行程・コース
天候
快晴
登山口へのアクセス
タクシー
その他:
東武日光駅からタクシーにて滝尾神社(1500円)
帰りも、林道ゲートから電話で滝尾神社までタクシーの迎車を依頼(1900円)
この登山記録の行程
歩行5時間
滝尾神社(8:44 8:50)...林道ゲート(9:26 9:35)...稲荷川展望台(10:18)...洞門岩(10:42 10:52)...雲竜渓谷入口(11:19)...雲竜瀑(12:05 12:40)...雲竜渓谷入口(13:10)...洞門岩(13:29 13:39)...林道ゲート(14:28)...滝尾神社(14:53)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
雲竜渓谷の氷瀑を間近で見たいと思った。一年で最も寒い1月下旬から2月初旬までの限られた期間しか見ることができないそうだが、時候は大寒、72候で言えば水沢腹堅(さわみずこおりつめる)に当たる。丁度、金曜の夜までで仕事の懸案事項も片付く。もうひと頑張りして、思い切って早朝に発てば行けそうだった。
浅草6:20、または北千住6:31発の東武日光行きの快速電車に乗れば、8:25には日光駅。駅前でタクシーを利用すれば20分ほどで歩き始めである滝尾神社に到着だ。都心近くの出戻り登山者の自宅からだと、公共交通機関利用で西丹沢自然教室には8:30到着が精一杯だから、日光は意外に近いという印象を受ける。上流の林道ゲートまで入るタクシーもたくさんいたが、細い林道の奥までマイカーが入り、さらにはすれ違いポイントにまで駐車してしまうものだから、支障が出るそうだ。登山者としてお互いにマナーを守りたいものだ。
さて、滝尾神社から林道ゲートまで行き着くと、堰堤ハイキングコースと工事用道路に分岐する。前者は雲竜渓谷沿いに雲竜瀑に進むので景色を楽しめそうだが、状況もよくわからないし、渡渉が厄介という話も聞いたので、タクシーの運転手さんのアドバイスを思い出しながら左手の工事用道路に進む。ゲートには栃木県警が出張って来てくれていたのだが、工事関係者以外立ち入り禁止と書いてあるコースに多くの登山者が進むのを注意する風でもない。うーん実際のところ、どういう方針なのだろう。
舗装された路面は歩きやすかったが、進むにつれて圧雪や凍った箇所などが出て来て、途中から念のためにチェーンスパイクを着用した。稲荷川展望台から赤薙山、女峰山の景色を楽しみ、さらに工事用道路を進むと洞門岩だ。ここにも栃木県警や山岳遭難対策協が出張って来てくれている。急にこの山域の人気が出て大勢の登山者が詰めかけるからなのだろうが、特段何か言われるようなことはなかった。洞門岩から先は渓谷に降るが、雪も深くなり、いよいよ山歩きとなる。ここでチェーンスパイクから12本爪アイゼンに換装、氷が落下してくることに備えてヘルメットもかぶる。
渓谷沿いを渡渉や高巻きを交えながら進むと、両岸が狭まっていき、右手にカーテン状の氷柱が広がったところが「友知らず」なのだろう。さらにゴルジュ状になった奥には大きな氷柱が垂れ下がっているのが見える。小広く広がった左手が燕岩で半円状に巨大な氷柱が立ち並び、右手を見上げると氷結した雲竜瀑が望める。この日は気温も高く、時刻もすでに昼であったので、氷柱に近づかないように呼びかける声を聞いた。
このコースは昨年も計画したのだが、暖冬で期待薄だったので見送った。今シーズンは、大寒に入ってからかなり冷え込んだし、立派な氷柱が見られるかなと期待していたのだが、大きな氷柱がすでに二、三本は崩落した後が見られた。冷え込んだ冬はもっとすごいのだろうな、というのが偽らざる感想だ。
さて、渓谷を散策した後、雲竜瀑のそばまで登ろうと思っていた。ツアーのパンフレットなども見ていたのだが、通常は氷柱が立ち並んだ燕岩から雲竜瀑を見上げるところまでらしい。しかし、滝を正面に見て右側を高巻きすれば、雲竜瀑の直下まで登れるという情報を得ていた。もちろんここから先は、谷沿いの緩やかなところを進むのとは異なり、急斜面を12本爪アイゼンなど適切な装備をつけて自己責任で登ることになる。斜面は切り立っているし、足場も不安定だから、相応の覚悟で登る。まあ、そのために12本爪アイゼンを用意して来たのだけれども。氷柱に囲まれた広場から見るよりも、氷結した雲竜瀑は圧倒的で、やはり登って良かったと思えた。氷瀑を見上げながら、お湯を沸かして昼食をとる。
帰りは、忠実に来たコースを引き返す。
なお、コース中にはトイレがないので、駅を出発するときなどにすませておくことをお勧めする。
手軽になどと書いて、安易な散策者が増えても困るのだけれども、こんなにアクセスが良く、素晴らしい氷の景色を楽しめる場所があるというのは魅力的だ。
ルート定数25
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