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行程・コース

天候

晴、高層に雲

登山口へのアクセス

バス
その他: 大月でスーパーあずさ1号からフジサン特急1号に乗り換え、富士山駅から甲府行きのバスで三ツ峠入口まで行った。GW中で電車は満員だったが、バスは空いていた。

この登山記録の行程

三ツ峠入口(09:35)・・・御坂峠(11:04)[休憩5分]・・・黒岳山頂(12:16)[休憩10分]・・・展望台(12:30)[休憩45分]・・・山頂往復(13:24)・・・分岐(14:04)・・・野天風呂天水(15:13)・・・広瀬(久保田一竹美術館)(15:23)

コース

総距離
約7.4km
累積標高差
上り約881m
下り約1,052m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 忙しい日々が続く中、少し体調を崩し、しばらく山行を控えることになった。この黒岳登山は残雪期の頃に計画し、実行できずに2か月半が経過していた。すっかり鈍ってしまった体と少し気弱になった気持ちに、登山の辛さがどう圧し掛かってくるのか、越えねばならない内なる壁でもあった。
 GWの移動と観光地は人ごみの中に行くようなものなので、正直行きたくない気持ちと半々であったが、過去にこの方面に行った経験から、どの電車のどの車両に乗って、乗換でどう動けば、比較的楽に移動できるかを知っていたので、天気予報を見ながら決行した。

 御坂峠への登りは沢沿いの道から始まるが、程なく左に折れて杉の植林帯に入り、小尾根をジグザグに登るようになる。緩くもなく、きつ過ぎもせず、丁度良い登りで次第に調子が出てくる。この調子なら、今日一日大丈夫だろうと思う。やがて杉の植林帯が雑木林に変わると、まだ芽吹いたばかりの葉のない木々の隙間から、辺りの風景が透けて見えるようになってくる。高度を上げていくと、富士山が見える。
 ジグザグの登りを終え、斜度が緩むと、尾根から外れてトラバース気味に進み、御坂峠に出る。御坂峠は日当たりのよい草地が広がっており、気持ちが良い。しかし、スタートが遅れたので、休憩もそこそこに黒岳に向けて出発。気持ちの良い稜線歩きが始まる。
 楽な登りは長くは続かず、やや急な登りに変わる。登り着いたところが、標高1646mの小ピークで、目の前に黒岳が樹林越しに見える。ここからは一旦下り、登り返しからやせ尾根を登って行くと、岩混じりの急登になり、黒岳山頂直下まできつい登りとなる。
 山頂に近付くと傾斜はぐっと緩み、ドンベイ峠への分岐を過ぎるとすぐに山頂である。山頂は標識と一等三角点があるが、周囲を樹林で囲まれているので眺望がなく、誰もいない。山頂から南に200mほど行ったところに展望台があるので、そこまで言って昼食休憩にすることにした。
 展望台からの眺望は、河口湖越しに富士山の全容が見え、素晴らしい。どの山頂から見る富士山も素晴らしいが、少しずつ異なる角度から眺める景色の綾は、いつもながら飽きることがない。
 さて昼飯であるが、いつも単独行なので、昼食を何にするか、簡単に済ますこともできるし、少し凝った料理もしてみたいところ。今回は、炊き立てのごはん、生卵、カニみその缶詰、カニ風味雑炊のもとを持参して、特製カニ雑炊を作った。我ながら、これが実に美味。我が昼食の定番に加えたい。
 昼食を終えて、荷支度をしたら、帽子が見当たらない。記憶を辿ると、山頂の標識に掛けたままであることに気付き、山頂まで取りに行ったら、ちゃんと標識に掛かっていました。10分弱だけと、予期せぬロスタイム。これが後々響くことになるとは。
 本日のルート、広瀬への下りは直ぐに急な下りになる。赤土に小石が混じった、ちょっとザレ場風な急坂があり、調子づいて下ると滑ってしまう。ロープが現れ、初めの2つ3つはロープを頼らずに下りれるが、4つ目ぐらいからは滑り台のような急斜面になり、とにかく滑る。ロープ以外に手掛かりなく、ロープに摑まって半ばずり落ちながら下る羽目に。
 ロープが架けられた急斜面をいくつも下り、崩落地や切れ落ちた岩尾根を越えた後、御坂トンネル方面への分岐に辿り着く。広瀬方面への道標はしっかりしているが、トンネル方面は手書きの小さな標識とテープのみで頼りない。
 ここからは普通の尾根道の下りで飛ばせるかと思ったら、さにあらず。まだまだロープが続く。緩急の下りを繰り返し、相変わらず滑りやすい斜面が続く。
 もう尾根の終端に至る頃、大分人里に近付いているのに、標高がまだある。嫌な予感が的中し、最後はロープが連続する急下降。おまけに道がU字に抉れて、そこに落ち葉が深く積もっているので、足場が全く見えない。ロープに摑まり、足探りで落ち葉の中をずり落ちながら、ようやく下ることができた。最後の最後にこんなロープを付けるとは、いや逆コースだったら、いきなりロープの急斜面を登り始めるなど、考えられないコースである。道理で、途中一人も出くわすことがなかったし、ガイドブックにも紹介されていないコースのはずだ。

