雪~雨~雪と変化多い天気。昨日の積雪110cmに、今朝新たに40~50cm積雪。12/25は-12℃を観測。厳冬期雪山の入山に油断禁物。
天気・気温
12/26 曇り後雪 最低気温-6.0℃ 最高気温+2.0℃ 山荘付近の積雪 110cm程度
日の出 06:59頃 日の入 16:44頃
山頂の天気の閲覧、登山計画の保存などができるようになります。
山と周辺の状況
数日前に降った雨で、稜線では雪面が硬く滑りやすくなっている場所があります。雪庇はまだ大きく発達していませんが、ルートは慎重に見極める必要があります。
状況によって選択する必要がありますが、基本的に完全な冬山登山の装備でお越しください。アイゼンやピッケルの他、降雪後はワカンなども必要になります。安易に軽装で入山することは危険です。
日の入りの時間がかなり早くなっていますので、最終ロープウェイでの入山では日が暮れてしまう可能性が高いです。早め早めを意識し、山荘到着は遅くても16時頃をめどに行動するように心がけてください。
●天候
12/25朝方は高層の雲が通過するとともにガスも湧き上がって、一時的に期待外れの空模様になりましたが、午前10時頃には快晴。
西穂山荘付近の今朝の最低気温はー12℃、日中の最高気温はー2℃でした。
昼過ぎには稜線の風もほとんど止み、照り付ける日差しで歩いていると暑く感じるほどでした。
昨日まで続いた冬型の気圧配置による降雪で、北アルプスの山並みは真っ白な雪をまとい、冬らしい景色となりました。
12/26午前中は視界は良いものの上空に雲が多く、少しどんよりとした空模様でした。午後には雪が降り始め、風も強まりました。
12/27は雪から雨、そしてまた雪へと天候は変化しました。
昨晩は割とまとまった降雪があり、今朝までに吹き溜まりでは新たに40~50㎝の積雪がありました。
気温は朝の9時頃が最も高く、その前後数時間は雨が降りました。そのため、積もった雪はぼたぼたの湿った非常に重たいものです。
9時以降は気温が下がっていき、雨は再び雪へと変わっています。
西穂山荘付近の最高気温は朝9時の時点で+1.0℃、最低気温は夕方6時の時点で-5.0℃ですが明朝にかけてまだ下がりそうです。
●日の出
現在、日の出は山荘前テラスから見ることができます。夕日も山荘裏手よりご覧になれますが、丸山方面に少し登った方がよく見えます。
登山道の状況
●【お知らせ】岐阜県、長野県では、登山届の提出が義務化されています。
長野県登山安全条例
http://www.pref.nagano.lg.jp/kan…/tozanjorei/tozanjorei.html
岐阜県北アルプス地区及び活火山地区における山岳遭難の防止に関する条例
http://www.pref.gifu.lg.jp/…/bosai/sangaku/11115/jourei.html
・ネットでの届出が便利です。下記のサイトをご利用ください。
岐阜県北アルプス山岳遭難対策協議会のオンライン届出ページ
http://www.kitaalpsgifu.jp/climbing.html
公益社団法人日本山岳ガイド協会のオンライン届出ページ
http://www.mt-compass.com/
●新穂高ロープウェイ~西穂山荘間
ロープウェイ~西穂山荘間は全面が雪に覆われています。樹林帯なので降雪後はラッセルとなることも珍しくないです。また特に危険な場所はありませんが、アイゼンの携行をお勧めします。西穂山荘付近の標高では、通常は高山病は発生しませんが、ロープウェイで一気に高度を稼ぐため体がついていかず、稀に軽い高山病の症状が出る方がいます。ロープウェイの西穂高口駅で少し休み、体を慣らしてから登り始めると、そのようなことは起こりにくくなります。
●上高地~西穂山荘までの登山道
冬期は年末や春先を除いてほとんど人が通りません。ご自身でルートファインディングができなければ、入山を控えるか経験者に同行してもらうのが良いでしょう。
●山荘~焼岳のルート
春先まではほとんど人が入らず道も不明瞭です。経験者でなければ立ち入りは控えてください。今シーズンの焼岳小屋の営業は終了しており、焼岳小屋から上高地間の登山道上にかかるハシゴは撤去されています。
●山荘から西穂高岳方面
・丸山~お花畑~西穂独標
丸山~お花畑までは、広い尾根の登りが続きます。時に危険な場所はありませんが、悪天候時ではルートを見失いやすいため、慎重な行動が求められます。西穂独標の100mほど手前から険しい岩稜帯となります。ここからは雪の付きかた・状態によってルートを慎重に見極める必要があります。他の登山者のトレースが残っていることがありますが、安易に全てを信用しては危険です。
・独標~西穂山頂まで
やせ尾根が続く上級者向けのコースです。時期に関わらず、このルートでは相応の経験・技術・体力が必要になります。経験の浅い方は安易に立ち入らないようにしましょう。ご自身の技量や経験を鑑み、無理をせず安全な登山をお願いします。
●西穂~奥穂間の縦走路
無雪期でも最も難しいといわれるルートの一つです。これからの時期は十分な技術・経験・体力・準備がなければ立ち入るべきではありません。
登山装備
・厳冬期雪山登山装備が必須です。突然、厳しい気象条件になることがありますので、防寒・防風に対する装備は充分に、冬山装備でお越しください。
注意点
●登山の注意
安全に山を楽しむための啓蒙活動も行われていますが、残念なことにこのところ事故が相次いでいます。
楽しみにしていたはずの登山で、突然の不幸が訪れるのを間近で見るたびにやり切れない気持ちになります。
中には運の悪い事故もありますが、多くの場合は実力・体力不足や悪天候での行動など、明らかな原因が認められます。
他人事だと思わず、ご自身の問題として登山の在り方を見直していただきたいと切に願っています。
●携帯電話情報
【ドコモ、au】 山荘付近・稜線ともに繋がります。
【ソフトバンク】 山荘西面なら繋がります。
山荘自家発電時、携帯電話、スマートフォンの充電ができます(20分間100円)。充電の際はご自身の充電アダプターをご用意ください。
お知らせ
西穂山荘
http://www.nishiho.com/
北アルプス南部の山小屋では唯一通年営業しています。
・寝具は布団・毛布・枕を御用意していますので、シュラフは不要です。
・山荘に御宿泊のお客様も飲料水はペットボトルの販売のみとなります。
・消灯は21時です。
・お風呂はありません。
●山荘現地へのお問い合わせ
西穂山荘は北アルプス南部の山小屋では唯一通年営業しています。
(現地電話:0263-95-2506 )
外での作業中や電話線が不調の際、現地の電話は通じないときがありますが、無休で営業しております。
現地の電話は、固定電話の他に携帯電話の回線(080-6996-2455)も新たに開設しました。
なお、ご予約は松本事務所(0263-36-7052)へお願い致します。
●テント泊について
所定のテント場以外の場所にテントを張ることはできません。
西穂山荘前のテント場は十分なスペースがないため、かなり無理をして張っても50張りくらいが限界です。いっぱいになってしまった場合は止むを得ずテントの設営をお断りすることになりますので、あらかじめご了承ください。
昨年の今頃の様子は?
新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23
融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30
GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07
天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14
西穂山荘周辺の過去の様子
西穂山荘
- 電話番号:
- 連絡先住所:
- 長野県松本市中央1-11-25 西穂山荘事務所