石転ビ沢は状態が悪くなっています。梅花皮~御西小屋の残雪は小さくなりました。各登山道の状況を確認のこと
天気・気温
山と周辺の状況
飯豊山は夏山シーズンを迎えています。各登山道に残っている残雪も減ってきて、一部ではアイゼン・ピッケルなどを使わなくても通過できるようになってきています。
一方で、石転ビ沢などでは、雪渓が薄くなってきて状態が悪く、慎重な行動が必要になっています。
飯豊連峰合同保全作業が、8月31日(土)~9月1日(日)に実施されます。今年は天狗平ロッジをベースにして梶川尾根上部で行われます。皆さんの参加を心からお待ちしています。現在、門内小屋に空輸した400kgの保全資材が順調に現場まで搬送されています。
詳細は 飯豊朝日連峰の登山者情報 http://www.ic-net.or.jp/home/iide/ をごらんください。
登山道の状況
飯豊山への登山道の多くは、残雪が多く残っていて、雪山に対する装備が必須なコースがあります。確認できている箇所の情報は以下のとおりです。
●石転ビ沢
・石転ビ沢は10本以上のしっかりとしたアイゼンとピッケル、ヘルメットが必要です。
・石転ビノ出合までは全て夏道です。
・石転ビノ出合付近の雪渓の状態が悪くなっています。門内沢と石転ビ沢の合流点下流の雪渓は崩壊が進み、数日以内に渡ることができなくなります。そのため、門内沢の雪渓を渡って石転ビ沢の左岸に向かい、石転ビ沢を渡渉して右岸の踏み跡に移ることになります。
・8/1はまだ増水していたので合流点下部の雪渓をなんとか渡りました。
・中ノ島(草付き)最上部から斜上する箇所は夏道が露出しました。この斜上する場所には落石が直撃することがあるので、素早く通行してください。
●大日杉コース
・大日杉小屋手前で工事のため車道の通行止めあり。以下URL参照のこと
https://www.town.iide.yamagata.jp/003/takeyaseigen.html
・「目洗い清水」は、雪を踏まないで水を汲めるようになりました。
・御坪~切合小屋間は2つのルートがありますが、御沢雪渓コースは既に穴があいており危険になっています。
・一方の種蒔山を横切るコースには急斜面の残雪があり、滑落の危険性が高くなっているので、十分に留意してください。
・草履塚の登りに残雪があるが、特に問題はない。視界のない下山時にルート注意。
・草履塚~御西小屋は全て夏道が露出しています。
●稜線の様子
・梅花皮小屋から御西小屋までの登山道を覆う残雪は小さくなり、慣れている方ならアイゼンやピッケルなしで通行できるようになりました。しかし地面と接している残雪部分は氷化していますので、油断することなく土の上を通って残雪に上がるなど慎重に行動してください。
・梶川尾根~梅花皮小屋は、ほぼ残雪がなくなりました。
・御西小屋の清水を掘り出しました。一般登山者も水を汲みに行くことが可能となりました。大日岳直下の登山道を覆っている残雪も問題がなくなりました。
・大日岳頂上直下の登山道が残雪に覆われており、滑落の心配があります。
・本山小屋の水場(一ノ王子)が使用できるようになりました。
●梶川尾根
・梶川尾根の標高1,600m付近、通称「三本カンバ」と「トットバノ頭の新道」の間で土砂が崩れ、登山道の片側がえぐり取られました。距離は2~3m程度。根曲がり竹を掴んで慎重に通過してください
・五郎清水に設置していた「水場」の標識が折損しています。直進は水場、登山道は右に下ります。昨年も間違えて遭難者が出ているのでご注意ください。
●その他のコース
・ダイグラ尾根取り付きの桧山沢吊橋は架橋されていて通行できます。コース上は残雪を踏む必要がなくなりました。
・奥胎内ヒュッテまでの車道は開放され、入山できます。道路工事による車両規制も終了しました。
・オンベマツ尾根(湯ノ島小屋~大日岳)の登山道に残雪はなくなりました
・加治川治水ダム~湯の平山荘は、通行止めになります。従って湯の平山荘は通年無人になります。途中の橋は架橋される予定ですが、詳細は不明です。
登山装備
7月は、まだ雪山登山に対する装備が必要です。アイゼン・ピッケルを用意してください。
注意点
【トイレの使用について】
7月13日御西小屋のトイレに荷上げしたトイレットペーパーを設置しましたが、心ない利用者により、撤去の危機が発生してしています。1回の使用でトイレットペーパー1個を使い尽くすという事案があったのです。
状況から推測すると、小用の音が外部にもれないようにトイレットペーパーを大量に便器に貼り付けてから用を足したようです。そのペーパーは片付けられずに便器に貼りついていました。
(御西小屋は事情があって小屋内の水洗トイレは使用できません。外部トイレは2穴が壁1枚で隔たれており、非水洗の和式便器です。衛生用品などは全て持ち帰り仕様です)
御西小屋のトイレは、宿泊者よりも飯豊山方面から大日岳を往復する登山者、特に女性が立ち寄って利用することが多数です。このようなことが今後も発生するようですと、やむなくトイレットペーパーを撤去することになります。
またトイレには、衛生用品をはじめとする品物が投棄されてきましたが、仕方なくこれを汲み取って地中に埋設しています。トイレはサニタリーボックスではありません。
お知らせ
その他詳細は「飯豊朝日連峰の登山者情報(http://www.ic-net.or.jp/home/iide/)」へ。
【飯豊連峰、山小屋の清掃協力金が変わりました】
・稜線の山小屋および天狗平ロッジの清掃協力金・宿泊費が全て500円値上げされました!
→梅花皮小屋・門内小屋・頼母木小屋はこれまでの1,500円から2,000円に変更されました。
→御西小屋はこれまでの2,000円から2,500円に変更されました。
→梅花皮小屋・御西小屋の幕営に伴う清掃協力金は、一人500円から1,000円に変更されました。
★各山小屋の連絡先一覧
三国小屋(090-4820-0815金子)、切合小屋(090-3366-7696佐藤、090-9746-0392長谷川)、本山小屋(090-8850-0332渡辺)、御西小屋(090-5846-1858井上)、梅花皮小屋(090-5846-1858井上)、門内小屋(090-1530-6053)、頼母木小屋(090-1530-6032)、天狗平ロッジ(090-5846-1858井上)、杁差小屋(通年無人)
昨年の今頃の様子は?
4月28日に倉手山登山口と大日杉小屋までの車道が開通予定、開通時刻にも留意ください。2023.04.27
足ノ松尾根のアプローチ道路が通行止め、足ノ松尾根登山道は当面の間、通行不可2023.05.11
飯豊山・天狗平ロッジ周辺の過去の様子
飯豊山・天狗平ロッジ
- 電話番号:
- 090-5846-1858
- 連絡先住所:
- 山形県西置賜郡小国町