山では遅い新緑の季節を迎えています。山荘前ではシナノキンバイなど花々が咲き始めました。
天気・気温
山と周辺の状況
山では遅い新緑の季節を迎えています。新穂高も上高地もみずみずしい黄緑色の若葉が山を飾りたて、この時期ならではの新鮮な山の息吹を感じることができます。
上高地側登山道では、標高の低いところから花が咲き始めています。中腹にムラサキオシオツツジ、上部にオオ
サクラソウ
サクラソウ
が咲いています。
ロープウェイ側の上高地側の樹林帯に
オオカメノキ
オオカメノキ
が咲いています。
山荘付近をはじめとした林内に
エンレイソウ
エンレイソウ
、
サンカヨウ
サンカヨウ
が咲いています。
山荘前では
ショウジョウバカマ
ショウジョウバカマ
、
シナノキンバイ
シナノキンバイソウ
、タカネザクラなどが咲き、私たちスタッフの目を楽しませてくれています。
山荘周辺から丸山にかけてタカネザクラが咲いています。
日の出は04:38頃、日の入は19:10頃
登山道の状況
気温の高い日は雪が柔らかくなっているため、大きく踏み抜いてしまうなど歩行に苦労することもあります。その一方で、樹林帯の日陰では日中でも雪面が固く滑りやすいこともあります。雪の状況に応じた対応が必要となります。
■新穂高ロープウェイから山荘まで
現在、冬のルートから夏のルートへの移行期です。雪が融けてブッシュが顔を出したところから、徐々に夏の道へ変更している最中ですので、多少分かりにくい場所があるかもしれません。ルートを見失わないように、よく確認しながら通行してください。所々まだ雪が残っているところでは、雪面の固い箇所、雪を踏み抜きやすい箇所も点在します。スパッツはあった方がいいでしょう。
■上高地側から山荘まで
中尾根から下の登山道整備が完了しました。雨が降るとぬかるんでしまい、歩きにくかったところが非常にきれいに整備されました。迷い沢付近から上部に雪が残っています。残雪期は迷いやすい場所もありますので注意が必要です。
■山荘から独標方面
●丸山~独標まで
雪はありません。山荘から独標までの区間ではもうアイゼンは不要です。
●独標からピラミッドピーク、西穂
残雪はほとんどなくなりました。ピラミッドピークから西穂頂上までもだいぶ融けましたが、所々雪上を歩きます。山頂付近の雪渓通過の際は、滑落防止のためピッケルが必要です。初心者の方は独標山頂より先へは行かないようにお願い致します。
■西穂高岳山頂から奥穂へのルート
日本の縦走路の中でも最も困難なルートのひとつと言われており、十分な経験と準備等がなければ通ることはできません。
■山荘から焼岳小屋まで
徐々に雪解けが進み、だいぶ岩肌が目立ってきました。ただし、西穂山荘から焼岳上高地の分岐点辺りまでは、まだ残雪が多く残っています。残雪のある登山道は迷いやすいので、十分な注意が必要です。
登山装備
基本的にまだ冬山装備(防寒、防風)が必要です。
●山荘より下は雪面が硬いところは軽アイゼンとストックがあると良いです。
●気温が上がり雪が柔らかくなると足が潜りますので、カッパのズボンとスパッツで下半身が濡れないようにしましょう。
●独標より先ではアイゼンとピッケルが必要です。晴れた日は雪目防止にサングラスも必要です。
注意点
稜線上は晴れていれば爽やかな風が吹き、とても快適なのですが、悪天時には強風にさらされ一気に気温が下がります。天候の変化にも対応できるよう、装備をしっかり整え、安全な登山を心がけてください。
お知らせ
■西穂山荘は北アルプス南部の山小屋では唯一通年営業しています。電話線が不調の際、現地の電話は通じないときがありますが、無休で営業しております。
携帯電話の通話状況はドコモFOMAは山荘内でも良く繋がります。稜線でも大抵の場所で繋がります。auは山荘付近・稜線ともに繋がります。ソフトバンクは昨年より山荘西面なら繋がるようになりました。
■新穂高ロープウェイは風速15mを超える強風が吹くと運休する場合があります。
昨年の今頃の様子は?
新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23
融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30
GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07
天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14
西穂山荘周辺の過去の様子
西穂山荘
- 電話番号:
- 連絡先住所:
- 長野県松本市中央1-11-25 西穂山荘事務所