宮之浦岳・縄文杉 | 屋久島ガイド協会

昨年末からの大量の降雪で、奥岳は深く雪に閉ざされています。宮之浦岳に入るには、相当な冬山経験と技術が必要です

オオゴカヨウオウレン (2011.03.01 屋久島ガイド協会 )
オオゴカヨウオウレン (2011.03.01 屋久島ガイド協会 )
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天気・気温

02/02(水) ■1月30日の縄文杉コース(標高600~1300m)、雪。無風。ウィルソン株(標高1000m)付近で気温0.2℃(09:00)、積雪50cm(新雪5cm)。
本日の入山者数2名。
鹿児島市の天気予報
明日
曇一時雨
24℃
18℃
明後日
雨のち曇
22℃
17℃
日本気象協会提供 2024年4月29日 10:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

1月30日、20代男性1名とガイド1名で縄文杉コースにチャレンジ!
ほかに入山者はいなっかったため新雪のトロッコ道をザックザックと雪降るなか順調に進む。
ウィルソン株まで進んできたものの、積雪と冷え込みの影響でウィルソン株から先の急登がスロープ状に凍り、その上に新雪が積もってしまったため6本爪アイゼンでは効かず、危険と判断。これから先も雪が降り積もる事が予想されたためウイルソン株より先に進むことを断念し下山。
縄文杉にはたどり着けなかったものの、誰もいないパウダースノーの新雪の上に自分たちだけのトレースをきざみながら歩く爽快感。常緑樹の緑と白銀という屋久島独特の情景を堪能できた。
雪の合間から覗く緑のコケに輝く水滴のつらら。
冬の屋久島の表情は多彩です。

今年の雪は2月いっぱい残るかもしれません。

登山道の状況

※2月1日現在の情報。
ヤクスギランド~安房方面10km区間積雪、凍結のため全車通行止め。
県道の通行規制に関する詳しい情報、最新の情報はこちらで確認できます→ http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
天候により状況は大きく変化しますので、かならず事前に現地の最新情報を入手して下さい。

白谷雲水峡~宮之浦方面 7km区間 道路面に亀裂が発生し大変危険な状態にある事から全車通行止め。
規制期間:平成23年1月31日(月)~平成23年2月6日(日) 7日間 午前8時~午後5時まで
問い合わせ:屋久島事務所 建設課 道路係 吉田・日置 Tel0997-46-2213(内226)

■宮之浦岳、花之江河、黒味岳など
相当の積雪あり。 
現在、淀川登山口に至る車道ヤクスギランド~淀川登山口区間が積雪のため車両通行止めとなっており、開通にはまだしばらくかかる見込みです。
淀川登山口からの入山をお考えの方は、ヤクスギランドから淀川登山口までの区間の林道も車ではなく歩くことになります。

■縄文杉ルート
・ルート上の橋の凍結にご注意ください。、
荒川登山口より小杉谷付近までは雪はありませんが、三代杉辺りからトロッコ道が完全に雪で覆われ真っ白になってきます、
ウィルソン株で50cmほどの積雪、1月30日の雪で新雪がさらに積っていることが考えられます。
気温の低い日が続いているので、しばらくこの積雪が消えることはないと思われます。
ある程度のトレースがありますが、木道、階段などが雪に埋もれていて踏み抜く恐れがあり、非常に危険なので慎重に歩く必要があります。
トロッコ道上の雪は気温の低いときにはカチカチにクラストし、気温が上るとすぐにグズグズに崩れてしまうため、歩きにくく、通常よりも1.5倍ぐらい歩行時間がかかる可能性があります。また、大株歩道に入ってからは硬く締まった大量の積雪があり、アイゼンが必要になります。傾斜が急ですので、6本爪以上をお勧めします。

かなりの体力、時間を要しますので、事前に現地の情報をしっかりと下調べし、万全の準備をして挑んでいただきたいと思います。

・現在、荒川登山口への登山バスは運休しており、利用できませんのでご注意ください。
レンタカー等でのアプローチをお考えの方は、荒川登山口までのルートは積雪、凍結時には通行止めになりますので、事前に情報収集を行ってください。

荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、混雑時は登山口手前に路上駐車をすることになります。スムーズな通行のために、しっかりと道端に寄せて駐車していただきますよう、ご協力をお願いいたします。

登山装備

昨年末からの度重なる大量の降雪で、奥岳(島の高山地帯)は深く雪に閉ざされています。
現在宮之浦岳などに入るには、相当な冬山経験と技術が必要です。
白谷雲水峡など、比較的低山に行かれる方も、ゴムスパイク、アイゼン、ストックが必要な場合があります。
北西の冷たい季節風が強く吹く日もあり、気温も0℃前後に下がっていますので、しっかりとした防寒対策が必要です。
屋久島の雪は水気を含んで重く、崩れやすい雪質です。濡れてしまうと非常に危険ですので、下着、靴下、手袋などは替えを用意しておきましょう。
また、靴はかならず防水性のトレッキングシューズをご用意ください。
なお、積雪の後の好天時には、樹上の雪が溶け落ちてきて、雨が降っているような状態になります。
晴れているからと油断せず、防水対策をしっかりとお願いします。
ビニールガッパ、ポンチョは役に立ちませんので、登山用の雨具をご用意ください。
空気がかなり乾燥しています。水分、塩分補給は意識的に行いましょう。
現在、屋久島の日の出は午前7時15分ごろ、日の入りは午後5時40分ごろとなっていますが、天候の悪い時は日中でもかなり薄暗くなります。
早めの入下山を心がけ、時間的に余裕のある登山計画を立ててください。必ずライト類を携帯しましょう。
※屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。

注意点

屋久島の各避難小屋は、電気、水道、暖房等ありません。小屋内は非常に冷え込みますが、火災の恐れがありますので、小屋内での火の使用は控えて下さい。
利用スペースはコンパクトに収め、騒音など、迷惑行為にご注意ください。利用後は必ず清掃し、利用前よりも美しい状態で、気持ちよく避難小屋を後にしましょう。
また、避難小屋内にはネズミが頻発しています。ザック内にも入りこみますので、食料は丈夫な食器に入れたり、吊るして保管するなど自衛してください。

昨年の今頃の様子は?

