槍沢ルートはだいぶ雪が減り、ピッケルを使うほどではなくなりました。岩と雪のミックスで、6~8本爪アイゼンが良いでしょう
天気・気温
山と周辺の状況
雨続きの天候となっています。一昨日は朝の最低気温は1℃と、寒さを感じます。山麓からは温度差が25℃近くあると考えてください。雨と風の具合によっては体感温度はマイナスにもなるかもしれません。
槍ヶ岳周辺の各山小屋の営業も始まり、少しずつ登山者が増えていますが、まだ各登山道には雪が残っているところもあり、縦走登山を安心して楽しめるシーズンはもう少し先です(7月下旬から)。まだ縦走路を歩く登山者は限定されているようです。
山荘周辺では、夏の花がたくさん咲き始めています。現在は
ミヤマキンバイ
ミヤマキンバイ
、
クロユリ
クロユリ
、
イワベンケイ
イワベンケイ
、チシマアマナ、
ハクサンイチゲ
ハクサンイチゲ
、ヤマガラシ、キバナ
シャクナゲ
シャクナゲ
、イワツメクサ、
ツガザクラ
ツガザクラ
、ミヤマタネツケバナ、タカネシオガマ、イワウメなどです。
登山道の状況
●槍沢ルート
上高地からのルートは、だいぶ雪が融けてピッケルが必要な箇所は、ほぼなくなりました。大曲りより少し下流までは夏道となります。
大曲周辺はデブリが多く、雪渓歩きとなります。その後、天狗の分岐の下部よりグリーンバンドまでは夏道となります。
グリ-ンバンド付近から殺生ヒュッテまでは雪渓歩きとなりますが、岩と雪のミックスで、アイゼンを着脱する必要があります。12本アイゼンでは歩きにくいので、6~8本くらいがよいでしょう。坊主の岩小屋周辺は夏道を歩くことができます。
現在のところ、雪渓には旗竿を立ててあるので、旗竿に従うようにお願いします。なお、今後の雨で流失することがありますので注意してください。
●飛騨沢ルート
飛騨沢ルートは、滝谷の橋が6/21に架かり、滝谷は渡渉する必要がなくなっています。
槍沢に比べると、まだ雪が多く残っています。稜線手前の急斜面には長い雪渓が残っています。ピッケル、アイゼンが必要です。ガスが発生するとルートを見失いやすいので、慎重に行動し、ルートを失った場合には引き返して下さい。
●東鎌尾根
ヒュッテ大槍の営業が開始され、残雪のあるルート上にトレースを切ってありますが、まだアイゼン・ピッケルを用意したほうが良いでしょう。
●西鎌尾根
まだ通行する登山者はまばらです。稜線の雪はほぼ消えていますが、目視でも雪渓をトラバースする箇所が確認できます。まだ夏道にはなっていません。
※北向きの斜面の残雪は、とくに朝方はかなり固く滑りやすくなっています。
登山装備
アイゼンはまだ必須です。ルートによって、ピッケルとその技術は必須です。気温は真冬と考えて、十分な防寒対策と、雪対策をお願いします。
また紫外線対策を十分に行ってください。日焼け止めとサングラス・ゴーグルは必須です。
昨年の今頃の様子は?
営業4/27~(宿泊要予約)。予約受付中。4/27からの営業に向けて作業中です2023.04.21
営業スタート。本日は富士山まで見える快晴。昨日までの降雪と強風のため雪質に注意2023.04.27
昨日降雪(みぞれ)。槍ヶ岳へは前爪アイゼン+ピッケルが必須(チェーンスパイク、軽アイゼンは危険)2023.05.09
昨日降雪。雪山装備が基本。前爪アイゼン+ピッケル必須(チェーンスパイクや軽アイゼンは危険)2023.05.16
昨日降雪。雪山装備が基本。前爪アイゼン+ピッケル必須(チェーンスパイクや軽アイゼンは危険)2023.05.24
融雪進んでいますが、まだ前爪のあるアイゼン+ピッケル必要です。天気の変化が激しい時期です。2023.06.01
槍ヶ岳山荘周辺の過去の様子
槍ヶ岳山荘
- 現地連絡先:
- 090-2641-1911
- 電話番号:
- 0263-35-7200
- 連絡先住所:
- 長野県松本市埋橋1-7-2