本格冬山です。積雪160cm。積雪に降雨後、再凍結し固くなった上にうっすら新雪が乗っています。
天気・気温
日の出06:56頃、日の入16:43頃。
山頂の天気の閲覧、登山計画の保存などができるようになります。
山と周辺の状況
12/15(土)は山荘周辺でも一時的に雨となり、その後の冷え込みで固くなった雪面の上にうっすらと新雪が乗っている状態です。今年は例年に比べて積雪が多いため、既に本格的な冬山を楽しめる状態です。
降雪の後は美しい雪面が広がります。誰も足を踏み入れていない雪の斜面を歩けるのも雪山の楽しみの一つです。しかしその反面、降雪直後は表層雪崩やラッセルのことも考えておかなければなりません。楽しく安全な登山が出来るように、無理な行動は慎み、しっかりと準備してお出かけください。
雪山では様々な動物の足跡を見ることが出来ます。キツネやウサギ、テン、ライチョウなどの足跡が多いです。先日はロープウェイ側の登山道で雪の上を素早く歩くリスの姿を見ることができました。また「エビのシッポ」や「シュカブラ」などの雪の造形も美しいです。このような冬山ならではの景観をご覧頂けるのも、この時期の醍醐味と言えます。
登山道の状況
雪の状況は天気や気温次第で大きく変わります。特に今週は気温差が激しく、雨が降ったり吹雪になったりと、日々状況が変化しています。好天が続いた後に気温が低下すると、登山道は凍っていたり、非常に固くなっていたりします。このような条件下ではアイゼン無しで歩くとスリップします。また、降雪後であればワカンやスノーシューがないと、通常よりも数倍の時間と体力が必要になります。入山前後の気象情報を踏まえ、適切な装備を御用意ください。
新穂高ロープウェイ側の登山道は冬ルートに変わりました。
ルート上には赤い布のついた竹の棒が目印として設置されています。所々立ち木や小枝がルート上に出ている場所もありますので、グループで歩く時は枝の跳ね返りに注意してください。初心者コースとあなどることなく慎重に歩きましょう。入山者が多いため降雪時は圧雪され滑りやすくなることもあります。山荘までの予定でもアイゼンは必要です。
上高地側もまとまった積雪があります。降雪後の入下山者は無いようですのでトレースは期待できません。これから更に降雪が増えると共に入下山者も極端に減ります。積雪期は初心者の入下山は困難です。
丸山までは岩の出ているところが多いのですが、凍っている場合があるのでアイゼンは装着してください。積雪が少ないうちはハイマツが露出しているので、アイゼンで踏みつけてハイマツの枝を傷つけることのないよう、注意して歩いてください。
丸山から独標までのルートは独標手前までは尾根が広く、滑落の危険は少ないのですが、天候が悪い場合はホワイトアウトの状態となることがあり、道迷いが発生しやすくなります。悪天候時に無理をして行動しないようにしてください。
独標より先は冬の北アルプスに熟練した方しか登ることはできません。これからの時期は岩と雪と氷がミックスした状況になります。稜線上は雪庇が大きくなるに連れて踏み抜きに注意が必要になります。
西穂山荘から焼岳小屋までのルートは非常に分かりにくい状態でラッセルが大変です。明瞭な目印は無くこれからの時期に入山する人はほとんどいません。
西穂~奥穂間の縦走路は夏シーズンでも難しいといわれるルートの一つです。安易に立ち入ることは自身を危険にさらすだけではなく、多くの人に迷惑をかけることにもなりかねません。
登山装備
・山荘から下の樹林帯では、雪の状況によって使用する装備が異なります。新雪が降ったばかりならワカンかスノーシュー、降雪後でトレースが硬ければアイゼンが必要です。雪面状態は毎日変わりますので、どのような状態にも対応できるようご準備ください。また、樹林帯ではピッケルではなくストックを使用します。
・山荘から上の稜線へ行く場合は、アイゼン・ピッケルが必携です。ハイマツ帯となり、風を遮るものがありません。凍傷や低体温症にならないよう、いくら天気が良くても最低限の防寒・防風対策は怠らず、安全な登山をお楽しみください。好天時は雪面からの照り返しが強くサングラスがあるとよいでしょう。
・稜線に出ると風が強く、体感温度は実際の気温よりもかなり低くなります。冬用の帽子や手袋、暖かい衣類など、防寒防風対策が必要です。長時間行動する場合は、目出し帽などで顔を凍傷から守ることも必要です。
・天気の良い日はゴーグルやサングラスなどで紫外線から目を守ることも重要です。
注意点
天候によって気温差があります。晴れれば日中の最高気温はプラスになることもありますが、最低気温は-20℃近くまで下がることもあります。
