薬師岳、雲の平、槍ヶ岳、北穂高岳 3泊4日

テント泊

薬師岳、槍ヶ岳、穂高岳（北アルプス・御嶽山）

2022.09.23（金）～2022.09.26（月）

パーティ： 1人 (asparakiwi さん )

asparakiwiさん

行程・コース

天候

初日：雨後豪雨、 2日目：雨後晴れ、3日目：晴れ、4日目：晴れ

利用した登山口

折立　上高地バスターミナル　

登山口へのアクセス

バス
その他：深夜バス(毎日あるぺん号)で折立に到着。最後尾の席でぐっすり眠れた。

この登山記録の行程

【1日目】
折立(07:10)・・・三角点(08:10)・・・五光岩ベンチ(09:10)・・・太郎平小屋(10:00)[休憩 10分]・・・薬師峠(10:30)・・・薬師平(11:10)・・・薬師岳山荘(11:50)[休憩 30分]・・・薬師岳(13:00)・・・薬師岳山荘(13:30)・・・薬師平(14:10)・・・薬師峠(14:40)・・・太郎平小屋(14:55)

【2日目】
太郎平小屋(04:20)・・・薬師沢小屋(06:50)[休憩 10分]・・・アラスカ庭園(09:20)[休憩 20分]・・・祖母岳分岐(10:20)・・・雲ノ平(10:35)[休憩 25分]・・・雲ノ平キャンプ場分岐(11:20)[休憩 30分]・・・祖父岳分岐(12:45)[休憩 20分]・・・徒渉点(13:45)[休憩 5分]・・・三俣山荘(14:25)[休憩 25分]・・・双六小屋(17:10)

【3日目】
双六小屋(04:00)・・・硫黄乗越(05:00)・・・千丈沢乗越(07:10)[休憩 10分]・・・槍ヶ岳山荘(08:30)・・・槍ヶ岳(08:50)[休憩 10分]・・・槍ヶ岳山荘(09:15)[休憩 45分]・・・中岳(11:15)[休憩 15分]・・・天狗原稜線分岐(12:10)・・・南岳小屋(12:30)

【4日目】
南岳小屋(04:45)・・・A沢のコル(06:30)・・・北穂高岳(07:45)[休憩 15分]・・・南稜テラス(08:20)・・・南稜取付(08:40)・・・涸沢(09:20)[休憩 20分]・・・本谷橋(10:40)・・・横尾(11:10)[休憩 20分]・・・徳沢(12:10)[休憩 20分]・・・明神(13:15)・・・河童橋(14:00)[休憩 10分]・・・上高地バスターミナル(14:15)

コース

総距離: 約59.6km

累積標高差: 上り約5,872m; 下り約5,720m

コースタイム: 標準38時間50分; 自己32時間55分; 倍率0.85

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

【9/25西鎌尾根でモバイルバッテリーを貸してくださった男前の登山者お二人、槍ヶ岳山荘付近ではぐれてしまいました。もしこの文章を読まれましたら、ご連絡いただけますと幸いです。】

職場の同僚が、雲ノ平の素晴らしさを語っていたことがあり、長らく気になっていました。初めは、雲ノ平周辺でのんびりと過ごすはずだったのですが、ルートを色々欲張った挙句、
シルバーウイーク後半の3連休に、1日休暇を取って、3泊4日で北アルプスをガッツリ歩いて来ました。（折立⇒薬師岳⇒雲ノ平⇒双六小屋⇒槍ヶ岳⇒北穂高岳⇒上高地BT）

シルバーウイーク前半の3連休は、南アルプス仙塩尾根を歩くつもりだったが、強い台風が襲来したため止む無く断念。

後半の3連休こそは、と思っていたら、日本近海の低気圧が台風に化ける予報で、またも日本列島を横断するという。ただ、そこまで強い勢力とは思えなかったので、直前まで天気予報とにらめっこしつつも、雨天決行とした。

