白馬岳 | 白馬山荘

ツクモグサ咲き始めました。大雪渓は落石注意。まだ8本爪以上のアイゼン&ピッケル必携。小屋には早着が原則。

夏山の準備万端(2014.07.01 白馬山荘 )
夏山の準備万端(2014.07.01 白馬山荘 )
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天気・気温

06/04(水) 天候は薄曇り、10:00の気温11℃。
富山市の天気予報
明日
24℃
10℃
明後日
25℃
11℃
日本気象協会提供 2024年5月2日 10:00発表
松本市の天気予報
明日
25℃
7℃
明後日
27℃
8℃
日本気象協会提供 2024年5月2日 10:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

5/29 ライチョウ・恋の季節
昨日、今日と雲がモクモクと発達して、まるで夏のような空模様になっていました。気温も日中グングン上がって10℃を超えて、照りつける太陽は眩いばかりです。昨日の夕方には雷も鳴りだしていました。
 このようにようやく寒い季節も終わりを告げそうなこの2、3日ですが、それに比例するかのようにライチョウの活動が活発化してきています。この時季、ライチョウにとっては恋の季節(繁殖期)を迎えているので無理もありません。山荘付近でもあちこちでカップルが仲よくえさをついばんでいる姿を見かけます。
羽が夏毛に変わるちょうど今頃、オスの目の上に赤い「肉冠」が出てきます。これでメスの気を引いているようです。この赤い「肉冠」がいいアクセントになってオスは非常に凛々しい姿に見えます。

5/30 晴れの周期
雲が多いながらも今日もまた晴れています。これで4日間晴れが続きました。どうやら晴れの周期に入っているようです。明日は貞逸祭(白馬岳の開山祭)が開催されます。記念登山や大雪渓トレッキングなどいろんな催しがありますので、この調子で晴れて欲しいものですね。

5/31 見惚れる夕景
今日の夕景です。日中は気温が高く霞んでいて山並みもおぼろげに見えるだけでしたが、気温が下がるにつれてクリアーに見えてきました。そしてこの数日では一番いい夕景になりました。宿泊者の皆さんは外に出て、一様にこの素晴らしい景色に見惚れているようでした。

6/1 心が浮き立つ朝の光景
昨日の夕方からの展望の良さは、今朝も持続していました。およそ見える範囲の山並みは全て見えています。しかも空気が澄んでいるので非常にクリアーに見えます。この景色を目の当たりにした宿泊者の皆さんは、一様に清々しい表情をしていました。自然に表情が緩むような、心が浮き立つようなそんな素晴らしい今朝の光景でした。
昨日は猿倉で貞逸祭(開山祭)が盛大に開催されました。そしてそれを記念した登山ツアーも催行されて、総勢15名の皆さんが大雪渓を登って白馬山荘に一泊されました。昨日の夕景夜景、そして今朝の素晴らしい景色を十分に堪能して、今朝元気に出発していきました。白馬鑓、鑓温泉経由で猿倉まで下るのが今日の予定コースです。

6/2 今、白馬尻で見れる花
小屋を建てるための除雪作業が進む白馬尻付近で今見れる花は、 キヌガサソウ キヌガサソウ シラネアオイ シラネアオイ サンカヨウ サンカヨウ 、オオ サクラソウ サクラソウ などです。

6/3  ツクモグサ ツクモグサ 咲き出す
今日は夜明け前、紅い朝焼けの空が広がっていました。 ↑
下界では季節外れの暑さが続いているようですが、ここ白馬岳も例外ではなく暖かい日が続いています。今朝7時の気温は7℃で外に出てもあまり寒さを感じません。日中はさらにぐっと気温が上がってきそうです。
この暖かさに誘われて、ついに「 ツクモグサ ツクモグサ 」が姿を現してきました。
白馬山荘付近でもっとも早く咲き出す高山植物です。2週間前の吹雪や山荘周りの雪の量、寒さからすると今年は開花が遅れそうでしたが、ここにきて例年並みに軌道修正してきました。まだまだ生まれたてほやほやといった感じですが、このままの暖かさが持続されればどんどん増えてきそうです。
ツクモグサ ツクモグサ 」とはほぼ一年ぶりの再会といったところでしょうか。季節の移ろいを感じさせてくれる花です。

6/4 天候は薄曇り、10:00の気温11℃。
昨日夕方は雷が鳴りアラレそして雨がざっと降りました。遅い到着の方は雨に濡れてしまいました。天候が急変する時期なので小屋には早くつくように心がけて下さい。
小屋付近で ツクモグサ ツクモグサ が咲いています。

登山道の状況

●大雪渓
・猿倉から白馬尻まで
ガスっていると方向感覚が失われがちになりますので、注意が必要です。
・白馬尻から大雪渓上
落石が増えています。これから梅雨時にかけてさらに落石が増えてきますので、十分注意!してください。
・大雪渓の左右両端の2号・3号雪渓などの枝雪渓からの落石や杓子側の山肌からの落石は目立ってきています。
・葱っ平から小雪渓にかけて
雪の急登になります。天候により雪がグサグサに腐ることもあれば、カチカチに氷化することもあります。雨の後などアイスバーンになっている時がありますので、特に下りで滑落に十分注意して下さい。傾斜が急な小雪渓はまだステップが切られていませんので、通行には細心の注意を払って下さい。
例年梅雨時の滑落事故はこの場所で起きるケースがよくあり、この時期には細心の注意を払って通行しましょう。

