行程・コース
この登山記録の行程
【1日目】
上高地バスターミナル(06:27)・・・河童橋(06:32)・・・風穴(07:50)・・・岳沢小屋(09:15)
【2日目】
岳沢小屋(04:30)・・・岳沢パノラマ(05:47)・・・紀美子平(06:34)・・・最低コル(06:59)・・・奥穂高岳(08:18)[休憩 27分]・・・最低コル(09:20)・・・紀美子平(09:45)・・・岳沢パノラマ(10:14)・・・岳沢小屋(11:15)[休憩 15分]・・・風穴(12:14)・・・河童橋(12:50)・・・上高地バスターミナル(12:55)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
北アルプス屈指の急登と称される重太郎新道を岳沢小屋から登り、紀美子平から吊尾根のルートで奥穂高岳をピストンしました。
1日目
沢渡から上高地へバスで着き、前穂高岳登山道をテンポよく登って岳沢小屋に到着しました。この日は時間が有り余っていたので、小屋の読書コーナーにある穂高岳関連の書籍を熟読してコースの特徴やこれまでの遭難箇所と事故事例などを把握しました。この時小屋の上空周辺にヘリコプターが飛んでいて、涸沢側のザイテングラートで滑落死亡事故が発生していたことを下山後に知りました。
2日目
手元が見えるようになってから、重太郎新道にとりつきました。最初のポイントの12mの梯子手前でアタックザックにポールの収容が出来ないので藪の中にポールをデポしました。以後、カモシカの立場、6mと6.5mの梯子、岳沢パノラマ,雷鳥広場と要所を登り、重太郎新道の洗礼を受ける覚悟でいましたが、いつの間にか紀美子平に到着してしまいました。1週間前に岩峰の殿堂とも称される剱岳の岩場を登ったばかりで、その余韻が残っていたせいか疲れを全く感じませんでした。紀美子平からは多くの人がザックをデポして前穂高岳に向かっていましたが、私の本命は奥穂高岳でしたので、迷うことなく吊尾根の岩峰の登山道へと進みました。
穂高岳周辺ではここ数日午後に雷雨が続いていて特に25日は激しい降雹があったようで、吊尾根の各所に厚さ10cm以上の残雹が見られました。お花畑の高山植物は壊滅的な状態で、葉がほとんど落ちてしまい見るも無残の様相でした。また、雷鳥の餌となるハイマツの実もほとんど落とされていてこの冬を乗り切れるか心配でした。吊尾根の登山道はほとんどが岳沢側に設けられていて、安全にさえ注意すれば南稜ノ頭手前までは大きなアップダウンもなく、順調に歩を進めることができました。
奥穂高岳の山頂は長い間南稜ノ頭にさえぎられていて、その姿を見ることができませんでしたが、南稜ノ頭に至ってやっと祠と山座同定盤を目にすることができました。22分の滞頂で眺望を存分に堪能して下山しました。
下山は登りよりも慎重に岩峰をホールドしながら降りました。最後のポイントの12mの梯子を下り切ったところで事件が発生していました。登りにデポしておいたポールが見当たりませんでした。誰かが持ち去ってしまったようです。登山をする人に悪いことをする人はいないという性善説を信じていた私が悪かったのでしょうか?これまで百名山94座を私の手となり脚となり分身のように支えてくれた大切なポールでした。軽量でも大変強靭なポーランド製のポールでした。登頂の喜びは半減して大きなショック受けました。今後、大切なものは肌身離さず身に付けておくという良い教訓となりました。



























































