天気がよければ、のんびりひなたぼっこの雪山ですが、まだまだ天気に対応できる雪山の装備でお願いします
天気・気温
山頂の天気の閲覧、登山計画の保存などができるようになります。
山と周辺の状況
4月下旬は非常に暖かかったのですが、5月に入ると季節が逆戻りしたかのように寒くなり、数日前には気温が氷点下まで下がって吹雪となりました。この時期は、天候や時間帯によってコンディションは大きく変化します。変化に対応できる装備と、無理のない行動計画を立てることが大切です。
気温の高い日は雪が柔らかくなっているため、大きく踏み抜いてしまうなど歩行に苦労することもあります。その一方で、樹林帯の日陰では日中でも雪面が固く凍っていることもあり、稜線上の風の吹き付ける場所では氷となっているところもあります。時間帯によってコンディションは大きく変化するようになってきました。
また、雪が融け、ハイマツが顔を出してきました。アイゼンの爪で傷つけられたハイマツを目にしますので、傷めないよう注意して歩きましょう。
冬山の時期はもう終わりですが、時には冬のような厳しい風と寒さに見舞われることもあります。もう春山だと思って安易に考えず、天候には十分注意して下さい。
この時期、条件に恵まれれば山荘前で美しい朝焼けを観る事が出来ます。山荘前から見る日の出は丸山の斜面にかかるようになってきました。日の出を楽しまれる方は、丸山まで登られる事をお勧めします。
なお、稜線から太陽が登ってくる時間は、日の出時刻よりも遅くなります。
丸山からは、素晴らしい展望とともに、周辺の山々や雲が紅く染まっていく様を見ることが出来ます。ただし、丸山より上部は風を遮るものがないため、強い寒風にさらされることが多くなりますので、天気が良くても稜線で行動する際は、風や寒さに対する配慮が必要です。
登山道の状況
■西穂山荘への登山道
・新穂高ロープウェイ側の登山道は現在冬用のルートとなっています。樹林帯は稜線に比べ残雪が多く朝晩の冷え込みで雪面が非常に固くなることがあります。悪天候の際はあまり安易に考えず慎重に行動してください。
・上高地側登山道はゴールデンウィークを境に歩かれる方が増えましたが、残雪期は迷いやすい場所もあります。このルートを利用するのは、ほとんどが地形をよく知っている方です。初めての方が夏のつもりで通行するのは危険です。トレースをあてにし過ぎることなく、自身でルートファインディングすることが求められます。
・西穂山荘から焼岳小屋までのルートは、積雪が多い時期は解りにくくなります。また、焼岳小屋から上高地への下山ルートは、5月下旬まで通行止めとなっています。同じく焼岳頂上から中の湯への旧中の湯ルートも通行止めです。下山は新中の湯ルートか、中尾高原へのルートとなります。
■独標~奥穂高方面 上級者向けのコースです。
初心者の方は独標山頂より先へは行かないようにお願い致します。特に西穂高岳山頂から奥穂へのルートは日本の縦走路の中でも最も困難なルートのひとつと言われており、十分な経験・準備等がなければ通ることはできません。独標手前の岩稜帯から山頂までの間で滑落事故が多発しています!
西穂頂上までは氷雪上と岩場を繰り返しながら登るようになります。アイゼンを装着したままでの岩場の歩行が頻繁に出てきます。また、雪上のトレースが登山道を大きく外れている場合もありますのでルートファインディングも必要になります。
・独標から山頂側に向かって下る際は、信州側の上部は岩が崩れやすく危険です。夏の登山道は一度飛騨側へ下り、ターンしてから信州側を下りるルートとなっています。通過の際はくれぐれも慎重にお願い致します。ご不明な点は現地スタッフまでお問い合わせください。
ルートよりも信州側に残雪が残っており踏み跡もありますが非常に危険ですので通過の際はくれぐれも慎重にお願い致します。
・独標付近から先は、信州側に伸びる雪庇の踏み抜きに十分注意してください。
登山装備
この時期の北アルプスでは、あらゆる状況に対応できる装備が必要です。特に防寒・防風対策は重要ですし、予想以上に降雪があった場合は、ワカンやスノーシューが必用となります。
・山荘から下の樹林帯には例年2メートル以上の積雪があるため、ロープウェイから登る場合も、上高地から登る場合も、スパッツ・ストック・軽アイゼン(6本爪以上なら更に良い)等の雪に対する装備が必要となります。
・独標を超えて山頂方面へ行かれる方は、まだまだアイゼン(前爪のあるもの)・ピッケル等の冬山装備が必要となります。
天候の変化にも対応できるよう、雪山装備をしっかり整えてお越しください。
注意点
気温が上がり、雪が柔らかくなっているため、大きく踏み抜いてしまうなど歩行に苦労することもあります。時間にゆとりのある行動計画を立てることが大切です。
稜線では、日中の気温が高く、融けて緩んだ雪が朝晩に凍るという状況が繰り返されています。稜線上の風の吹き付ける場所では氷となっていますので、丸山から上部では確かなピッケル・アイゼンワークが求められます。早朝はもちろん、樹林帯の日陰でも日中でも雪面が固く凍っていることもあります。稜線に限らず、樹林帯の中でも斜面が硬く凍った状態であれば注意が必要です。状況を的確に判断し、安全な山行を心がけて下さい。
天気によっては一気に融雪が進むため、雪の状況の変化が最も大きな時期となります。一日ごとに山の様子は変わっていきますので、山行の前に状況をよく確認したうえでお越し下さい。
この時期の西穂はのんびりしているのが魅力。天候に恵まれれば、日向ぼっこや雪遊び等で、日頃とは違った山遊びが楽しめます!
お知らせ
現地の電話は、直前の予約・キャンセルのみお受けしておりますが、個室および団体予約は、現地電話で受け付けておりません。
ドコモのFOMAは山荘内でも良く繋がるようになりました。稜線でも大抵の場所で繋がります。auは山荘付近・稜線ともに繋がります。ソフトバンクは昨年より山荘西面なら繋がるようになりました。
昨年の今頃の様子は?
新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23
融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30
GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07
天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14
西穂山荘周辺の過去の様子
西穂山荘
- 電話番号:
- 連絡先住所:
- 長野県松本市中央1-11-25 西穂山荘事務所