今冬一番の寒気で大山は猛吹雪。かなりのラッセルを強いられ、五合目で退却。雪崩の危険もあるコンディションでした
天気・気温
13:00の大山五合目の天候、吹雪。気温-8℃、風速約15~20m/s。
山頂の天気の閲覧、登山計画の保存などができるようになります。
山と周辺の状況
2/16(木)の夜から気温がどんどん下がってきて、今冬一番の寒気が入ってきたため、今日は朝から予想通りの吹雪となりました。
5合目までは樹林帯を登るので、風の影響も少なく比較的に迷いにくいので5合目を目指しましたが、2合目あたりからトレースがなくなり、場所によってはかなりのラッセルを強いられました。
5合目は標柱の頭の部分と看板がまだ少し見えていたので、横に逸れて行かない限りはわかると思います。しかし、問題はここから上で、無雪期と同じ感覚で6合目を目指そうとすると非常に危険でした。森林限界が近くなり、大きな樹木がなくなると、寒気団の西風をモロに受けることになりました。
また6合目避難小屋は雪に埋まっているため、風を避ける場所もなく、そもそも6合目がどこかがわかない状況。傾斜も急になってきますし、雪崩の危険性も高くなってくる箇所です。
経験のない方、不安な方は5合目までで下山したほうが無難なコンディションでした。
今年の場合は積雪量が非常に多いことに加え、1月、2月と暖かい日も何日かあり、湿雪と乾雪の雪の層がはっきりと出ています。すなわち雪崩の危険性が例年よりも高くなっています。
雪崩の起きそうな場所は、ある程度は予測できますが、過去には「こんな所で・・・」という場所で雪崩事故が発生したことがあります。
特に大山はほとんどが斜面ですので、常にどこでも雪崩の危険性を含んでいます。安易に山に入らないで、必ず経験者と入るようにしてください。
登山道の状況
登山道には雪があります。アイゼンは10本爪以上のものでお願いします。6本や8本のものでは、6合目から上では危険です。
現在の積雪状況は、6合目の避難小屋は雪で埋まっており、例年よりもかなり積雪量が多いようです。
なお、山頂避難小屋も2階からの出入り口を掘り出していますが、今週の予測される雪で確実に埋まります。小屋には入れないことを想定しておいたほうが間違いがないと思います。
避難小屋には入れない場合があるので、食事については、立ったままでも食べられる物、ポットに入れた暖かい飲料などのほうがいいようです。
登山装備
アイゼンは最低でも10本以上のものをお使いください。今の時期、最近流行のチェーンアイゼンはほとんど役に立ちません。また6本爪では登りは何とか登れますが、下りで非常に危険です。
またピッケルの使い方を知らない方はストックのほうが便利です。ただしストックが通じるのは5合目までで、6合目より上になると滑落防止の意味でピッケルを使わないと一気に滑り落ちてしまうことも考えられます。5合目以降はピッケルの正しい使い方を習得した方のみが行ける世界です。
注意点
山頂避難小屋は年間通じて開放されていますが、これから雪がどんどん降ってくると小屋内部は暗くなってきます。ライトはすぐ取り出せる所に入れておくほうが良いでしょう。また、小屋内部に入るときは、必ずアイゼンは外してください。
また、小屋を利用される方は必ず出るときに扉を閉めてください。 開けたままにしておくと、雪が小屋内に吹き込んできて、扉が閉まらなくなってしまいます。
お知らせ
登山について、また他のコースなどで詳しいことを聞きたい方、あるいは登山ガイドなど、「大山レークホテル」(TEL0859-52-3333)久保までお気軽にお問合せください。
登りながら、楽な登山の方法であるとか、長続きのできる登山の歩き方であるとかをお教えします。
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