甥っ子も浸けたのですが、いざ浸かると
「動きたくない」
そりゃそうでしょう。
ただそんな自分たちの極楽に、自分のカメラまでもが混じりたがったのは誤算でした。
自分はいつもウェストポーチのベルト両端にプルージックコードを通し、それぞれデジカメ・スマホと結わいつけて落下防止を図っているのですが、足湯状態でポケットから顔を出したカメラはそのままお湯に埋没しました。
すぐに引き上げましたが、以降動作不良となり、ここで撮影はスマホに切り替えざるを得なくなりました。
幸いリフレッシュできたのか、翌日には何事もなかった様に復活していましたが、本当はここでお別れなのかと泣きそうでしたよ。
さすが突風に吹き飛ばされた風雪の唐松や、滑落逆さ吊りの二子岩を共にしてきた相棒です。
タフさが違います。
その後はぐるっと回って無事姿見駅に戻り、おみやげなぞを買って無事山行終了。
甥っ子にはトレッキングポールを貸したり、不要な場所では引き取ったりとこまめにサポートをしてきましたが、担いでいったクライミング系ギアや無線機の出番がなかったことは何よりでした。
ただ事前準備として、ショートスパッツを準備させなかったこと、帰りの車用にサンダルを用意させなかったことが反省点でもあります。
スパッツは旭岳山頂の向こうへ抜けるザレ場では必須でした。
ですがまあ、総じて無難に引率できたのではと思います。
自身の反省としては、終日山Tシャツで歩いたのですが、北海道のてっぺんの紫外線をナメてました。
日焼け止めを塗る習慣は余りないのですが、特に両腕が真っ赤に焼けました。
==============================================
これで今年はやっと二度目の登頂です。
実は他にも二度挑んではいるのですが、一度目は登山口へ向かう林道で自損事故を起こし愛車を廃車にしてしまうというアクシデント、二度目は両ひざの不調で中腹で撤退と、なかなか山頂を踏めないままでした。
ですが今回やっとこ完遂でき、お天気も良かったこともあり、もうしばらくはお山に呼んで貰えるかも知れません。
まあ、ぼちぼち歩いていきます。
楽しかったあああああああ!!!
==============================================
(追記)
大雪山は「だいせつざん」なのか「たいせつざん」なのかですが、
国立公園としての「大雪山国立公園」は「だいせつ」、
山系としての「大雪山系」は「たいせつ」らしいです。
一般には国立公園以外は濁らない読みが正しいとされているみたいですね。
じゃ「急行大雪」は? と鉄な自分は思う訳ですが、
国鉄並びにJRの車内アナウンスでは「たいせつ」ですね。
フォトギャラリー:94枚
直前まで「良くて曇」という天気予報だったのですが
お日さま全開です。
どことなくバクテリオファージに見える電波塔も青空に映えます。
エゾシマリスにご挨拶を頂いた後、姿見ノ池に到着。
リスさんしましまでした。
バッチリのお姿です。
大雪山愛の鐘です。
もちろん鳴らしてきましたが、帰り道、裾合平の2kmは離れた地点でも聞くことができました。
旭岳石室ですね。
ここからは登山です。
頑張って歩きましょうか。
噴気孔です。
どの噴気孔も迫力満点でした。
忠別湖が見えました。
地獄谷を見下ろします。
火山だなあ!
地獄谷源頭部は急斜面でした。
金庫岩! ですよね?
ずっとこの岩を目標に登って行きましたが、不思議とネットでは「金庫岩を見上げながら登る」といった記述がほとんど見つかりませんでした。
層状の火山岩です。
ケルンは沢山ありました。
胸突八丁です。
ニセ金庫岩だー!
実物を見れて感激でした!
奥穂高の間違い尾根と並び、遭難怖さに色々事例を調べたスポットです。
こちらは金庫岩。
ニセ金庫岩とは兄弟みたいなものだと思っているのですが、とかく悪者にされる弟を気遣っている兄貴にも見えてきます。
この角度から見ますと、やはり道中ずっと見えていた岩は金庫岩ですね。
南に見えるあの山は、
トムラウシ山だ!
さあ山頂が見えてきた!
着いたー!
北海道のてっぺんだー!
一等三角点「瓊多窟(ぬたっく)」です。
道民でも読めませんて!
国土地理院の「基準点成果等閲覧サービス」にもフリガナ振ってくれていませんし!
風景指示盤なんですが、どこかの地上最強の生物が引き裂いたんですかね?
あ、クマムシさんじゃないですよ。
扇状の山頂部を挟んで安足間(あんたろま)岳、比布岳です。
中央左のトンガリは北鎮(ほくちん)岳です。
正面奥は凌雲岳ですね。
中央右手に白雲岳です。
中央奥に石狩岳が見えています。
山頂でご当地おにぎり!
