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2025年 黒部の山賊を訪ねて 北アルプス縦走 4泊5日(テント泊)

薬師岳・黒部五郎岳・鷲羽岳・水晶岳( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 1人 (しんしん さん )

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行程・コース

天候

1日目:快晴、2日目:雨&強風、3日目:雨&強風、4日目:雨&強風、5日目:2000m以上雨&強風・2000m以下 曇のち晴れ

利用した登山口

折立   新穂高温泉  

登山口へのアクセス

バス
その他: 2025/8/3/日
【毎日あるぺん号】竹橋22:30出発→折立・薬師岳登山口6:40着 大人15,000円
2025/8/8/金
【濃飛バス】新穂高ロープウェイ→平湯温泉 910円・高速バス(web予約)平湯温泉 14:35発→19:15 バスタ新宿着 7,500円

この登山記録の行程

【1日目】
折立(07:20)・・・三角点広場(08:47)[休憩 13分]・・・五光岩ベンチ(10:42)・・・太郎平小屋(11:31)・・・薬師峠(11:54)[休憩 50分]・・・薬師平(13:12)・・・薬師岳山荘(13:51)[休憩 10分]・・・薬師岳(14:58)[休憩 15分]・・・薬師岳山荘(15:34)・・・薬師平(16:03)・・・薬師峠(16:32)

【2日目】
薬師峠(04:23)・・・太郎平小屋(04:44)・・・神岡新道分岐(06:28)・・・北ノ俣岳(上ノ岳)(06:37)・・・中俣乗越(08:12)・・・黒部五郎ノ肩(09:56)[休憩 20分]・・・黒部五郎岳(中ノ俣岳)(10:26)[休憩 4分]・・・黒部五郎ノ肩(10:40)[休憩 5分]・・・黒部五郎小舎(12:42)[休憩 20分]・・・巻道合流点(14:53)[休憩 15分]・・・三俣山荘(15:40)

【3日目】
三俣山荘(05:46)・・・鷲羽岳(06:44)[休憩 5分]・・・ワリモ北分岐(07:23)・・・水晶小屋(08:11)[休憩 15分]・・・水晶岳(黒岳)(08:58)・・・水晶小屋(09:34)[休憩 25分]・・・ワリモ北分岐(10:18)・・・岩苔乗越(10:24)・・・祖父岳(10:59)・・・祖父岳分岐(11:14)・・・第二雪田(11:34)・・・黒部川源流(12:05)[休憩 10分]・・・三俣山荘(12:55)

【4日目】
三俣山荘(10:00)・・・三俣峠(10:40)・・・三俣蓮華岳(11:00)[休憩 5分]・・・双六小屋(12:40)

【5日目】
双六小屋(04:00)・・・弓折乗越(05:00)・・・鏡平山荘(05:40)[休憩 20分]・・・シシウドが原(06:43)・・・秩父沢出合(07:37)[休憩 15分]・・・小池新道登山口(08:29)・・・わさび平小屋(08:44)[休憩 12分]・・・笠新道登山口(09:05)・・・新穂高温泉(09:54)

コース

総距離
約58.2km
累積標高差
上り約5,192m
下り約5,458m
コースタイム
標準35時間25
自己31時間53
倍率0.90

高低図

標準タイム比較グラフ

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

今年の縦走は「黒部の山賊」の舞台、北アルプス深部を訪れることに。

前週まで台風が発生しており、天候が悩みどころではあったが、仕事とバス予約の関係で日程変更もできず、決行することに。結果的にこの判断が悲惨な山行になってしまったのだが・・・

往路は、毎度の毎日あるぺん号(竹橋22:30出発)。
人気の立山行きということもあり、7割程度の乗客。途中、折立行きのバスに乗り換え、6:40過ぎに薬師岳登山口到着。

【1日目】
天気は快晴。折立から三角点広場までのアプローチは想定内でラクに上がって小休憩。
ベンチには10名程度の登山者がくつろいでいた。のんびり休憩しているところに、突然子熊が現れて、一同ドびっくり!
リアルクマは、登山者を気にすることもなく登山道をのんびり歩いたのち、森へ帰っていったのだが、親熊だったら恐怖レベルは段違いだったはず。
ここで、慌ててくまスプレーを噴射した人がいたら事態はどうなっていたのだろうか・・・