●栂池方面
・栂池パノラマウェイ(ゴンドラ、ロープウエイ)の運行(5/31~11/3)。運行の詳細はこちら http://www.nsd-hakuba.jp/green/tsugaike/panoramaway.html
・ロングルートです。途中の白馬大池山荘はまだ営業していません。
・自然園~天狗原 自力でルートファインディングとなります。視界不良時は特に注意して下さい。
・白馬大池はまだ雪の下で湖面は出ていませんが、湖面の上をショートカットすることはそろそろ危ないと思います。
・白馬大池から稜線への上がり口がわかりにくかったという登山者がありました。見極めが肝心です。
・白馬山荘から栂池に行く場合は、三国境の馬の背と白馬乗鞍の斜面
での滑落に注意。
・登り同様下りでも天狗原から自然園の間は視界不良になると、この時期は大変迷いやすくので充分に注意して下さい。

●稜線 日当たりのよいところでは、地面が出てきたところもあります。

●白馬山荘から白馬鑓温泉方面
ほとんど雪面で登山道目印などはありません。自力でのルートファインティングになります。白馬鑓温泉はまだ営業していません。
鑓温泉が営業開始するまでは、個人での通行は大変困難です。
※貞逸祭のツアーでは、ガイド同行のもとこのルートを利用していますが、あくまでガイド同行であることを留意下さい。

登山装備

雪と雨に対応できる装備が必要です。8本爪以上のアイゼン+ピッケル必携。防寒装備もしっかりと。

注意点

梅雨入りを控え、天候が不安定な時期です。入山は充分な装備と力量を備え、経験者との同行をオススメします。
大雪渓、栂池どちらのコースでも視界の悪い時には正しいルートを見つけることが困難です。
早出早着の原則を守り、入山時間はなるべく朝早くとし、ゆとりある行動時間を持ちましょう。もし途中でルート不明瞭となった時、危険を感じた時には早めに決断し無理せず下山の決断をしましょう。

お知らせ

●2014年度、系列山小屋開設期間
白馬山荘 4月26日(土)~10月18日(土)
五竜山荘 4月26日(土)~5月6日(火)/6月21日(土)~10月18日(土)
白馬大池山荘 6月28日(土)~10月12日(日)
白馬鑓温泉小屋 7月15日(火)~9月30日(火)
白馬尻小屋 7月12日(土)~9月30日(火)
キレット小屋 6月28日(土)~9月30日(火)
栂池ヒュッテ 4月26日(土)~5月5日(月)/5月31日(土)~10月25日(土)

昨年の今頃の様子は?

2023年の営業は4/29から(宿泊要予約)。入山には前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.04.25

大雪渓は融雪早目。踏み抜き、落石に注意。前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.05.11

大雪渓は踏み抜き、落石に注意。急傾斜あり前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.05.19

雪に対応できる装備必要。大雪渓上部からは降雪することもあります。視界不良時の入山は慎重に2023.05.24

白馬山荘周辺の過去の様子

  • 山頂のライチョウ 冬毛です
  • 白馬山荘は営業を終了いたしました。今シーズンもたくさんのお客様にご利用いただき誠にありがとうございました。
  • 稜線の様子
  • 三国境方面の登山道
  • 9時の山荘前 降雪続いています。吹き溜まりで40~50㎝、風で雪が飛ばされているような所は、氷がむき出しになっています。
  • 9時の山荘前 降雪続いています。
  • 正午、初雪&猛吹雪です。山の上は季節が冬に近づいております。もういつ雪が降ってもおかしくない時期です
  • 鑓温泉ルート杓子沢に橋が架かりました
  • 鑓温泉ルート 杓子沢付近の雪渓 橋への取り付きはピンクテープで印をしてあります。
  • 白馬岳山頂
  • 夕陽。絶景です
  • 馬山荘付近ではツクモグサが真っ盛り

白馬山荘

電話番号:
0261-72-2002
連絡先住所:
長野県北安曇郡白馬村北城6307-ロ 白馬館

地図で見る
http://hakuba-sanso.co.jp/

施設の詳細を見る

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 白馬岳のすぐ西方(富山県宇奈月町)にあって、衛星峰といった存在だが、この山を北方の朝日岳―雪倉岳の稜線から眺めると、鋭い兜のような山容を見せて、一見白馬岳と錯覚するほどだ。白馬岳から越中の祖母谷(ばばだに)温泉に下る道がこの山の南山腹を走っており、付近は高山植物で埋まっている。白馬岳との鞍部には例年大雪田が残り、その北側、柳又谷の源頭には氷河地形が見られる。

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