南アルプス南部の山々へのアクセス道・市道静岡閑蔵線が土砂崩れのため通行止め。迂回路の利用を

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静岡県側から聖岳(ひじりだけ)・茶臼岳(ちゃうすだけ)・光岳(てかりだけ)など南アルプス南部の山々に登る際のアクセス道路・静岡市道静岡閑蔵(かんぞう)線が、土砂崩れのため9月14日(日)の朝から通行できなくなっている。

このため島田市・川根本町方面から井川地区へ向かうことができない。新東名高速道路新静岡インターから県道189号で横沢地区、富士見峠を経由して迂回をして、井川地区、畑薙ダム方面へと向かう形になる。特に島田・浜松・名古屋方面からアクセスする場合は、注意が必要だ。

アクセス概略図

アクセス概略図

静岡市によると現時点、復旧のめどは立っていないとのこと。これから紅葉シーズンを迎える時期だが、登山を計画の際は最新情報を確認のこと。なお富士見峠を通る県道は、夜間通行規制や工事による通行規制などが実施される場合もあるので、事前に「静岡市道路通行規制情報 しずみちinfo」を参照してほしい。

道路情報

静岡市道路通行規制情報 しずみちinfo
https://shizuokashi-road.appspot.com/index_pub.html

この記事に登場する山

長野県 静岡県 / 赤石山脈南部

聖岳 標高 3,013m

 聖岳は南アルプスで一番南部に位置する3000m級の山である。安倍奥の山から眺めると、屋根の形をした特徴ある山で、すぐ目にとまる。左手の高い方が前聖岳、地図によっては西聖岳とも書いてあるが、3013mの標高がある。主脈から外れた右手の低い方は奥聖岳といい、2982mの高さを有する。三角点(2978m)は低い方にあり、三角点のない高い方を聖岳と呼ぶ。  山名は山が深い南アルプスの中でもとりわけ奥深く、世俗を脱した聖なる山、すなわち聖岳という説と、大井川からこの山に登る沢は悪場が多く、ヘズリ(沢の両岸の岩壁帯をトラバースすること)が多い沢という意味からヘズリ沢―ヒジリ沢―聖沢となり、この沢の源頭の山ゆえ、聖岳になったという説がある。  山頂から主脈を目で追っていくと、うねうねと続く雄大な稜線上にいくつもの名高い山々が浮かび出ている。足元の大きな谷の向こうには赤石岳が両翼を広げた格好で全容を見せる。左手には気持ちのよさそうな広々した平らがあるが、これが百間平である。赤石岳の右奥には均整のとれた悪沢岳が目を引く。さらにその奥には塩見岳の山頂が2つに分かれて見える。もっと奥には日本第2位の高峰、北岳や大きなカールを持つ仙丈ヶ岳と、すべてが3000mを超える山々である。  時間があれば足を延ばして、三等三角点のある奥聖岳を往復してみたい。低いハイマツの中に細い踏み跡がはっきりついている。  聖岳登山の代表的コースは聖沢から聖平経由のルート。しかし聖岳往復だけではちょっともったいない。聖平から山頂をピストンし、上河内岳経由で畑薙大吊橋へ出るコースは、帰路のバス停も近いので便利。  静岡駅からバスで畑薙第1ダムまで入り、ダム湖畔の林道を歩いて登山口を目指す。荷物の大きさやパーティの力にもよるが、3~4時間で登山口に着く。ここから草の中を約1時間、ジグザグ道の急登で汗を流す。やっと平らになるころ造林用の出合所小屋が左手に出てくる。聖沢を渡る吊橋まで巻き道が続き、橋からは尾根道に取り付いて標高をかせぐ。やがて聖岳がよく見える展望台に出ると、そこからは緩やかな道が聖平小屋へ導いてくれる。広々とした平坦地には平成3年に新築された聖平小屋と古い小屋の2棟がある。目的地である聖岳へは、空身で4時間もあれば往復できる。  往復したならば、聖平小屋を後にして上河内岳へ向かう。三角点は縦走路から少し外れているが、静かな山頂だ。茶臼岳の手前を左にとると、横窪沢、ウソッコ沢を経て畑薙大吊橋まで一気の下りである。

長野県 静岡県 / 赤石山脈南部

茶臼岳 標高 2,604m

南アルプス南部の茶臼岳から南側の稜線は、樹林帯の地味な山域というイメージがあるかもしれません。しかし、決して面白味がないわけではなく、明るくなだらかな道や落ち着いた景観があり、十分に個性的です。

静岡県 長野県 / 赤石山脈南部

光岳 標高 2,592m

「てかりだけ」と読む。何かロマンを感じさせる、このユニークな山名の山が南アルプス主脈の最南端にあることは、山を志す者なら大抵の人は知っていることだろう。昔からこの山がハイマツの南限だとか、山頂近くにセンジが原という山上の楽園が広がっている、などという話を聞いて、まだ見ぬ山に思いを馳せた人が多いことだろう。  山頂から南西側に光岩という岩峰があり、遠州側から遠望したとき、この岩が白く光って見えるところからつけられた山名という。また古くは三隅岳ともいわれた。  この山へのアプローチは長い。一般的には長野県側の芝沢ゲートから易老渡(いろうど)まで車道を歩き、ここから往復するコースが歩かれているほか、畑難第1ダムから茶臼岳を経て光岳に向かうコースがある。

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