昨日約10cm降雪。融雪進むものの、赤岳へは岩雪ミックスで少々厄介、難易度やや高い状況のため前爪のある10本以上のアイゼン+ピッケル必要。
天気・気温
山と周辺の状況
一昨日晩から降雪し、10㎝ほど積もりました。湿った雪でアイゼンにくっつきそうです。
本日は快晴。融雪も進みそうです。
赤岳鉱泉の芽吹きは、ゴールデンウィークのあとです。まだ春ではありません。
●天候 赤岳鉱泉
4/18 雪のちみぞれ。最低気温+1℃ 最高気温+3℃ 積雪10㎝~80㎝
4/16 晴れ。最低気温-3℃ 最高気温+5℃ 積雪0㎝~80㎝
登山道の状況
※下が雨なら上は雪になることも。雪にならずとも雨はたちまち冬に逆戻りします。基本的にまだ「山は冬」という認識で!
●美濃戸口~鉱泉まで 途中から雪の上になります。場所によってはぬかるみ、踏み抜きに注意。
美濃戸までマイカー予定の方へ 路面は相当悪いため車高の高い車で慎重な運転を。
【赤岳鉱泉より上】
(以下は4/17午前には快晴の中(降雪前になります)、行者小屋から地蔵尾根を経由して赤岳山頂の状況ですが、4/19現在前日の降雪も融雪が進み、状況はあまり変わっていないと思います。赤岳鉱泉で好評レンタル中の最新ウェアラブルカメラ・SONYアクションカムで登山道状況を動画は赤岳鉱泉・行者小屋Facebookで公開中
https://www.facebook.com/akadake1959/ )
●行者小屋~森林限界
・残雪10㎝~約120㎝
気温が低い時は残雪が凍結して、気温が高い時は残雪が腐ります。
アイゼンに腐った残雪が絡み付いて、アイゼンが効きにくくなるので、滑落や転倒にご注意ください。
雪の斜面では、たまに落石も有ります。拳サイズの石が落ちてきます。
●森林限界~地蔵尾根上部岩稜帯~赤岳山頂
・残雪0㎝~80㎝
階段と鎖は、5割以上出ていて使えます。
しかしながら動画にあるように、地蔵尾根上部岩稜帯と赤岳頂上山荘~赤岳山頂の間に2箇所のナイフリッジが出来ています。
ナイフリッジの斜面が急な角度で、気温によって雪の状況も変わってくるので、的確な状況判断と確実なアイゼン・ピッケルワークが必要とされる難しい状況です。
鉱泉から赤岳を眺めると「雪が減って夏道になってきたかな」という楽観的な印象になりがちですが、実際に歩いてみると残雪状況は例年と同じで、岩と雪のミックスが少々厄介で難易度がやや高めの登山道状況になっていました。
赤岳に登頂するには、下記装備が必須です。
◎ヘルメット
◎ピッケル
◎前爪のある最低10本爪アイゼン
例年の状況を考えるとGWまでに状況が少し好転することはあっても、この残雪が無くなることは到底考えらせません。
補足情報で、GWに赤岳頂上山荘さんは営業しません。
残雪期の八ヶ岳だからこその危険も潜んでいます。
余裕のあるご自身のレベルに見合った登山計画を練って、山の状況に適した登山装備で残雪期の南八ヶ岳にお越しください(
●赤岳鉱泉~樹林帯~赤岩の頭~硫黄岳(4/19情報)
硫黄岳に登る場合には、下記装備が必要となります。
◎最低10本以上のアイゼン
◎ピッケル
◎ヘルメット
これから気温が上がると雪が腐ってアイゼンに絡み付いたり、雪の踏み抜きが頻発したりすることが予想されますので、硫黄岳だからといって油断せずに、これからの時期だからこそ硫黄岳登山には細心の注意を払ってください!!
