宮之浦岳・縄文杉 | 屋久島ガイド協会

年末年始にかけては荒天の予報が出ています。再び積雪、凍結が予想されます

雪の縄文杉 (2010.12.29 屋久島ガイド協会 )
雪の縄文杉 (2010.12.29 屋久島ガイド協会 )
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天気・気温

12/30(木) 12/29 縄文杉コース(標高600~1,300m) 天候:晴れ 北西の風 微風  縄文杉デッキ上の気温:2.5℃(10:50時点)デッキ上の積雪10cm  
12/27 縄文杉コース 天候:曇り 北西の風 微風 縄文杉デッキ上の気温:2℃(11:00時点)デッキ上の積雪25cm 登山者数 約60人
鹿児島市の天気予報
明日
曇のち晴
24℃
16℃
明後日
26℃
17℃
日本気象協会提供 2024年5月2日 6:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

12/29は晴天となり、前日まで縄文杉あたりで20cmほどあった積雪がかなり融けました。
しかし年末年始にかけては荒天の予報が出ていますので、再び積雪、凍結が予想されます。
現在の屋久島登山には、本格的な冬山装備と、ある程度の登山経験が必要です。

屋久島では、宮之浦岳をはじめとする島の中心部にそびえる高い山々を“奥岳”と呼び、それらをとり囲むようにある1000m前後の低い山々を“前岳”と称します。数日前から、麓から見える前岳にも積雪が見られます。
屋久島空港前にあるお宿『縄文の宿まんてん』では、宿の入り口付近のパパイヤの木が、青い実をたわわにつけています。
その後方にそびえる標高1235mの『愛子岳』の山頂付近は雪化粧です。
九州最高峰を要する南の島屋久島の、冬ならではの面白い光景です。

登山道の状況

■宮之浦岳、花之江河、黒味岳など
・かなりの積雪,凍結あり。十分な装備と注意が必要です。
12/26-12/28まで積雪のため淀川登山口までの車道が通行止めになっており、その間の登山者はほぼいなかったと思われます。
この時期登山口までの道路は積雪時には通行止めになることがあります。事前に情報収集を行ってください。 
・宮之浦岳登山道にかかる淀川歩道橋は、工事が終わり通行できるようになりました。
・新高塚小屋のトイレ整備について
現在、新高塚小屋では新しいトイレの建設工事が行われています。
期間は数カ月、来年初頭までかかると考えられています。
小屋利用者への影響はほとんどありませんが、
工事へのご理解とご協力をお願いいたします。
〔この件に関する問い合わせ先〕:環境省屋久島自然保護官事務所 TEL:0997-46-2992 担当:松永・森

■縄文杉ルート 
・12月1日より、荒川登山口への一般車両の乗り入れが可能となりました。
 3月より運行されていた登山バスは運休となり、利用できませんのでご注意ください。
 荒川登山口までのルートは積雪、凍結時には通行止めになります。
 事前に情報収集を行ってください。
 荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、混雑時は登山口手前に路上駐車をすることになります。
 スムーズな通行のために、しっかりと道端に寄せて駐車していただきますよう
 ご協力をお願いいたします。
・荒川登山口~大株歩道入口のトロッコ道…積雪時は線路の境目が不明瞭になり、
 段差を踏み抜く恐れがあります。また橋の上は凍結が激しく、慎重に渡る必要があります。
・大株歩道入口~縄文杉の山道…積雪時は木道の境目が不明瞭になり、転倒転落の危険があります。
 ストック等でしっかりと足元を確かめながら歩行してください。
 12/27、縄文杉の付近で積雪は25cm、踏み固められた登山道の雪はアイスバーン状態で、非常に転倒しやすい状態です。
 とくに木道の階段上では、雪がカマボコ型に固まっていますので、スパイク、アイゼンなど、滑り止めは必携です。
・9月初めに倒れた樹齢2000年のヤクスギ『翁杉』は今後、屋久島の森の再生を現地で学べる自然環境教育の場として活用されることになりました。
通行には全く問題ありませんが、周囲の足場は不安定な状態のため、危険防止のロープが張ってあります。
ロープ内には絶対に入らないようにしてください。

・大株歩道周辺の植生保護施設整備について
12月初めから、大王杉下の水場~高塚小屋、三代杉周辺、永田岳山頂~鹿の沢小屋において
植生保護の施設整備のため、ヘリの資材運搬が行われます。
歩行には影響はありませんが、工事へのご理解とご協力をお願いいたします。
〔この件に関する問い合わせ先〕:林野庁 屋久島森林環境保全センター TEL:0997-42-0331 

■屋久島観光協会 最新登山情報も参考になります。
http://www1.ocn.ne.jp/~yakukan/tozaninfo/index.htm

登山装備

12月に入り、奥岳付近では積雪もかなり深くなります。縄文コースでも凍結、積雪がみられます。
アイゼン、ストックなど冬山の装備を必ず用意して下さい。
北西の冷たい季節風が非常に強く、気温も0℃前後に下がっていますので、ダウンジャケット、フリース、防風ジャケット、毛糸の帽子、ネックウォーマー、防水やウールの手袋などのしっかりとした防寒対策が必要です。またインナーも綿は絶対に避け、ウールや化繊を重ね着して下さい。
濡れてしまうと非常に危険ですので、下着、靴下、手袋などは替えを用意しておきましょう。

また積雪の後の好天時には、樹上の雪が溶け落ちてきて、雨が降っているような状態になります。防水対策をしっかりとお願いします。
空気がかなり乾燥していますので、水分、塩分補給は意識的に行いましょう。
現在、屋久島の日の出は午前7時15分ごろ、日の入りは午後5時20分ごろとなっていますが、天候の悪い時は日中でもかなり薄暗くなります。
事前にコースの下調べを十分に行い、早めの入下山を心がけ、時間的に余裕のある登山計画を立て実行してください。
必ずライト類を携帯しましょう。
※屋久島では、登山グッズレンタルショップ、幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルが可能です。

注意点

屋久島の各避難小屋は、電気、水道、暖房等ありません。
小屋内も非常に冷え込みますが、火災の恐れがありますので、小屋内での火の使用は控えて下さい。
利用スペースはコンパクトに収め、騒音など、迷惑行為にご注意ください。
利用後は必ず清掃し、利用前よりも美しい状態で、気持ちよく避難小屋を後にしましょう。
また、避難小屋内にはネズミが頻発しています。ザック内にも入りこみますので、食料は丈夫な食器に入れたり、吊るして保管するなど自衛してください。

昨年の今頃の様子は?