その後、気持ちの良い登山道を歩いて太郎平小屋に到着。
薬師峠キャンプ指定地には、10張り程度の先客がいたが、広いテン場なので快適な場所にテントを設営。水場、トイレも近く、とても良いテン場。

テント設営後、薬師岳へピストン。フル装備だと、ちょっと辛いかなと思うところだが、ほぼ何も持っていないので楽々登頂。
予定通り17時前にはテン場に戻り夕食の準備を行いつつ、近くの方と情報交換。
「明日から雨らしいですよ」と教えてもらい「はずれてくれ〜」と思いつつ20時前には就寝。
夜半からパラパラと雨が降りはじめ、明け方には本降りになっていた。

【2日目】
雨の中、撤収作業に手間どり4:20出発。
この後、雨と強風に悩まされる日々が永遠に続くとは・・・
稜線に出ると強風で体感温度は10度を下回っており寒さに心が折れる。

北ノ俣岳、黒部五郎岳ともに山頂は真っ白。せっかくの黒部五郎カールも見られず、ずぶ濡れで黒部五郎小舎に到着。
雨は止んできたが、曇り空で視界は最悪のまま。三俣山荘キャンプ指定地には、先客が10張り以上。

連泊になるので、なるべく小屋(トイレ)に近いところにテントを張り就寝。
雨はだんだん強くなり、気が滅入る。

【3日目】
今朝も本降り。
今日一日テントで過ごそうか、行くかで悩んでいたら予定の3:00を大幅に過ぎてしまった。
せっかくだから行こうと、ずぶ濡れの身体に鞭を打って、鷲羽岳へ。
ずぶ濡れ&強風+視界ゼロのため、行ったという事実だけのために黙々と歩く。
鷲羽岳、水晶岳ともに山頂には誰もおらず、すれ違う人もごくわずがな苦行。

途中、あまりの辛さに水晶小屋の軒先で雨宿りしていると、小屋の方が「中で休んでください」と声をかけていただき、泣きそうになる。
普段は小屋で食事をとることは無いが、この時ばかりは温かいコーヒー(600円)をいただき、人の優しさに心も身体も温まる。

当初の予定では、祖父岳から雲ノ平/雲ノ平山荘へ散策するつもりでいたが、雨が激しくなってきたので雲ノ平キャンプ場分岐に辿り着く前に引き返すことに。
登山道はだんだんと水量が増えて川状態になり、黒部川源流の渡りはスネまでつかる渡渉。
その後、三俣山荘までの登山道は沢登りのよう。
途中で追いついた方が悪戦苦闘していたので、しばし先導していたが、1人の方が支流の渡りで転んでしまい腰まで水没してしまった。
流されることは回避し、ケガはなかったので一安心だが、こりゃ大変な事になってきたなぁと思うのであった。

その後、ずぶ濡れでテン場に到着。
さすがに、これ以上の予定遂行は無理そうなので、明日の笠ヶ岳への移動は断念し、双六小屋キャンプ指定地に予定を変更することにして就寝。

【4日目】
雨は激しさを増し、テントの下は川になって浸水していた。
予定では、4:00テント撤収、15:30笠ヶ岳山荘キャンプ指定地到着だったが、目的地を双六山荘に変更したので、4時間程度の行動になるため、雨が弱まわるのを待って、しばし二度寝。
しかし、いくら待っても雨量は変わらないので、仕方なく10時に移動開始。
三俣蓮華岳への登山道は昨日以上の沢登りというか滝状態になっており、シューズはガボガボ。
とりあえず三俣蓮華岳には登頂したが、双六岳はパスして巻道を選択し、双六小屋に到着。
昼過ぎに雨は収まったが、キャンプ場はテントを張るのも一苦労な猛烈な強風。広いテン場に1人しかいない貸切状態(のちに2張追加)。

ナント!小屋の方から秩父沢出合の橋が流されて通行できないとの驚き情報が・・・
笠新道経由なら下山できるとのことだが、あまりにも遠回りで、午前中は雨らしいので、明日は橋の復旧を祈り、鏡平山荘経由で下山する事に。
もし、橋が復旧しなければ・・・考えることをやめて、とっとと就寝。

