行程・コース
天候
一日目:霧のち快晴のち曇 二日目:快晴のち曇
登山口へのアクセス
バス
その他:
まいたびのアルペン号で白馬八方に朝5時半到着
6時運転開始のゴンドラを乗り継いで八方池へ
この登山記録の行程
【1日目】
八方池山荘(06:40)・・・第三ケルン(07:20)・・・丸山[休憩 10分](08:19)・・・唐松岳頂上山荘[休憩 20分](09:02)・・・唐松岳[休憩 30分](09:38)・・・不帰キレット(12:11)・・・天狗平(14:00)
【2日目】
天狗平(05:52)・・・鑓温泉分岐(06:15)・・・鑓ヶ岳[休憩 10分](06:40)・・・杓子岳分岐(07:31)・・・村営頂上宿舎(08:28)・・・白馬山荘[休憩 10分](08:40)・・・白馬岳[休憩 10分](09:03)・・・白馬山荘[休憩 10分](09:25)・・・村営頂上宿舎[休憩 10分](09:50)・・・葱平[休憩 10分](10:50)・・・白馬尻(12:34)・・・猿倉(13:23)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
不帰のスリリングな岩稜、剱岳・立山連峰の大展望、変化に富んだ白馬三山、高嶺の花が咲き乱れる大雪渓と盛りだくさんな山行だった。お盆休みで山も混んでいるかと思いきや、意外に空いていた。好天にも恵まれ今回も満足満足。
不帰キレットや大雪渓が通過に注意を要することや、コースそのものの魅力は改めて書くまでもないだろう。写真とコメントをご覧頂きたい。素晴らしいコースだ。個人的には、高校一年生で初めて本格的登山をした思い出のコースを再訪できたのもポイントだった。35年前に比べて、体力は落ちたが、格段に進歩した装備などに助けられた。登山での軽量化は、やはり絶対的な正義だと思う。安全マージンが拡大するし、その分楽しむ余裕ができるのがうれしい。
<唐松岳→白馬岳か、白馬岳→唐松岳か>
お盆の最中の山行ということで、交通手段の確保、山小屋の混雑、クサリ場の渋滞が気にかかっていた。後述する理由から猿倉から入山したかったのだが、登山バスの予約は満員。致し方なく逆コースの白馬八方からの入山となった。唐松岳から白馬岳を目指すコースになると、稜線までかなりの登り(標高1830mまで)をゴンドラで稼げる利点がある。
一方、ゴンドラ始発出発(この日は朝6時)でも不帰キレットの難所をガスが湧くお昼近くに下降しなければならなくなること、やはり注意が必要な大雪渓も下りになること、八方アウトなら温泉が楽しめるが、猿倉では温泉がないというデメリットがある。安全や温泉を考えるとやはり一般的コースと紹介されることが多い猿倉インの南下がいいかもしれない。また、白馬から南下した方が、剱岳を見ながら歩ける楽しみも。とはいえ、北上コースでも大いに楽しめた。
<不帰キレットの通過>
不帰キレットは、不帰2峰北峰から1峰の間が核心部だろう。今回は安定した天候で通過でき良かった。クサリ場の連続なので、順コース(私とは逆)を進むグループ登山者などと鉢合わせすると通過に思いのほか時間がかかる。皆さんマナーも良くお互い譲り合っていたのが幸い。常識ではあるが、山では早い時間から行動開始するのが肝要とあらためて感じた。個人的にはD難度(長野県の山グレード)のコースを無事通過できたことで、E難度挑戦権を得られたかなと思っている。
<天狗山荘は穴場>
夏山の悩みの一つは山小屋の混雑ではないだろうか。その点、今回利用した天狗山荘は穴場だった。設備も食事も充実した山小屋だったが、お盆の土曜日に6人スペースに3名で寝た。小屋のスタッフ曰く、「うちは混雑しても一人に布団三枚ですから」。スペースに余裕があると、宿泊者同士も和やかだし、スタッフにも余裕があってさらに快適に感じられる。夜中に満天の星を楽しみに寝床を抜け出しても、誰に気兼ねもない。それともお盆の時期は意外に山は空いているのだろうか?
<大雪渓の下りの注意点>
軽アイゼンは必携だ。実はアイゼンを持参しておらず、白馬頂上宿舎で4本爪アイゼンを購入した。遭対協の方が丁寧に教えて下さったことを記しておく。大雪渓通過中に休憩する場合は、座らない。姿勢が低くなると頭部に落石を受けるリスクが大きくなる。休む場合は、立ったまま必ず上方を見上げるようにして落石警戒。雪渓上では音が聞こえにくく、真上よりも横合いの谷から石が落ちてくるので斜め上方にも注意。つまり雪の斜面を下るだけではなく、落石にも注意が必要で、下る場合には何度も上方を振り返らねばならない。実際、大雪渓に取り付きしばらくは、何度も杓子岳方向からカラカラという音と共に落石があった。
以上を踏まえると、大雪渓は下りよりも登りの方が、安全だということになる。
<珍説、花の名山は良く滑る?>
一つ面白いことに気がついたように思う。高山植物は普通の植物が生えないような特殊なというか、劣悪な環境で生育する。で、私の少ない経験では、高山植物で有名な所は、蛇紋岩が多いところとかなり一致するように思う。至仏山しかり、谷川岳しかり、白馬岳しかり。この蛇紋岩は、熱変成岩ですよね?たぶん貧栄養で高山植物の生育(普通の植物には適さない)に有利なのだと思う。で、この蛇紋岩は下りが苦手な私にはやっかいな岩で、ツルツルと良く滑る。「よく滑る山=花の名山」説、どなたかこの珍説にコメントをいただけたらうれしいです。
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