先週は低気圧の大雨のため交通規制もありましたが、一昨日昨日は春らしい陽気となりました2023.04.19

縄文杉ルートでサクラツツジが見頃。GWは時間と気持ちに余裕を持って新緑の森を楽しんで下さい2023.04.26

GW中の人気登山道は人多くすれ違いに注意し、行動時間に余裕を持つなど安全登山を心がけて2023.05.03

GWはコロナ前の賑わいを取り戻してきたようです。小屋泊や色とりどりテントで賑わいました2023.05.10

シャクナゲ登山が増える時期。車は現地の表示に従い、駐車禁止区域に駐めないで下さい2023.05.17

屋久島もそろそろ梅雨入りの時期。傘と雨具は必携です。島内の交通機関や道路の最新情報に注意2023.05.24

5/30梅雨入り。台風の影響によるフェリーの運行に注意。装備整えて雨下に輝く木々や苔を楽しんで2023.05.31

屋久島ガイド協会周辺の過去の様子

  • 縄文杉ルートのトロッコ道沿いに咲くマムシグサ
  • アオモジ
  • ヒサカキ
  • ヤクシマオナガカエデの新芽
  • ヤクシマオナガカエデの新緑
  • ヤクシマゴケ
  • 隣の種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケット 屋久島から見えました
  • ヤクシマゴケ
  • 春を告げるサツマイナモリの花
  • 桜とモッチョム岳
  • 冬の苔むす森。森の中は雪の白さで普段より明るく感じます。
  • スギバゴケの仲間

屋久島ガイド協会

電話番号:
0997-49-4191
連絡先住所:
〒891-4207 鹿児島県熊毛郡屋久島町1436-56

地図で見る
http://www.yakushima-guide.com/

施設の詳細を見る

関連する山

鹿児島県 / 大隈諸島 屋久島

宮之浦岳 標高 1,936m

 屋久島のほぼ中央に位置し、九州の最高峰。山体は四万十層の基盤岩に貫入した花崗岩で、山容は女性的である。  屋久島は九州本土最南端の佐多岬から70kmの黒潮洗う中にある。南北25km、東西27km、周囲わずか105kmのハート型をしたこの島には、1500m以上の高峰が11座、1000mを超える山が30座以上もあり、洋上のアルプスである。  海岸線からは、宮之浦岳などの高峰は見ることができないので、奥岳とも呼ばれ、これらを囲む前衛の峰を前岳と呼ぶ。また、宮之浦岳、永田岳、黒味岳を三岳(みたけ)、または御岳と呼び、翁岳、安房岳(あんぼうだけ)、投石岳(なげしだけ)、筑紫岳(ちくしだけ)を含めて八重岳とも呼んでいる。  屋久島の骨格をなす山々の稜線は、宮之浦岳からほぼ四方に延びる。全山花崗岩からなり、山頂近くは風化、浸食された奇岩、怪石が多い。一帯は低いヤクザサに覆われ、矮小化したヤクシマシャクナゲが点在し、花期の6月上旬には登山者の目を楽しませてくれる。  豊富な雨量により渓谷も発達し、山肌を深く浸食しながら島の中央から無数の河川が海に注ぐ。宮之浦岳を源流とする宮之浦川、小揚子川、安房川などは日本有数の峻険な谷である。  山頂西側の花崗岩の割れ目には、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)を祭る宝珠大権現の社があり、宮之浦にある益枚(やく)神社の奥宮として、古くから島民の岳参り信仰の中心となった。春は日帰りで五穀豊穣、国家安穏、延命息災を祈願し、秋は大願成就のため2泊3日で参詣した。必ず各集落から参拝し、女人禁制で登られていた。  昭和40年代まで安房川中流域小杉谷を中心に、伐採が盛んに行われた。島の南東の安房集落から小杉谷まで軌道が敷かれ、トロッコによって屋久杉を運搬していた。現在では輸送手段がトラックに変わり、島の四周に林道が延び、これを利用した登山コースが多い。  花崗岩の山頂からの展望は抜群。島とは思えない雄大なスケールで、島の山岳はもとより、晴天時には遠く九州本土佐田岬や開聞岳、口永良部(くちのえらぶ)島、種子島も浮かんで見える。  島の中央宮之浦岳への登山道は四方に拓かれ、代表的なコースは、楠川―小杉谷―縄文杉を眺め、宮之浦岳まで約20km、12時間。永田―鹿之沢―永田岳―宮之浦岳は約14km、9時間。他に栗生―花山歩道―鹿之沢。湯泊―湯泊歩道―花之江河(はなのえごう)―宮之浦岳。尾之間―尾之間歩道―花之江河。屋久杉ランド―安房歩道―花之江河などがあるが、一般日帰りコースは、淀川登山口(よどごうとざんぐち)―花之江河―宮之浦岳、約8km、所要5時間などである。山小屋は淀川、石塚、鹿之沢、高塚にある。

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