谷川岳 | 谷川岳登山指導センター

残雪と夏道が混在しています。滑落事故も多く発生しているのでアイゼンの着け外しの判断は慎重に

谷川岳と一ノ倉岳(みんなの登山記録 サンシマ さんの投稿から)(2023.05.17 サンシマ さん)
谷川岳と一ノ倉岳(みんなの登山記録 サンシマ さんの投稿から)(2023.05.17 サンシマ さん)
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天気・気温

05/09(火) センター前 7:00現在、晴れ。気温+4℃。
みなかみ町の天気予報
明日
曇のち雨
18℃
10℃
明後日
晴一時雨
19℃
9℃
日本気象協会提供 2024年4月30日 0:00発表
前橋市の天気予報
明日
曇のち雨
21℃
13℃
明後日
雨のち晴
21℃
12℃
日本気象協会提供 2024年4月30日 0:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

寒暖差の大きい1週間となりました。昨日の雨は山頂付近では雪になったようでうっすらと白くなりました。標高の高いところはまだマイナスの気温になることがあり、残雪が硬く締まった状態になったり、気温が高くなると緩み、足を取られるようにもなります。

登山道の状況

5月5日に発生した地震による登山道への被害は現在ありません。

■天神尾根
・登山口近くから残雪があり、熊穴沢避難小屋までに残雪のトラバースが多くなっています。夏道が出てきているところもありアイゼンの着け外しに悩むこともありますが、滑落による事故が多く発生していますので慎重に判断してください。
・熊穴沢避難小屋から山頂までも残雪と夏道が混在し、解けた残雪の水が登山道に流れ滑りやすくなっています。山頂直下、肩ノ小屋手前は100mほどの残雪の急斜面になっています。登り下りのすれ違いや滑落に注意してください。
・天気の良い週末は混雑が予想されます。下山遅れに注意。
・熊穴沢避難小屋は利用可能です。

■西黒尾根
・登山口付近に雪はありませんが、尾根に出る手前から残雪があり、一部ルートが分かりづらいところがあります。残雪を右方向に行くと夏道があり尾根まで続いています。
・ラクダのコブまでの鎖場はすべて出ています。
・上部、氷河の跡付近からザンゲ岩の少し上まで残雪がありますので、通過には充分注意してください。

■巌剛新道、新道、清水峠方面
まだかなりの残雪があり、雪渓の崩落。急斜面のトラバースなどもあって通行困難なため、残雪が消えてからの入山をおすすめします。

■旧道・国道291号線
登山指導センター先のゲートは冬期閉鎖中。5月20日(金)10時まで全面通行止め。現在、重機による除雪作業中です。

■田尻尾根
積雪期は利用者が少ないためトレースも少なくルート不明瞭です。マーキングもないのでGPSでルートを確認しましょう。

■白毛門
松ノ木沢ノ頭手前から残雪があります。松ノ木沢ノ頭から山頂は残雪と夏道を歩きます。急登で雪が残っている所があるのでアイゼン、ピッケルが必要です。笠ヶ岳方面も同じく残雪があります。標高1100m付近に枝に掛かって中に浮いた状態の倒木があるようです。通過の際は注意してください。

■山小屋、避難小屋等
・肩ノ小屋の有人営業が始まりました。外のトイレは1つは使えるようになったようです。宿泊は事前予約が必要です。作業や荷上げなどで小屋番が不在になることもあります。避難小屋としてのスペースは小屋番不在時でも利用できますがマナーを守ってきれいに使いましょう。
・大障子避難小屋は扉の下部が抜けてしまい、小屋自体は使用可能ですが風雨が入り込みやすくなっています。
・一ノ倉沢避難小屋はまだ半分雪で埋まっていますが入口付近を掘れば利用可能です。
・茂倉岳避難小屋はまだ雪で埋まっており利用できません。