【5日目】
雨&強風の中、2:00起床4:00出発。「橋よ復旧してくれ」と祈りつつ鏡平山荘到着。
小屋の方に確認すると昨日のうちに復旧したとのこと。ヤッター!!
なんでも昨晩20:00ごろまで作業をされていたようで、感謝感激!!ありがとうございます!
(8/10からまた橋が流され通行止めになっていたので運が良かっとしか言えない。)

悩みが解消したら天気も回復し、久しぶりに太陽が顔をだす。
山の日3連休前の金曜日ということもあり、登る方の多いこと。
このあとの集中豪雨で多くの登山者が足止めされることになるとは・・・

予定通りに下山し、新穂高温泉から平湯温泉へ定期バスで移動し、平湯温泉で温泉に浸かり、高速バスで新宿へ。


とにかく雨と強風が、想像の遙か上を行く山行となった。
もし、三俣山荘で連泊をしない計画としていたら、軽さ重視のシングルウォールを選択していたところだが、ダブルウォールにして本当に命拾いをした。

しかし晴れていれば、今回の行程はとても素敵な山域だったと思う。
登山道、キャンプ指定地も整備され、景色も申し分のないと思う。いつか、また"晴れた日に"訪れたい場所の1つになった。

年1回の4泊5日テン泊ロングトレイル。来年はどこに行こうかと、また、あれやこれやと計画するのが楽しみな1年が続く。

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フォトギャラリー:36枚

【1日目】
折立登山口

三角点広場にて子熊に遭遇

気持ちの良い木道歩き

振り返れば有峰湖

五光岩ベンチから薬師岳を望む

太郎平小屋に到着

遠くに見えるは槍ヶ岳

太郎平小屋キャンプ指定地
薬師峠

マンシュウキスゲ?

薬師岳へ

ハクサンイチゲ?

薬師岳 左奥
手前は偽ピーク

薬師岳山頂

【2日目】
朝から雨

黒部五郎岳
雨と強風

本来であれば心和む風景のはず・・・

道標が崩壊

【3日目】
鷲羽岳 真っ白

水晶岳
寒さと雨で即撤退

温かいコーヒーに癒やされる〜
水晶小屋

祖父岳 通過

雲ノ平から黒部の源流への道は水没

黒部の源流
スネまで水没する渡渉

三俣山荘への上りは沢登り状態

雨量がやばい

【4日目】
雨は降り続け・・・

時折遭遇する雷鳥に心癒される

三俣蓮華岳

双六小屋 到着
雲がきれるが、テント場は猛烈な強風

昨日登った実感の無い鷲羽岳

今回、唯一の夕日

【5日目】
花見平 04:50 雨と風で方向を見失いそう

鏡平山荘
雨からガスに

秩父沢出合
橋が復旧してホッと一安心

下山したら晴れてきた ヤレヤレ

新穂高温泉 無事到着
観光写真で見るより水量が増えている

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア Tシャツ ロングパンツ ショートパンツ サポートタイツ
靴下 レインウェア 登山靴 サンダル バックパック スタッフバック
タオル 帽子 グローブ サングラス 着替え 地図
コンパス ノート・筆記用具 腕時計 登山計画書(控え) 修理用具 健康保険証
医療品 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 行動食 テーピングテープ トレッキングポール
テント シュラフ テントマット スリーピングマット ストーブ 燃料
ライター カップ カトラリー
【その他】 i-phone・モバイルバッテリー・ミニ三脚・ハイドレーション・500ml×2・カッター・ヘッドランプ(予備)・単4電池×4・シュラカップ・細引き・食料(朝 赤飯×4、昼 エネルギーバー×8、夜 アルファ米+カレー×4、ごま塩、味噌汁×8、コーヒー×4、行動食)

登った山

水晶岳

水晶岳

2,986m

祖父岳

祖父岳

2,825m

鷲羽岳

鷲羽岳

2,924m

三俣蓮華岳

三俣蓮華岳

2,841m

薬師岳

薬師岳

2,926m

北ノ俣岳

北ノ俣岳

2,662m

黒部五郎岳

黒部五郎岳

2,840m

弓折岳

弓折岳

2,592m

太郎山

太郎山

2,373m

よく似たコース

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