宮之浦岳・縄文杉 | 屋久島ガイド協会

残暑の中、夕風に夏の終わりと秋の気配を感じます。やっと雨が降り森の苔に潤いが戻りました。

光り輝くコケの雫(2013.08.28 屋久島ガイド協会 )
光り輝くコケの雫(2013.08.28 屋久島ガイド協会 )
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天気・気温

08/21(水) ●宮之浦岳(標高1936m)
8月17日 天気:曇り 山頂の気温:17℃(9:00) 風:南東の風強し 登山者数:35名
●縄文杉コース(標高600~1300m)
8月19日 天気:曇り時々雨 デッキの気温:22℃(12:30)(標高約1300m) 風:東の風 登山者数:342名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
8月18日 天気:雨時々曇り 太鼓岩の気温:21℃(11:00)(標高約1070m) 風:東の風 登山者数:350名
鹿児島市の天気予報
明日
曇時々雨
24℃
19℃
明後日
雨時々曇
23℃
18℃
日本気象協会提供 2024年4月29日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

お盆休みも終わり、吹く風も涼しく、朝夕はだいぶ過ごしやすくなってきました。
屋久島も今夏は雨が少なく、気象庁の統計では、この7月は過去の7月に比べ、最も降水量の少ない記録的な月となりました。
森のコケも乾燥気味でしたが、ここ数日ようやっと雨が降り始め、潤いが戻ってきました。
そんなコケのなかに繊細な白色の「ヒナノシャクジョウ」を見つけました。
キノコのようにも見えるその姿が僧や修験者が持つ錫杖に似て、ミニサイズなので「雛の錫杖」と呼ばれています。
草丈は数センチと小さく屋久島でもあまりお目にかかることがありません。
葉は無く、茎と花だけ。必要な栄養は自分でつくらず、土の中からゲットしている変わり者です。
このような生活スタイルをとる植物を『腐生植物』といいますが、光合成を行わず日光を必要としない変わり者の彼らも、水がなければもちろん生きていけません。
屋久島の森に生きるさまざまな植物にとっても、雨は命の糧なのです。

8月18日現在の日の出は05:46、日の入りは18:57です。

登山道の状況

●縄文杉ルート
・高塚避難小屋の立替工事に伴い、8月下旬まで避難小屋の利用はできません。高塚小屋の利用をお考えの方はご注意ください。 
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。詳しくは、
屋久島山岳部車両運行対策協議会→
http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/

悪天候の場合は荒川登山口までの道が車両通行止めになることもありますのでご注意ください。
屋久島の道路通行規制情報はこちら→
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima

・縄文杉の大枝の落下危険防止措置として、展望デッキの一部立ち入り制限を行っています。またそれに伴い、デッキに付近にう回路が新設されています。詳しい情報についてはこちらで確認できます。→
九州森林管理局ホームページ http://www.rinya.maff.go.jp/kyusyu/

●縦走ルート
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使えないものがあります。携帯トイレで対応するようにしましょう。
・少雨の影響で、新高塚小屋の水場を始め、稜線の水場の水量がかなり落ちています。水の確保については慎重に計画して下さい。

登山装備

・高温多湿の状態から、急激な気温の低下まで、気温の変化に対応できる服装をご準備ください。
・屋久島の激しい降雨には、ビニールガッパやポンチョは役に立ちません。必ずトレッキング用のしっかりした雨具を上下セットでお持ちください。
・屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
・また、登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。

注意点

高温多湿により、体調不良を起こすアクシデントが頻発しています。登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
奥岳は気象の変化が激しいため、気象情報を確認の上、十分な装備をご準備ください。
山中泊で利用する避難小屋も満員で入れない事が多々あります。必ずテントやツェルトを持参しましょう。

屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。

お知らせ

その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。

昨年の今頃の様子は?

