大山 | 大山プロガイド協会

いまだ気温が高く秋らしくありません。木々も紅葉をしあぐねている様す。登山は薄着のスタート。今週平日も小学校登山があります。

山頂より(2016.09.30 大山寺 やまびこ荘)
山頂より(2016.09.30 大山寺 やまびこ荘)
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天気・気温

09/27(火) 09:00 大山寺 晴れ +24℃ 無風
12:00 山頂 晴れ +23℃ 無風
鳥取市の天気予報
明日
15℃
12℃
明後日
晴時々曇
19℃
11℃
日本気象協会提供 2024年4月30日 6:00発表
松江市の天気予報
明日
曇のち晴
15℃
12℃
明後日
晴時々曇
19℃
11℃
日本気象協会提供 2024年4月30日 6:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

台湾付近へ逃げた台風17号の影響で太平洋高気圧が刺激され勢力を強め、そのために日本上空に停滞していた秋雨前線が北上し、久しぶりに大山寺でも太陽が見られました。
それは良かったんですが・・・。
その高気圧が湿った空気を流し込んできたために、非常に蒸し暑い天候で予報では米子市内でも30℃まで気温が上がり、真夏ほどではないにしても夏の登山の様相でした。

「暑さ寒さも彼岸まで」と言われて、めっきり涼しくなったなどと思うのが今の時期なんですが、はたして秋はどこへ?みたいな天候でした。

今日のような天候ですと、まず気をつけることは服装です。
まるで山の月刊誌から抜け出したような、「秋のベストセレクション」の服装そのままでスタートされている方が非常に多い。
ところが暑いので歩き始めて15分程度の阿弥陀堂付近で、すでにアウターを脱いでいます。さらに悪いことに汗で濡れた脱いだアウターを腰に巻いて歩き始める。
登山道自体は良く整備され、ある程度の幅もあるのですが、交差する時とか追い越しをする際に枝に引っ掛けて、転倒するというパターンです。
これは今日実際に目の前で起きたことです。危険ですので腰に巻いたりしないようにザックの中に入れましょう。

汗で濡れる前に早めに服装の調整を行いましょう。でないと山頂で汗で濡れた服を着る羽目になります。

紅葉の状態ですが、なかなか今年の秋は天候不順でいわゆる「秋晴れ」が非常に少ないため、広葉樹たちも困っているようです。

気温が下がってくると植物は葉を落とすための準備を始めます。
葉の付け根の部分に離層というコルク状の組織が作られて蓋をしてしまい、水も本体から葉に行かなくなる。逆に光合成で作られた栄養分も葉から本体に行かなくなる、という状態になります。

これで紅葉が始まるのですが、9月に入って昼夜の寒暖の差があまりはっきりとしないために植物たちも迷っているようです。

また何回か近づいてきた台風の風の影響で、十分な日光が受けられてなく風の影響で葉が乾燥してしまい、6合目から7合目より上になると、樹木の上の部分がかなり傷んで枯れてしまい茶色になってます。
せっかく9月初め辺りまではいい条件で推移してきたので、なんとか・・・と思ってしまいます。
あと少し期待してみましょう。

登山道の状況

登山道での危険ヶ所はほとんどありません。問題なのは登山道ではなく登山者の体力なので、決して無理をしないように下山のことを考えながら登山をしましょう。

登りよりも下山のほうがより体力を消耗します。
たいがい上りで体力を使い果たしてしまい、下りで膝に力が入らずに転倒して怪我をするパターンがほとんどです。

私がガイドをしていて、良くある質問は「登りは得意なんだけど、下りが苦手なんです。下りのコツを教えてください。」
この質問に関しては、ただ一言「歩き方が悪いんです。」と答えます。
基本をまず勉強しましよう。
自分の体力を意識しながら、早めの判断をしてください。

来週も米子市内の小学校が大山登山をしますので、一般の登山者の方にはご迷惑をお掛けすると思います。
しかし子供たちが一生懸命にみんなで助け合いをしながら登っているのでご理解ください。

登山装備

これからの時期は必携装備としては、まず雨具です。
しかも100円均一のものではなく、セパレートタイプのきちんとしたものを用意しましょう。
寒ければ防寒具の代用にもなりますし、それだけ荷物を軽くできます。
終日晴れの予報でも必ず雨具はお持ちください。
ヘッドライトも忘れないようにしてください。
「秋の日はつるべ落とし」と言われるぐらいにあっという間に暗くなってきます。
山の中の暗さは街中と違い、薄暗いのではなく、本当に真っ暗になってしまいます。山の中では何が起きるかわかりません。特にこれからの時期は万全の装備で登らないと、いざという時に困ることになります。
さほど荷物にはならないので、ライトの予備電池も持ってください。

注意点

●山頂避難小屋の売店
今年も平日は日本山岳ガイド協会の認定登山ガイドの上野ガイドが売店にいますので、お気軽に声を掛けてみて下さい。
なお11月まで無休で営業予定ですが、よほどの悪天候の場合は予告なしに休業する場合があります。
売店の営業の問い合わせは 大山寺 チロル&白樺 電話0859-52-2818まで。

またフェイスブックで「伯耆大山山頂小屋」をご覧ください。
ほぼリアルタイムで山頂の様子が見られます。
上野ガイドが更新しています。

お知らせ

登山道の状態とか装備品などわからないこと、またガイドに関する
依頼も受けておりますので遠慮なく下記までお問い合わせください。

日本山岳ガイド協会正会員
中国山岳ガイド協会
事務局 090-7999-2931

昨年の今頃の様子は?