今週は、気温が上がり雨も降りました。雨で濡れてしまった後に気温が急激に下がると、低体温症を招く恐れがあります。天候の変化には十分に注意して下さい。
これからも断続的に降雪がありそうです。積雪状況により登山道の様子も変わると思われますので、最新の情報を基に行動計画を立ててください。
今の時期は山荘前から日の出を見ることが出来ます。日の入りの時間も早くなりました。余裕を持った山行計画を立ててください。
丸山より上部は風を遮るものがありませんので、樹林帯の中と比べると急に風が強まります。天気が良くても風や寒さに対する配慮が必要です。
新穂高ロープウェイは風速15mを超える強風が吹くと運休する場合があります。
山荘までの樹林帯を登るときは汗をかきますので、天気が良ければあまり厚着をする必要はありません。しかし、休んでいるときは次第に体が冷えてきますので、冷やしすぎないように注意しましょう。
朝晩は気温が下がりますので小屋泊まりでもフリースやダウンなどの防寒着が必要です。山荘内は布団や毛布は完備してあります。寒気が入ると冷え込むこともありますが、基本的には暖かくしてあります。
お知らせ
西穂山荘は北アルプス南部の山小屋では唯一通年営業しています。現地電話(0263-95-2506)は、外での作業中や電話線が不調の際、現地の電話は通じないときがありますが、無休で営業しております。
宿泊料金は冬期料金(2食付9300円)です。また宿泊者の方も水は有料。ペットボトルの販売のみとなります。レストハウスの食事メニュー(お酒やおつまみ類を除く)の注文は、15:00頃までとなっております。
宿泊の御予約は松本事務所(電話0263-36-7052 営業は日祭日除く10:00~16:00)で受付ています。個室予約の受付を行っております。部屋数に限りはありますが、ご希望のお客様はどうぞご利用ください。個室の予約は現地では受け付けていません。
携帯電話の通話状況 ドコモのFOMAは山荘内でも良く繋がります。稜線でも大抵の場所で繋がります。AUは山荘付近、稜線ともに繋がります。ソフトバンクも山荘西面なら繋がります。
■年末年始イベント情報! 西穂山荘の年末年始は、楽しいイベントをたくさん御用意して、皆様のお越しをお待ち致しております
・大晦日はレストハウスを年越し営業。
山での年越しをよりお楽しみいただけるよう、12/31は別館レストハウスを00:30まで営業致します。
「紅白」や「ゆく年くる年」を御覧になるも良し、山の仲間達と語らうのも良し。みんなで年越しを楽しみましょう!
(誠に申し訳ございませんが、12/31は山荘宿泊以外のお客様のレストハウスのご利用は17:00までとなります。)
そうは言っても西穂山荘は山小屋。当然翌朝早く出発したいお客さまもいらっしゃいます。レストハウスでは盛り上がり、客室ではお静かにお願い致します。
早くお休みになりたいお客様には、静かなお部屋を御用意致しますので、受付の際にお申しつけください。
・12/31大晦日の夕食と元旦の朝食は特別メニュー
物資の乏しい山の上ですので豪華なお料理はお出しできませんが、年越し並びに新年の雰囲気を味わっていただけるよう、心ばかりの特別メニューを御提供致します。また、夕食を御注文されたお客様には振る舞い酒を御用意しております。
・西穂に来たからには年越しラーメン!!
今や西穂山荘の代名詞とも言える西穂ラーメン。21:30~00:10の間、別館レストハウスにて年越しラーメンを販売することになりました。数に限りがございますので、宿泊受付の際に整理券をお受け取りください。(宿泊のお客様のみのサービスとなります)
・元旦には「おしるこサービス」
08:00より、「 おしるこ」を振舞います。氷点下の稜線から山荘へ戻ったら「 おしるこ」で温まってください。
・羽根突き大会開催
元旦に羽根突き大会を開催致します。大会に参加されるお客様は宿泊受付の際にお申し込みください。雪の上での羽根突きは楽しいですよ。
・写真撮影コーナー
昨年、大好評だった記念写真撮影コーナーを今年も設営致します。記念すべき山での正月をパチリ!
昨年の今頃の様子は?
新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23
融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30
GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07
天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14
西穂山荘周辺の過去の様子
西穂山荘
- 電話番号:
- 連絡先住所:
- 長野県松本市中央1-11-25 西穂山荘事務所