1日目：
・高速バス（毎日アルペン号）で前日23:00に新宿を発ち、7時過ぎに折立に到着。バスでは最後尾の席でよく眠れた。
・天候が読めなかったので、最悪の場合に備えて現金は多めに持つべきだったが、下ろすのを失念していた。結果的に足りたものの、これは精神的に良くなかった。
・薬師岳までの登山道は良く整備されていて、全く危なげなし。午前中は曇りがちながら景観も楽しめた。午後から雨が強まり、靴は若干の浸水。
・薬師峠のテント場は快適そうだったが、台風のため小屋泊まりに変更。
・太郎平小屋は良い小屋でした。夕食の白米が異常に美味しかったです。他の登山者も絶賛でした。乾燥室がしっかりしていたので、装備はほとんど乾かせた。

2日目：
・深夜から早朝にかけて豪雨。強い雨音で眠れず。
・4時頃、雨が弱まっているのを確認し、太郎平小屋を発つ。薬師沢小屋へ向かう。暗闇の中、初め誤って折立の方に木道を戻っていた。方角を確認しようとして、コンパスを落としてしまったことに気付いた。
・木道が滑りやすく、注意していたが3度も尻餅をつく。陽が昇るにつれて、周囲の景色の美しさに気付いた。
・薬師沢小屋から雲ノ平への400mの登りは今回の全行程で最もしんどかった。歩きにくい沢筋を2時間遡行。休む場所がない。
・8時頃に太陽が姿を覗かせた。アラスカ庭園で、装備を日干しする。
・雲ノ平は登山者の楽園（要健脚）。雲一つない、美しい景観を堪能。
・雲ノ平山荘で休憩。黒部五郎岳を眺めながら、コーヒーを頂く。
・スイス庭園に近づくと、木道に機材を広げて木道に寝そべり気味の謎の人物が。ユーチューバーのおねーさんが水晶岳をバックに人形の動画を撮影中だった。
・スイス庭園から絶景は素晴らしいとしか。水晶岳は、特に美しい。
・通りすがりの登山者とこの周辺の良さを語り合う。話が弾んでしまい、20分ほど話したろうか。昨日は、赤牛岳に行っていたという。かなりアクセスの難しい山だ。いつか行ってみよう。
・景観が素晴らしすぎて、度々足が止まる。行程が遅れ気味。祖父岳山頂は諦め捲いて、先を急ぐ。
・祖父岳を過ぎると、左手に鷲羽岳の巨体を眺めつつ、沢へ下る。
・黒部川源流から三俣山荘への登りは、澄んだ流れが豊富。冷たい水で顔を洗う。火照った体を癒してくれる。
・三俣山荘で一休み、紅茶を一杯頂く。
・眼前の鷲羽岳山頂が美しい。
・夕食のため、15時頃から行動食を摂らなかったのだが、失敗。双六小屋に付く頃にはバテバテに。
・双六小屋の夕食は、かなり豪華。たらふく食べられた。隣の登山者2人と山の話で盛り上がる。(登山の目的の一つは修行です、って言葉には同意します。)
・早々に寝ようとしたら、そこで痛恨のミスに気付いた。モバイルバッテリー(+ケーブル)を落としてしまっていた。(おそらく祖父岳分岐の付近。)
スマホが残り20%。宿のコンセントは無料だが、いずれも使用中で中々空かず焦る。
明日の行程を変更してさっさと下山する必要があると判断して、休憩室に居合わせた登山者2人に相談したところ、ケーブルを貸してもらえた。消灯まで充電し、スマホのバッテリーは40%に復活。

