雪が少しずつ減ってきて、本格的な春が近づいてきていますが、GW中はまだ雪山の装備でお願いします
天気・気温
山頂の天気の閲覧、登山計画の保存などができるようになります。
山と周辺の状況
本日は午後からは雨になり、一時は雷鳴も聞こえ、ヒョウが降りました。暖かな南寄りの風と共に降る雨が積雪を減らし、一雨ごとに本格的な春が近づいてきています。多くの人が通った雪の踏み跡も、ちょっと外れれば膝まで埋まってしまうほど雪は柔らかくなっています。
踏み跡は部分的に固いところも残っていますが、表面はグズグズにくさった典型的な春先の雪です。時間帯によってコンディションは大きく変化するようになってきました。
また、雪が融け、ハイマツが顔を出してきました。アイゼンの爪で傷つけられたハイマツを目にしますので、傷めないよう注意して歩きましょう。
冬山の時期はもう終わりですが、時には冬のような厳しい風と寒さに見舞われることもあります。もう春山だと思って安易に考えず、天候には十分注意して下さい。
なお、ゴールデンウィークの西穂高は例年それほどの混雑はありません。ここ数年のゴールデンウィークは、のんびりムードで山を楽しめます。
この時期、条件に恵まれれば山荘前で美しい朝焼けを観る事が出来ます。山荘前から見る日の出は丸山の斜面にかかるようになってきました。日の出を楽しまれる方は、丸山まで登られる事をお勧めします。
なお、稜線から太陽が登ってくる時間は、日の出時刻よりも遅くなります。
丸山からは、素晴らしい展望とともに、周辺の山々や雲が紅く染まっていく様を見ることが出来ます。ただし、丸山より上部は風を遮るものがないため、強い寒風にさらされることが多くなりますので、天気が良くても稜線で行動する際は、風や寒さに対する配慮が必要です。
登山道の状況
気温が上がって、雪が柔らかくなっているため、大きく踏み抜いてしまうなど歩行に苦労することもあります。時間にゆとりのある行動計画を立てることが大切です。
稜線では、日中の気温が高く、融けて緩んだ雪が朝晩に凍るという状況が繰り返されています。稜線上の風の吹き付ける場所では氷となっていますので、丸山から上部では確かなピッケル・アイゼンワークが求められます。
早朝はもちろん、樹林帯の日陰でも日中でも雪面が固く凍っていることもあります。
■西穂山荘への登山道
・新穂高ロープウェイ側の登山道は現在冬用のルートとなっています。このルートは通行される方も多く、降雪直後でなければトレースが期待できる確率も高いです。山荘スタッフが赤い布の付いた目印の竹棒を所々に配置していますが、降雪等により赤布が見えにくい事もありますので、あまり安易に考えず慎重に行動してください。
・上高地側は通行する方は少ないため、トレースは分かりにくくなり、残雪期は迷いやすい場所もあります。このルートを利用できるのは、地形をよく知っている方のみです。夏のようなつもりで通行するのは危険で、自身でルートファインディングすることが求められます。
・西穂山荘から焼岳小屋までのルートは、積雪が多い時期は解りにくくなります。また、焼岳小屋から上高地への下山ルートは、5月下旬まで通行止めとなっています。同じく焼岳頂上から中の湯への旧中の湯ルートも通行止めです。下山は新中の湯ルートか、中尾高原へのルートとなります。
■独標~奥穂高方面
※独標手前の岩稜帯から山頂までの間で滑落事故が多発しています!
・独標から山頂側に向かって下る際は、信州側の上部は岩が崩れやすく危険です。夏の登山道は一度飛騨側へ下り、ターンしてから信州側を下りるルートとなっています。通過の際はくれぐれも慎重にお願い致します。ご不明な点は現地スタッフまでお問い合わせください。
・独標付近から先は雪庇が出来つつあります。信州側に伸びる雪庇の踏み抜きに十分注意してください。
・独標より先は上級者向けのコースです。初心者の方は独標山頂より先へは行かないようにお願い致します。ピラミッドピークの先、第7峰の鎖場付近で事故が多発しています。通過の際には慎重に行動してください。
・西穂高岳山頂から奥穂へのルートは日本の縦走路の中でも最も困難なルートのひとつです。これからの時期のチャレンジは慎重に願います。
登山装備
この時期の北アルプスでは、あらゆる状況に対応できる装備が必要です。特に防寒・防風対策は重要ですし、予想以上に降雪があった場合は、ワカンやスノーシューが必用となります。
山荘からロープウェイの間でも軽アイゼン(6本爪以上なら更に良い)は用意した方が良いでしょう。独標、またはそれより先まで登られる方は前爪のあるアイゼンが必要となります。
注意点
西穂高の登山道は雪崩の危険の少ない場所を通るようになっていますが、温かい日のあとに寒い日が来ると雪崩の危険性があります。登山道を外れて歩くと、雪崩の危険性があります。
4月に入ってから積雪が急激に増え、稜線の雪は例年より多いくらいです。雪庇は信州側へ張り出しています。踏み抜きにはくれぐれもご注意ください。
新穂高ロープウェイは風速15mを超える強風が吹くと運行することができません。冬型が強まると北寄りの風が吹くため、ロープウェイのあたりは影響が出る場合が多くなります。
お知らせ
現地の電話は、直前の予約・キャンセルのみお受けしておりますが、個室および団体予約は、現地電話で受け付けておりません。
ドコモのFOMAは山荘内でも良く繋がるようになりました。稜線でも大抵の場所で繋がります。auは山荘付近・稜線ともに繋がります。ソフトバンクは昨年より山荘西面なら繋がるようになりました。
昨年の今頃の様子は?
新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23
融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30
GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07
天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14
西穂山荘周辺の過去の様子
西穂山荘
- 電話番号:
- 連絡先住所:
- 長野県松本市中央1-11-25 西穂山荘事務所