高尾山の山頂までは雪も残ってはいるもののシャーベット状。濡れたアイゼンを手に持って下山する方と何人もすれ違う。防寒に力を入れ過ぎたか、山頂に向かう途中で暑くなりダウンを脱ぐ。その後ダウンは休憩の時以外使用せず。
山頂付近から軽アイゼンを装着、ポールも手に持つ。ぬかるみもありながらもみじ台の辺りからはかなりいい雪に。場所によってはこんもりと新雪があった。高尾山頂から小仏城山に向かったのはお昼ごろだったが、すでに何人もの登山者がいたようでトレースはしっかりついていた。
太陽は出ていなくも風がほとんどなく寒さを感じず、登りでは汗ばむ。時どき気にならない程度のみぞれが降っていた。雪がどさっと落ちる音が周囲で何度もして小枝が落ちてくることも。小仏城山からの帰路、パラパラパラと雨のような音がずっとしており、雨ではなく木々からとけた雪が雨のように降っていることに気づく。今年買ったレインウェアがいい仕事をした。
アイゼンのおかげでアップダウンも苦にならず、足の負担も少なかったように思う。ハイカットの登山靴とショートスパッツで雪が入ることもなく足が冷たいと感じることはなかった。
今回裏フリースのニット帽をかぶっていったが暑いぐらいで、途中レインウェアのフードを脱いだ。が、夕方近くは少し冷えてきてかぶったりと調整できてよかった。
ポールも歩きやすかったがおそらくまだ上手く使えておらず、少し研究が必要かと思う。
あと、写真を撮るのは好きなのだが、携帯で撮ると電池の消耗や落としたりするリスクがあり、小型カメラを購入したほうが良いかと思った。地図確認やリアルタイムで家族に遭難対策を兼ねた報告をするのも必要だが、今後検討したいと思う。

今回は普段よりも、より慎重にと思い、遭難用の荷物の準備をしたがこれがかなり重かった。食事などで少しずつ軽くなるとはいえ、おそらく飲み物以外では重さの大半は遭難対策だったように思う。モンベルULツェルト275ｇをはじめ、ロープやペグ、予備食糧、アルミシート、ライターなどなど、合わせて1.5㎏ぐらいか。その他、保温水筒2本とペットボトル、食料とお菓子など。ポールと軽アイゼンはかなり軽量かつ必要。高尾山で遭難することはまずないだろうが、一通りは備えていきたいところ。本当に遭難した場合、暖をとるためにストーブなども欲しくなるのかもしれないが、泊りでの計画は今のところないので大丈夫か。
食事は、疲れる前に早めの摂取を心がけた。登山前にウィダーゼリー、途中おにぎり2個、お昼にカップ飯とプロテインバー。保温水筒のカフェオレも力になったと思う（おいしかったし）。お昼のカップ飯は水筒の保温力が弱かったのかややお湯がぬるくなっており、カレーのルーがとけきれず噛み砕く羽目に…かなりがんばって完食。

雪道について。
これは個人の好き嫌いではあるけれど、自分にとってこんなテンションのあがるものはない。つるつるのシューズの時に大雪が降っていても困るが、服装や靴など装備がしっかりしていれば雪道を踏みしめて歩くことはかなり楽しい。アップダウンをくり返すトレースされたまっ白な雪道を見ながら、この道がずっと続くといいのにと思っていた。雪を枝にのせる木々の奇麗なこと。青空だったらもっと良かっただろうと思いながらも目の前の風景に充分満足していた。もちろん本物の（？）雪山はこんなものではないし、ちょこっとハイキングレベルが自分にはちょうどいいのだけれど、今回のこの雪の量、雪道はまさに自分にとって最高のコンディションで楽しかった。

高尾山山頂から、自宅から徒歩12分の最寄り駅まで、ちょうど2時間。この距離感もいい。