先週は低気圧の大雨のため交通規制もありましたが、一昨日昨日は春らしい陽気となりました2023.04.19

縄文杉ルートでサクラツツジが見頃。GWは時間と気持ちに余裕を持って新緑の森を楽しんで下さい2023.04.26

GW中の人気登山道は人多くすれ違いに注意し、行動時間に余裕を持つなど安全登山を心がけて2023.05.03

GWはコロナ前の賑わいを取り戻してきたようです。小屋泊や色とりどりテントで賑わいました2023.05.10

シャクナゲ登山が増える時期。車は現地の表示に従い、駐車禁止区域に駐めないで下さい2023.05.17

屋久島もそろそろ梅雨入りの時期。傘と雨具は必携です。島内の交通機関や道路の最新情報に注意2023.05.24

屋久島ガイド協会周辺の過去の様子

  • 縄文杉ルートのトロッコ道沿いに咲くマムシグサ
  • アオモジ
  • ヒサカキ
  • ヤクシマオナガカエデの新芽
  • ヤクシマオナガカエデの新緑
  • ヤクシマゴケ
  • 隣の種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケット 屋久島から見えました
  • ヤクシマゴケ
  • 春を告げるサツマイナモリの花
  • 桜とモッチョム岳
  • 冬の苔むす森。森の中は雪の白さで普段より明るく感じます。
  • スギバゴケの仲間

屋久島ガイド協会

電話番号:
0997-49-4191
連絡先住所:
〒891-4207 鹿児島県熊毛郡屋久島町1436-56

地図で見る
http://www.yakushima-guide.com/

施設の詳細を見る

関連する山

鹿児島県 / 大隈諸島 屋久島

宮之浦岳 標高 1,936m

 屋久島のほぼ中央に位置し、九州の最高峰。山体は四万十層の基盤岩に貫入した花崗岩で、山容は女性的である。  屋久島は九州本土最南端の佐多岬から70kmの黒潮洗う中にある。南北25km、東西27km、周囲わずか105kmのハート型をしたこの島には、1500m以上の高峰が11座、1000mを超える山が30座以上もあり、洋上のアルプスである。  海岸線からは、宮之浦岳などの高峰は見ることができないので、奥岳とも呼ばれ、これらを囲む前衛の峰を前岳と呼ぶ。また、宮之浦岳、永田岳、黒味岳を三岳(みたけ)、または御岳と呼び、翁岳、安房岳(あんぼうだけ)、投石岳(なげしだけ)、筑紫岳(ちくしだけ)を含めて八重岳とも呼んでいる。  屋久島の骨格をなす山々の稜線は、宮之浦岳からほぼ四方に延びる。全山花崗岩からなり、山頂近くは風化、浸食された奇岩、怪石が多い。一帯は低いヤクザサに覆われ、矮小化したヤクシマシャクナゲが点在し、花期の6月上旬には登山者の目を楽しませてくれる。  豊富な雨量により渓谷も発達し、山肌を深く浸食しながら島の中央から無数の河川が海に注ぐ。宮之浦岳を源流とする宮之浦川、小揚子川、安房川などは日本有数の峻険な谷である。  山頂西側の花崗岩の割れ目には、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)を祭る宝珠大権現の社があり、宮之浦にある益枚(やく)神社の奥宮として、古くから島民の岳参り信仰の中心となった。春は日帰りで五穀豊穣、国家安穏、延命息災を祈願し、秋は大願成就のため2泊3日で参詣した。必ず各集落から参拝し、女人禁制で登られていた。  昭和40年代まで安房川中流域小杉谷を中心に、伐採が盛んに行われた。島の南東の安房集落から小杉谷まで軌道が敷かれ、トロッコによって屋久杉を運搬していた。現在では輸送手段がトラックに変わり、島の四周に林道が延び、これを利用した登山コースが多い。  花崗岩の山頂からの展望は抜群。島とは思えない雄大なスケールで、島の山岳はもとより、晴天時には遠く九州本土佐田岬や開聞岳、口永良部(くちのえらぶ)島、種子島も浮かんで見える。  島の中央宮之浦岳への登山道は四方に拓かれ、代表的なコースは、楠川―小杉谷―縄文杉を眺め、宮之浦岳まで約20km、12時間。永田―鹿之沢―永田岳―宮之浦岳は約14km、9時間。他に栗生―花山歩道―鹿之沢。湯泊―湯泊歩道―花之江河(はなのえごう)―宮之浦岳。尾之間―尾之間歩道―花之江河。屋久杉ランド―安房歩道―花之江河などがあるが、一般日帰りコースは、淀川登山口(よどごうとざんぐち)―花之江河―宮之浦岳、約8km、所要5時間などである。山小屋は淀川、石塚、鹿之沢、高塚にある。

ユーザーの登山記録から