冬のような荒れ模様の天気と穏やかな天気が繰り返しています。荒天後の雪は堅くなり滑落注意。前爪のあるアイゼンとピッケル必携。
天気・気温
山と周辺の状況
本日、雨風強く荒れ模様 気温5℃
●近頃の天候
6/2 冬に逆戻り
6/3 朝は晴、強風。あたりは冬景色。午後にはガスに包まれてまた雪模様となり、雪が止んでも地吹雪状態が夜まで続いていました。
6/4 晴れ間が出るもののすっきりとは晴れず、ほとんどガス。朝方にはまた雪が降り、一日を通して気温が0℃くらいまでしか上がらず寒い冬日。
6/5 杓子・白馬鑓のモルゲンロート。しかし晴れ間は長続きせず富山側からガスが流れ込み、青空とガスの繰り返しでヘリの荷揚げもできませんでした。17時過ぎ強風も弱まり穏やかな天気へ
6/7 午前中は富士山の雪の襞が見えるほど空気が澄んでいましたが、午後から山荘はガスに覆われ雨。風も冷たく外気温は4~5℃
●自然
天気が安定しているとライチョウや
ツクモグサ
ツクモグサ
に会えます。
ツクモグサ
ツクモグサ
はまだ小さく、見頃はこれからです。
登山道の状況
白馬岳は、まだまだ雪山です。
気温が上がると雪が緩みます、踏み抜きや雪崩のリスクが高まります。
気温の低い早い時間帯になるべく早く上がりきるようにしましょう。
ホワイトアウトすると慣れている人でもGPSなしでは地理がわからなくなります。
●大雪渓(天候不良のため以下は6/1の状況です。荒天後は堅く凍結するので滑落注意)
朝は氷点下のため堅くなり、日中日に当たると足を取られるようになります。安全登山には早出早着が基本です。
ベニガラなどのマークはまだついていません。状況に応じて安全な登山ルートを上ることになります。
落石には十分に注意して下さい。視界不良時は特に注意。
また視界不良時に二合雪渓などに迷い込まないように。
小雪渓の通過には十分注意が必要です。6/1現在、小雪渓にはまだステップが切られていません。急傾斜のため慎重に通過して下さい。雨が続くと氷化してとても堅くなります。
小雪渓の登りは、葱っ平(ねぶかっぴら)から一部夏道が出ているところもありまずか、現在は急傾斜を直登となります。
小雪渓の下りは急傾斜をまっすぐ下らずに、杓子側へ斜めにトラバースするように下るとよいでしょう。
●村営宿舎~白馬山荘(天候不良のため以下は6/1の状況です。強風に注意)
稜線は融雪が進み夏道が出ています。
●栂池
6/6白馬山荘→白馬大池→栂池 下山したスタッフによる登山道状況リポート
※白馬岳~白馬大池間は夏道が出ているところもありますが、まだ雪が多く残ってますので、特に下りの際には爪数の多いアイゼンとピッケルが必要です。
・白馬岳頂上から先の登山道の富山側の雪はだいぶ解けていますが、信州側にはまだたっぷりと残っています。
・馬の背には距離は短いですが雪が残っていて、凍っている時の通過には注意が必要です。
・三国境の手前に残る雪は傾斜があり神経を使います。
・三国境を過ぎて少し行くといつも雪田になっているところがありますが、今年は雪が豊富にありました。コースどりはトラバース気味に緩やかに下り小蓮華山へ続く登山道に合流しますが、足跡がなくガスっていると間違えやすい箇所です。
・小蓮華山から見る見た白馬大池にはまだ雪が豊富にありました。
・小蓮華山の先にもその先にも一か所長い距離雪が残っているところがありました。
・船越の頭から小蓮華山を振り返ると┄┄「坂の上の雲」の道にも雪が残っています。
・白馬大池はまだ完全結氷していていました。白馬大池山荘もまだ半分以上雪に埋もれています。
・結氷している白馬大池の縁を辿って白馬乗鞍に至る岩の道に取り付きます。
・ほとんど雪の消えている白馬乗鞍を乗り越えるとまだまだ雪の残っている小雪渓と白馬乗鞍の急傾斜に差し掛かります。
・小雪渓をトラバース気味に向こう側の帯状に岩の露出しているところに沿って下りて行くと、ハイマツの露出している箇所に出ます。ここから白馬乗鞍の急傾斜を下りますが、垂れ下がっているロープを辿って慎重に下って下さい!目指す天狗原の木道は山の神付近の木のベンチのあるあたりの一部分が出ているだけで、まだそのほとんどが雪に埋まっています。
・下りきった天狗原はまだ雪原といった風情です。
・山の神に挨拶をして木道を進むとすぐに雪の箇所に差し掛かります。今の時期ここから栂池の間の夏道がほとんど雪に隠れているので、道迷いに注意!が必要です。木の枝のピンクのリボンを見失わないように慎重に下って下さい。ただ霧がかかっている時にはマーキングを見落としがちです。GPSなどがあればより安全に下れると思います。
※栂池パノラマウェイ
グリーンシーズン営業期間 : 2017年6月1日(木)~10月31日(火)
料金、時刻表など詳細はこちら
http://www.nsd-hakuba.jp/green/tsugaike/panoramaway.html
登山装備
まだ基本は雪山装備です。アイゼンは前爪のある10本以上が必須。ピッケル必携。
冬日になる日もあり防寒防風対策はしっかりと。
紫外線対策のサングラスなども必要。
注意点
●無理をせず、安全登山に努めて下さい。戻る事も考えましょう。
登山者の方にとっては過ごしやすい環境になってきましたが、まだまだ天候次第では一転して冬山のようになったりすることがあります。白馬に来られる際は、まだ冬山の気持ちで万全の準備をどうぞ。
お知らせ
白馬山荘
http://www.hakuba-sanso.co.jp/
宿泊予約・お問い合わせは(株)白馬館 電話0261-72-2002
●系列の小屋の2017年営業予定
・白馬山荘(白馬岳頂上直下)4月29日~10月14日
・五竜山荘(五竜岳・白岳鞍部)4月29日~5月6日と6月17日~10月14日
・白馬大池山荘(白馬大池北西湖畔)7月8日~10月9日
・白馬鑓温泉小屋(白馬鑓ヶ岳中腹)7月15日~9月30日
・白馬尻小屋(白馬大雪渓下)7月15日~9月30日
・キレット小屋(八峰キレット)7月1日~9月30日
・栂池ヒュッテ(栂池自然園)4月29日~5月6日と6月1日~10月21日
昨年の今頃の様子は?
2023年の営業は4/29から(宿泊要予約)。入山には前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.04.25
大雪渓は融雪早目。踏み抜き、落石に注意。前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.05.11
大雪渓は踏み抜き、落石に注意。急傾斜あり前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.05.19
雪に対応できる装備必要。大雪渓上部からは降雪することもあります。視界不良時の入山は慎重に2023.05.24
白馬山荘周辺の過去の様子
白馬山荘
- 電話番号:
- 0261-72-2002
- 連絡先住所:
- 長野県北安曇郡白馬村北城6307-ロ 白馬館