強風が続いていて、寒いです。4/3は猛吹雪の予報が出ていて、通過後は状況が大きく変化していると思われます
天気・気温
山頂の天気の閲覧、登山計画の保存などができるようになります。
山と周辺の状況
今日は素晴らしい快晴でしたが、春らしい陽気とはならず、風が強く厳冬期の晴れの日のようでした。最近は暖かく穏やかに晴れる日も増えてきましたが、強風が吹き、厳しい寒さとなる日もあります。もう春山だと思って安易に考えず、天候の状況に十分注意して下さい。
ここ数日の強風でシュカブラ(風紋)がいたるところでできています。自然が作り出す造形には、人には真似の出来ない素晴らしさ・美しさがあります。皆さんにもぜひご覧になっていただきたいです。
なお、明日から日本海を台風並みの低気圧が発達しながら通過し、その後は冬型となり北アルプスではかなりの積雪が予想されています。悪天下での無理な行動は慎みましょう。
雪が止んだ後も、状況が大きく変化していると思われますので、十分注意してください。表層雪崩や張り出した雪庇に注意が必要です。ラッセルに苦労することが予想されますので、時間にゆとりのある行動計画を立てることが大事です。
この時期、条件に恵まれれば山荘前で美しい朝焼けを観る事が出来ます。山荘前から見る日の出は丸山の斜面にかかるようになってきました。日の出を楽しまれる方は、丸山まで登られる事をお勧めします。
なお、稜線から太陽が登ってくる時間は、日の出時刻よりも遅くなります。
丸山からは、素晴らしい展望とともに、周辺の山々や雲が紅く染まっていく様を見ることが出来ます。ただし、丸山より上部は風を遮るものがないため、強い寒風にさらされることが多くなりますので、天気が良くても稜線で行動する際は、風や寒さに対する配慮が必要です。
登山道の状況
稜線は非常に硬い雪面となっているようです。アイゼン・ピッケルが効きにくい状態ですので、慣れない方は特に注意して行動して下さい。春先はこのような状況が繰り返されますので、気を付けて歩きましょう。
先月は独標手前の岩稜帯から山頂までの間で滑落事故が多発しました。稜線に限らず、樹林帯の中でも斜面が硬く凍った状態であれば注意が必要です。状況を的確に判断し、安全な山行を心がけて下さい。
なお、稜線の雪庇は例年に比べれば小さいものの、信州側へ張り出しています。踏み抜きにはくれぐれもご注意ください。
■西穂山荘周辺
・新穂高ロープウェイ側の登山道は完全に冬用のルートを通ってください。しっかり踏み固められているので、アイゼンを装着してください。降雪直後でなければトレースが期待できる確率が高いです。また、山荘スタッフが赤い布の付いた目印の竹棒を所々に配置しています。一部赤布が少ない場所もありますので、慎重に行動してください。
・上高地側は通行する方は少ないため、トレースはすぐに消えてしまいます。冬期間にこのルートを利用するのは、限られた方のみになります。トレースをあてにし過ぎることなく、自身でルートファインディングすることが求められます。
・焼岳方面は冬期は非常に迷いやすく登山者はほとんどいません。焼岳小屋から上高地への下山ルートは、5月下旬まで通行止めとなっています。同じく焼岳頂上から中の湯への旧中の湯ルートも通行止めです。下山は新中の湯ルートか、中尾高原へのルートとなります。
■独標~奥穂高方面
・独標から山頂側に向かって下る際は、信州側の上部は岩が崩れやすく危険です。夏の登山道は一度飛騨側へ下り、ターンしてから信州側を下りるルートとなっています。通過の際はくれぐれも慎重にお願い致します。ご不明な点は現地スタッフまでお問い合わせください。
・独標付近から先は雪庇が出来つつあります。信州側に伸びる雪庇の踏み抜きに十分注意してください。
・独標より先は上級者向けのコースです。初心者の方は独標山頂より先へは行かないようにお願い致します。ピラミッドピークの先、第7峰の鎖場付近で事故が多発しています。通過の際には慎重に行動してください。
・西穂高岳山頂から奥穂へのルートは日本の縦走路の中でも最も困難なルートのひとつです。これからの時期のチャレンジは慎重に願います。
登山装備
冬の北アルプスでは、あらゆる状況に対応できる装備が必要です。特に防寒・防風対策は重要ですし、予想以上に降雪があり深い雪の中を歩く時はワカンやスノーシューが必需品です。また、寒暖を繰り返すこれからの時期の方が、厳冬期よりも雪面が硬くなることがありますので、山荘までの場合も8本爪以上のアイゼンを用意した方が良いでしょう。
独標、またはそれより先まで登られる方は前爪のあるアイゼンが必要となります。
注意点
西穂高の登山道は雪崩の危険の少ない場所を通るようになっていますが、温かい日のあとに寒い日が来ると雪崩の危険性があります。登山道を外れて歩くと、雪崩の危険性があります。
新穂高ロープウェイは風速15mを超える強風が吹くと運行することができません。冬型が強まると北寄りの風が吹くため、ロープウェイのあたりは影響が出る場合が多くなります。
お知らせ
現地の電話は、直前の予約・キャンセルのみお受けしておりますが、個室および団体予約は、現地電話で受け付けておりません。
ドコモのFOMAは山荘内でも良く繋がるようになりました。稜線でも大抵の場所で繋がります。auは山荘付近・稜線ともに繋がります。ソフトバンクは昨年より山荘西面なら繋がるようになりました。
昨年の今頃の様子は?
新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23
融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30
GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07
天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14
西穂山荘周辺の過去の様子
西穂山荘
- 電話番号:
- 連絡先住所:
- 長野県松本市中央1-11-25 西穂山荘事務所