今年は登山道の雪は早く融けてしまい、もう歩くのに支障はありません。2週間ほど早めに推移しています2023.05.02

だんだん蒸し暑さを感じる季節になってきました。そろそろ虫除けスプレーが必要な季節です2023.05.15

米子市内でも30℃を越える夏日となりましたが、大山は気持ちの良い風が吹いていました2023.05.23

中国地方は梅雨入り。蒸し暑くなる季節、大山では薄着での行動とこまめな水分補給を2023.05.30

大山プロガイド協会周辺の過去の様子

  • 草鳴社ケルン付近からの眺め
  • 6合目避難小屋の様子
  • イワカガミが咲き始めました
  • 標高1500m下付近の残雪
  • 山頂緊急避難小屋付近の状況
  • 3合目手前付近から積雪があります
  • 山頂台地の残雪
  • フキノトウがようやく顔を出してきました
  • 6合目避難小屋の様子
  • ポールの片付けを行う
  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 少しガスが出ると、大山では、こうなります

大山プロガイド協会

現地連絡先:
090-7999-2931
電話番号:
0859-75-2300
連絡先住所:
〒689-4424 鳥取県日野郡江府町御机字鏡ヶ成709-1 休暇村 奥大山 内

地図で見る
http://chugoku-guide.wix.com/chugoku-guide

施設の詳細を見る

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 山陰地方のほぼ中央にそびえ立つ大山(だいせん)は、天平五年(733)に完成したといわれる『出雲風土記』に、火神岳(ほのがみのたけ)の名で登場する。我が国で最も由緒のある山の1つである。  中国地方の最高峰。大山隠岐国立公園の中心にあり、歴史、民俗、自然科学の面でも傑出したものが多く、名実ともに中国山地の王者である。四季を通じて探訪者が絶えないが、日本海に面した独立峰であり、気象条件、地質地形条件が厳しく、特に冬季は「寒気の吹き出し」の影響を、日本で最初に受けるので、標高に似合わず遭難事故が多い。中国地方の他の山々とは全く異質の山であることを銘記されたい。  一方、自然保護運動の先覚地でもある。全国のゴミ持ち帰り運動の発祥の地であり、数々の乱開発を追放した実績を持っている。現在は一木一石運動(登山者の手によって山頂に石を返す行動)が根気よく続けられている。  山体を形成する角閃石安山岩は軟らかくもろい。激しい浸食作用により、登山道の転変が多く、頂上と通称される弥山(みせん)への道は夏道ルートと行者谷ルート以外は閉鎖されて久しい。両ルートは6合目避難小屋の下で合流し、特別天然記念物ダイセンキャラボク純林を縫って頂上碑に達する。東側に三等三角点が、西に頂上小屋と、やや下って石室(いしむろ)と心字(しんじ)池などがある。いずれも往復5時間程度だ。  最高点の剣ヶ峰へは大神山(おおがみやま)神社から元谷(もとだに)小屋、ユートピア避難小屋を経る一般ルート(往復5時間)の他に大休(おおやすみ)峠からと、地獄谷振子(ふりこ)沢からのルートがあるが、一般向ではない。  元谷をベースに、大屏風(おおびようぶ)岩、小屏風(こびようぶ)岩、烏帽子(えぼし)岩、別山などの岩場がある。岩はもろく、登攀には高度の技術が要求される。南面の南壁はすべてガレ壁で、登降は勧められない。支峰の甲(かぶと)ガ山(せん)、船上山(せんじようざん)にはよい岩場があり、地元のクライマーに愛されている。  大山の名をより高めているのは、史跡の豊富さと荒らされていない生物相とにある。  『出雲風土記』には、大山を杭(くい)にし、弓ガ浜を綱にして島根半島を引いてきたと記され、大化改新(645)前後には修験者の大道場でもあった。以来、興亡栄枯を繰り返し、その遺構が全域に残されている。現存する大山寺と大神山神社の門前町が大山寺(だいせんじ)の集落。今は宿泊施設や飲食店、温浴施設などが参道沿いに並んでいる。 平成30年には、大山情報館が大山ナショナルパークセンターとしてリニューアルしたほか、観光案内所や県立大山自然歴史館も再整備され、大山周辺の情報提供の他、シャワールーム、ロッカー、Wi-Fiなど多くの新しい機能が利用できるようになり、大山登山が一層、便利になった。 冬は西日本最大の広さを誇るスキー場が賑わい、スキーやスノーボード、スノーシューなど、ウィンタースポーツのメッカとなている。

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