3日目：
・双六小屋では眠れなかった。設備は最高。寝床も個人別に仕切りが設けてありすこぶる快適、だったのだが、唯一の誤算は、相部屋の登山者の鼾であった。鼾の三重奏が数時間続き、必死に目を閉じるも眠れず。中でも隣の人が一晩中大音量の鼾をかき続けていた。あれで眠れているのだろうか。
・4:00に双六小屋を発ち、西鎌尾根に向かう。暗闇を黙々と登り続ける。快適な孤独感。寝不足気味だが、泣き言をいう余裕はない。
・やがて日が昇る。赤岳、北鎌尾根、西鎌尾根、目を奪われる。
・西鎌尾根も良く整備されている。
・槍ヶ岳山荘付近で荷物をデポして、槍ヶ岳山頂へ。幸いそれほど人が多くなかった。特に危なげない。
・山頂は雲一つない快晴。絶景。スマホを下に置いて来たのが悔やまれる。
・槍ヶ岳山荘にて冷たいジュースを一杯。しばらく留まる。
・大喰岳、中岳、南岳と岩場が続く。
・昼に南岳小屋に到着。睡眠不足のため、さっさとテント設営し、横になろうとしたが、天気が良すぎてサウナ化し眠れず。
・荷物をテントにおろして、コーラ片手に獅子鼻岩へ。切戸を眺めて、のんびり2 - 3時間過ごす。北穂高岳への登りの険しさに驚く。
・夕食に、小屋のハンバーグ弁当を頂いた。食料が7食以上余っており、少しでも重量を減らしたかったのだが、誘惑が強過ぎた。美味しいお肉を食べながら他の登山者と山の話を弾ませる。

4日目：
・テントではよく眠れた。万全の状態で起床、天気は快晴。テントを畳んで出発。水は2Lに減らし軽量化した。いざ大切戸へ。
・最低鞍部までは特に問題なし。
・後半は危険箇所の連続。高度感がすごい。マーカーはこれでもかと付けてある。後は、気を引き締めて集中力を切らさないようにするのみ。
・人が少なかったのは幸い。自分のペースで進めた。
・北穂高小屋に着いてほっと一息。冷たいグレープフルーツジュースを一杯いただく。
・テント場を抜け、南陵を涸沢小屋まで下る。所々鎖場のある険しいルート。天気が良すぎて、陽射しとの戦いだった。涸沢小屋で小休止し、水を補充。そこからは上高地バスターミナルを目指して、延々と下り。景観は素晴らしかった。

[小屋について]
太郎平小屋：こじんまりとしているが、スタッフの対応は暖かく、良い山小屋でした。豪雨で沢山の登山者を急遽受け入れたようでしたが、丁寧に対応されていました。乾燥室もしっかりしている。

双六小屋：客室、食事、トイレ、乾燥室、弁当、スマホ充電無料など設備面は素晴らしい。隙が無い。スタッフの対応も大変温かく、正に最高の山小屋かもしれない。特筆すべきは乾燥室、温風を流す仕掛けで処理能力が非常に高かった。

南岳小屋：テント場は、1テント毎の床面積が狭い。大きめのテントだと困る。その代わり、1テントごとに石の風防が築いてあるので、強風でも心強い。テント場の正面に広がる景観も圧倒的で素晴らしい。

総括：
・台風の中でも小屋泊まりとテント泊を使い分け、快適な山歩きを楽しめた。
・雨だと、ヘッドライトは2つもつのが安心。
・お金は多めに持ちましょう。天候が悪化しても大丈夫なように。
・今回初めて、山で落し物をした。しかも2つも。油断禁物。注意が散漫になる時間帯がまずい。しかも他の登山者に助けてもらうとは・・・最悪でした。

フォトギャラリー：28枚

装備・携行品

シャツ	アンダーウェア	ロングパンツ	靴下	レインウェア	登山靴
バックパック	スタッフバック	スパッツ・ゲイター	水筒・テルモス	ヘッドランプ	タオル
帽子	グローブ	着替え	地図	コンパス	登山計画書（控え）
ナイフ	修理用具	健康保険証	ホイッスル	医療品	非常食
行動食	テーピングテープ	GPS機器	ストーブ	燃料	カップ
クッカー