 このロープ三昧、否、ロープ地獄にほとほと疲れ、バス停に着いたら、バスは6分前に出た後だった。やっちまった。
 タクシーを捉まえようかと少し歩くと、別系統のバス停があった。直ぐに周遊バスが来るので、それに乗ったが、外国人観光客で超満員。GWの河口湖そのものだった。

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フォトギャラリー:22枚

フジサン特急の車窓から見た富士山。このところ晴れ間はあるものの、微妙な天気が続いていたが、本日は富士山の全貌が良く見え、幸運な登山となりそうな予感。

御坂峠登山口。この時の登山者は、私を含めて4名のみ。GW中なのに、少ないのですね。

初めは沢沿いを登るが、直ぐに沢から外れ、杉の植林帯になっている小さな尾根を登るようになる。

杉の植林帯が終わると明るい雑木林になり、芽吹いたばかりの木々の隙間から、富士山が見えるようになる。

御坂峠に到着。日当たりのよい草地が広がっており、休憩に最適だが、予定より遅れていたので、早々に出発。

峠に立つ御坂茶屋(今は廃屋)の右手から、黒岳へ続く稜線が始まる。

黒岳への稜線は緩やかな気持ちの良い尾根道から始まるが、やがて斜度を増してくる。

やや急な登りをこなすと、御坂峠と黒岳の中間点にある小ピーク(地理院地図で1646m)に着く。写真は、このピークから見た黒岳。

小ピークからは一旦下り、直ぐに登り返す。

両側が切れ落ちたやせた稜線を過ぎると、岩混じりの急登となり、黒岳山頂直下まで続く。

黒岳山頂に到着。

山頂で小休止。と言うより、写真タイム。樹林に囲まれ、眺望はありません。

標高1793m。一等三角点があります。

山頂から200mほど南に展望台があるので、そちらで昼食休憩することにしました。

展望台からは、河口湖と富士山が眺望できる。

もう1枚。富士山をアップ。

本日の昼食は、卵・カニみそ入り特製カニ雑炊(自作)とサーモンとほうれん草のクリームスープパスタ(できあい)。自作のカニ雑炊は傑作でした。お腹一杯になりました。

休憩していた展望台の一角。写真を撮り、昼食をとって、さあ出発。と思ったら、帽子がない。山頂の道標にかけたまま、忘れて来たのでした(6枚前の写真)。急ぎ山頂を往復して、無事回収しました。やれやれ。

広瀬への下りは、赤土に小石が混じったザレ場風な急斜面と岩場が続きます。

木の根と岩のミックスした段差もあります(振り返ってみた風景)。

広瀬への下りはロープが連続します。この写真は上から3つ目のロープ。この辺りまでは大したことないのですが、この後は下り難い斜面が続きます。
この後はカメラの出し入れがおっくうになり、写真を撮っていません。どんな様子だったかは、本文を参照してください。

幾つものロープが架けられた急斜面を下り、崩落地や切れ落ちた岩場を越えた後、御坂トンネルへの分岐に辿り着く。右が広瀬への下り。この先は普通の尾根の下りかと思いきや、最後の最後までロープが続くことに。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ 着替え 地図
コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ツエルト
健康保険証 ホイッスル 医療品 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食
行動食 テーピングテープ トレッキングポール GPS機器 ストーブ 燃料
ライター カップ クッカー
【その他】 エマージェンシーシート、サポーター

登った山

黒岳

黒岳

1,792m

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