先週は低気圧の大雨のため交通規制もありましたが、一昨日昨日は春らしい陽気となりました2023.04.19

縄文杉ルートでサクラツツジが見頃。GWは時間と気持ちに余裕を持って新緑の森を楽しんで下さい2023.04.26

GW中の人気登山道は人多くすれ違いに注意し、行動時間に余裕を持つなど安全登山を心がけて2023.05.03

GWはコロナ前の賑わいを取り戻してきたようです。小屋泊や色とりどりテントで賑わいました2023.05.10

シャクナゲ登山が増える時期。車は現地の表示に従い、駐車禁止区域に駐めないで下さい2023.05.17

屋久島もそろそろ梅雨入りの時期。傘と雨具は必携です。島内の交通機関や道路の最新情報に注意2023.05.24

屋久島ガイド協会周辺の過去の様子

  • 縄文杉ルートのトロッコ道沿いに咲くマムシグサ
  • アオモジ
  • ヒサカキ
  • ヤクシマオナガカエデの新芽
  • ヤクシマオナガカエデの新緑
  • ヤクシマゴケ
  • 隣の種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケット 屋久島から見えました
  • ヤクシマゴケ
  • 春を告げるサツマイナモリの花
  • 桜とモッチョム岳
  • 冬の苔むす森。森の中は雪の白さで普段より明るく感じます。
  • スギバゴケの仲間

屋久島ガイド協会

電話番号:
0997-49-4191
連絡先住所:
〒891-4207 鹿児島県熊毛郡屋久島町1436-56

地図で見る
http://www.yakushima-guide.com/

施設の詳細を見る

関連する山

鹿児島県 / 大隈諸島 屋久島

宮之浦岳 標高 1,936m

 屋久島のほぼ中央に位置し、九州の最高峰。山体は四万十層の基盤岩に貫入した花崗岩で、山容は女性的である。  屋久島は九州本土最南端の佐多岬から70kmの黒潮洗う中にある。南北25km、東西27km、周囲わずか105kmのハート型をしたこの島には、1500m以上の高峰が11座、1000mを超える山が30座以上もあり、洋上のアルプスである。  海岸線からは、宮之浦岳などの高峰は見ることができないので、奥岳とも呼ばれ、これらを囲む前衛の峰を前岳と呼ぶ。また、宮之浦岳、永田岳、黒味岳を三岳(みたけ)、または御岳と呼び、翁岳、安房岳(あんぼうだけ)、投石岳(なげしだけ)、筑紫岳(ちくしだけ)を含めて八重岳とも呼んでいる。  屋久島の骨格をなす山々の稜線は、宮之浦岳からほぼ四方に延びる。全山花崗岩からなり、山頂近くは風化、浸食された奇岩、怪石が多い。一帯は低いヤクザサに覆われ、矮小化したヤクシマシャクナゲが点在し、花期の6月上旬には登山者の目を楽しませてくれる。  豊富な雨量により渓谷も発達し、山肌を深く浸食しながら島の中央から無数の河川が海に注ぐ。宮之浦岳を源流とする宮之浦川、小揚子川、安房川などは日本有数の峻険な谷である。  山頂西側の花崗岩の割れ目には、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)を祭る宝珠大権現の社があり、宮之浦にある益枚(やく)神社の奥宮として、古くから島民の岳参り信仰の中心となった。春は日帰りで五穀豊穣、国家安穏、延命息災を祈願し、秋は大願成就のため2泊3日で参詣した。必ず各集落から参拝し、女人禁制で登られていた。  昭和40年代まで安房川中流域小杉谷を中心に、伐採が盛んに行われた。島の南東の安房集落から小杉谷まで軌道が敷かれ、トロッコによって屋久杉を運搬していた。現在では輸送手段がトラックに変わり、島の四周に林道が延び、これを利用した登山コースが多い。  花崗岩の山頂からの展望は抜群。島とは思えない雄大なスケールで、島の山岳はもとより、晴天時には遠く九州本土佐田岬や開聞岳、口永良部(くちのえらぶ)島、種子島も浮かんで見える。  島の中央宮之浦岳への登山道は四方に拓かれ、代表的なコースは、楠川―小杉谷―縄文杉を眺め、宮之浦岳まで約20km、12時間。永田―鹿之沢―永田岳―宮之浦岳は約14km、9時間。他に栗生―花山歩道―鹿之沢。湯泊―湯泊歩道―花之江河(はなのえごう)―宮之浦岳。尾之間―尾之間歩道―花之江河。屋久杉ランド―安房歩道―花之江河などがあるが、一般日帰りコースは、淀川登山口(よどごうとざんぐち)―花之江河―宮之浦岳、約8km、所要5時間などである。山小屋は淀川、石塚、鹿之沢、高塚にある。

ユーザーの登山記録から