「ナイロンザイル事件」検証の研究所跡地に記念碑

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小説『氷壁』の題材となった「ナイロンザイル事件」の検証などで知られる故・石岡繁雄さんが三重県鈴鹿市に設けた研究施設の跡地に、このほど記念碑が建立された。

記念碑(右)と、石岡さんの年譜や業績が刻まれた事績碑(写真提供=石岡あづみ)

記念碑(右)と、石岡さんの年譜や業績が刻まれた事績碑(写真提供=石岡あづみ)

石岡さんは鈴鹿高専の教授などを歴任。前穂高岳でのザイル切断事故で弟の若山五朗さんを亡くし、自ら実験を繰り返してザイルの岩角欠陥などを指摘。高専を退官後、鈴鹿市内に「石岡高所安全研究所」を設立し、登山用安全装置、高所からの脱出装置などの開発に生涯取り組んだ。

研究所は遺族が管理していたが老朽化が進み、コロナ禍で見学者も減ったことから解体を決意。歩道に面した場所に記念碑と事績碑を建てた。石岡さんの次女あづみさんは「父の安全登山への思いが、石碑を通して受け継がれてほしい」と話した。

山と溪谷2022年11月号より転載)

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