登山装備
・赤岳鉱泉まで チェーンスパイクや軽アイゼン+ストックが必要。雪があり完全防水の登山靴やスパッツも必要です。
氷点下の気温に対応できる防寒装備や降雪に対応できる雨具やアウターも必要。
・赤岳鉱泉より上は冬山登山に準ずる装備が必要です。
赤岳鉱泉から上にはアイゼンは10本爪以上で前歯のあるアイゼンが必要
加えてピッケルは必須です。ヘルメットの装着もお願いします。
※鉱泉~硫黄岳でも安全登山の見地からはピッケルの携行を推奨します。
天候に関係なく、赤岳鉱泉と行者小屋から上に登る際には、ヘルメットの着用を推奨しています。
山岳ヘルメットのレンタルを1日500円で実施。
帽子、手袋なども含めて防寒対策をしっかりと行ってください。
雪崩の対応としてアバランチビーコンの携帯も!
注意点
街は春でも、山はまだまだ冬です。
天候をよく確認し、登山はご自分の判断のもと安全登山を心がけて下さい。
「登れること」と「安全登山」は別の話です。
ご自身の技術と経験に見合った、余裕のある登山計画をよろしくお願いいたします。
●赤岳鉱泉や行者小屋まで夏山登山靴やスニーカーでお越しになる方が増えています。
南八ヶ岳はまだ春山ではなく冬山です! 防水性の高い冬の登山靴が必要です。
冬山に夏山登山靴でお越しになるのは、下記リスクがあり大変危険なことです。
◎足の凍傷
◎足の冷えから来る低体温症
◎雪上や氷上でのグリップ不足
◎アイゼンが装着出来ない
赤岳鉱泉では冬山登山靴無料レンタルを行っていますが、趣旨として夏山登山靴を履いてお越しになった方にお貸しする為の無料レンタルサービスではありません。
大前提として赤岳鉱泉に冬山登山靴や3シーズン登山靴(※厳冬期の南八ヶ岳では推奨しません)を履いてお越しいただいた方に試し履きしていただくという無料レンタルサービスです。
上記趣旨を理解していただき遭難防止の為に、ご自身のリスクマネジメントをしっかりと行いましょう!
●近隣の小屋(ヤマケイオンライン付加情報)
・赤岳頂上山荘 ゴールデンウィーク営業しません5月下旬の営業開始を予定
http://www.yatsu-honzawaonsen.com/akadake.html
・赤岳天望荘 4/21から営業
http://www.yatsugatake.gr.jp/tenbousou.html
お知らせ
●赤岳鉱泉・行者小屋ホームページ
http://userweb.alles.or.jp/akadake/
※赤岳鉱泉のお風呂は冬季休業中。GWは入浴営業しますが、その一時閉鎖して再開は5月中上旬予定。
・行者小屋のGW営業は、5/3(木)~5/5(土)泊となります♪
行者小屋の直通衛星電話は営業していないと通じません。
GWの行者小屋宿泊予約は、WEB予約又は赤岳鉱泉直通衛星電話090-4824-9986までご連絡ください
・赤岳鉱泉・行者小屋の
Instagram、
akadakekosen_gyojagoya
Facebook
https://www.facebook.com/akadake1959/
フォローよろしくお願いいたします
●イベント
6/3 第64回八ヶ岳開山祭
前夜の6/2(土)には夏山安全啓発イベント「知ってて得する?山小屋診療所Q&A」開催
場所は赤岳鉱泉食堂。 無料 宿泊者だけでなく、テント泊者も参加できます。
●限定販売
「2018年ver. MAMMUT × 赤岳鉱泉・行者小屋 Tシャツ」入荷!
今年の枚数は、200枚限定。価格は、6300円(税込)です。
赤岳鉱泉のみで、4/28(土)から販売をスタートします。
行者小屋では、6/2(土)からTheNorth Face × 山なめんなよ「カモシー」Tシャツを販売しますので、こちらもお楽しみに
赤岳鉱泉周辺の過去の様子
赤岳鉱泉
- 現地連絡先:
- 0266-62-8100
- 電話番号:
- 090-4824-9986
- 連絡先住所:
- 長野県諏訪郡富士見町落合桜ヶ丘10716