セコマ最強過ぎます。
こちらは山わさび味噌。
これもおいしかったです。
中央の北鎮岳の左は鋸岳です。
それでは山頂を越えて間宮岳分岐を目指します。
ここはスパッツ必須ですね。
雪渓脇の沢です。
忠別川の源流のひとつです。
エゾオヤマリンドウが咲いていました。
裏旭キャンプ指定地でしょうか。
水場は確認できませんでした。
こんな感じの、頑張ってはいますが読めない標識は多かったです。
ただ切羽詰まった状態では「人工物」があるだけで救われるはずですから、まだまだ立ち続けて欲しいです。
歩いてきた道を振り返ります。
大きな雪渓は4枚前の写真の雪渓です。
しかし良く晴れました。
何が書いてあったの!?
左のザレザレは熊ヶ岳です。
小規模ながらこのコル部はカルデラに見えます。
登り返して間宮岳分岐に着きました。
ベンチがありました。
右に向かうと果敢な北海岳への縦走。
我々は中岳分岐に向かいます。
この辺りで結構な風。
瞬間最大で18.7m/sを記録しました。
正面は桂月岳です。
縮小画像では潰れてしまっているでしょうが、右のコルに黒岳石室とテント群が写っています。
間宮岳登頂ー!
なんですが、当たり一面ぺったんこでした。
それだけにホワイトアウトしたらと思うとゾッとします。
安足間岳、比布岳再びです。
ここまで来ても、その両峰の間にあるはずの愛別岳は見えませんね。
御鉢平・有毒温泉だ!
何と言うか、木星みたいな色合いですよね。
旭川の街まで見えました。
中岳分岐に着きましたが
正面に見える△は北鎮岳です。
中岳は途中の小ピークですね。
有毒温泉危険! は分かりますが御鉢平は行けるのですかね?
まあ行っちゃいけませんでしょうけど。
それでは中岳温泉を目指します。
ゆっくり降りて行けそうです。
キイロイグチが群生していました。
イグチ系にしては余りおいしくないそうです。
それにしても安足間岳、比布岳は素敵でした。
なんかすごい峡谷が現れました。
この沢は中岳温泉→雲間川→ビウケナイ川→忠別川→美瑛川→石狩川と流れていきます。
中岳温泉だー!
降りてきました!
ちゃんと温泉だ!
昇天しそうな程気持ち良かったです。
渋る甥っ子も引きずり込みました。
滅茶苦茶いい顔してましたよ。
全身入浴の剛のおじさんもいました。
なんですがここでまさかの自分のデジカメも入浴。慌てて引き上げましたが、ピントが合わず、撮影不可となってしまいました。
ショックでしたが引きずってもいられませんので、以降撮影班はスマホさんにお願いしました。
沢を何度か渡渉しながら進みます。
それだけでも登山靴は必須ですね。
裾合平です。
まったいらですね!
エゾノマルバシモツケです。
ミヤマアキノキリンソウも咲いていました。
沢というより小川ですね。
紫の花はミヤマサワアザミでしょう。
チングルマのお花畑ですが、すっかり綿毛になっていました。
暑くても8月半ばですもんね。お花からすれば秋の準備です。
慰霊碑がありました。
昭和45年の遭難の様です。
天候急変はどの山でも起こりえますし、如何ともし難いですね。
裾合分岐に着きました。
木道が続きます。
残り1.9km。楽しかった山歩きももうすぐ終わりです。
誤って進むと大変です。
夫婦池まで戻ってきました。
よく映っております。
第1展望台です。
よくもまあ歩いたもんです。
姿見駅まで戻って無事山行終了です。
RWに乗って帰りましょう。
立派な箱ですよねー。
それを支える巨大なプーリー。
プーリーも好きだなあ。
山麓駅まで戻りました。
お疲れ様でしたー!
翌日にはカメラも元気になりました。
雨予報ばかりでしたが、旭岳ライブカメラを見ても、ほんと当日だけだったみたいです。
お日さまとお山には足を向けて寝られません。
なかなか進まない「都道府県別最高峰」も久し振りにひとつ塗りつぶせました。
彼らへの報告は下山3日後になりました。
真ん中の「秀岳荘」は前日に地理院地図を買ったお店です。
子供の頃の私の、アウトドアの聖地でした。
ここからはオマケです。
お山の帰りに立ち寄った、札沼線雨龍駅跡の腕木式信号機です。
廃線は50年以上前ですが、奇跡的に残っています。
少し離れた場所に石碑。
1972年の札沼線廃線区間は、あっという間に畑に戻りました。
こちらは同じ札沼線の石狩金沢駅跡。2020年の廃線区間です。
畑にではありませんが、早くも緑に返りつつありました。
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
タオル | 帽子 | グローブ | 着替え | 地図 | コンパス |
ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ | 修理用具 |
ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | 虫除け | 熊鈴・ベアスプレー |
ロールペーパー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ | 軽アイゼン | トレッキングポール |
燃料 | ライター | カップ | クッカー | ||
【その他】 予備ヘッドライト、アマチュア無線機、モバイルバッテリー、2バンドラジオ、風力計、ロープ(8mm×30m)、シットハーネス、ATCガイド、タイブロック、スカイフック、細引き、スリング、プルージックコード、ウエビング、カラビナ、クイックドロー |
みんなのコメント