登山装備

・山麓は春ですが、谷川岳登山には雪山装備が必要です。ルートによっては残雪が少なくなりましたが、まだアイゼン、ピッケルが必要です。装備不足での入山は非常に危険です。

注意点

・土合駅は登山用での駐車は禁止です。
・指導センター先のゲート周辺は緊急車両や救助隊のスペースとなっていますので一般車の駐車はご遠慮ください。
・登山届を出さない人もいるようですが、万一の際の迅速な救助のため、また救助隊のリスク軽減のためにも計画書(登山届や登山カード)は必ず提出してください。
・谷川岳遭難防止条例の規定により、毎年3月1日から11月30日までの間、危険地区(マチガ沢、一ノ倉沢、幽ノ沢、南面)に立ち入る場合は、登山届(または登山計画書)の提出が義務付けられています(バックカントリーなどでマチガ沢等に立ち入る場合も同様)。条例に違反した場合は処罰されますので、必ず届出を行ってください。
※一ノ倉沢登攀などの危険地区への登山届はFAXやメールでは受け付けておりません。一方的な送信による提出は無効(無届)扱いとなりますのでご注意ください。
※天神尾根や西黒尾根等の一般の登山道のコースは危険地区(ロッククライミングルート)ではないため、10日前までの郵送による届け出は不要です。当日記入した登山カード、Web、アプリなどで提出してください。

お知らせ

登山指導センターに隣接する休憩舎トイレが利用可能になりました。指導センター前の水も現在出ています。

昨年の今頃の様子は?

ロープウェイは4月17日から24日まで点検運休中。ベースプラザも休業のため駐車場も利用できません2023.04.18

雪が解けはじめ、急な斜面のトラバースが増えてきました。岩場などでは踏み抜きに注意2023.04.25

状況変化に対応できる装備と技術が必要な季節であることを意識して入山してください2023.05.02

残雪と夏道が混在しています。滑落事故も多く発生しているのでアイゼンの着け外しの判断は慎重に2023.05.09

登山指導センターから先の冬季閉鎖は5/19解除。翌日からは一ノ倉沢出合までの電気バスも運行開始予定2023.05.16

例年より早く雪解けが進み歩きやすくなってきました。山頂直下の急斜面には残雪があり滑り止めが必要です2023.05.23

天気予報を確認し、余裕をもった登山計画を2023.05.30

谷川岳登山指導センター周辺の過去の様子

  • みんなの登山記録 山が好き! さんの投稿から
  • みんなの登山記録 茂やん さんの投稿から
  • 平標山(みんなの登山記録 yamakichiさんの投稿から)
  • 一ノ倉沢(みんなの登山記録 かつさん さんの投稿から)
  • (みんなの登山記録 ALPS1998さんの投稿から)
  • (みんなの登山記録 Jimny-Hikerさんの投稿から)
  • ガスも出ていましたが、綺麗な眺望でした(みんなの登山記録 gumigumigumiさんの投稿から)
  • (みんなの登山記録 SAKIさんの投稿から)
  • オキの耳から南方面(みんなの登山記録 まさ0806さんの投稿から)
  • 谷川岳 山開きの日(みんなの登山記録 あーさんの投稿から)
  • (みんなの登山記録 SSGさんの投稿から)
  • 谷川岳と一ノ倉岳(みんなの登山記録 サンシマ さんの投稿から)

谷川岳登山指導センター

電話番号:
0278-72-3688
連絡先住所:
〒379-1728 群馬県利根郡みなかみ町湯桧曽

地図で見る
http://tanigawadake.ec-net.jp/index.htm

施設の詳細を見る

関連する山

群馬県 新潟県 / 越後山脈

谷川岳 標高 1,977m

 谷川岳は「耳二ツ」といわれ、沼田市や月夜野町(つきよのまち 現・みなかみ町月夜野)方面から見ると、ちょうどネコの耳のような双耳峰に見えるので、手前をトマの耳、奥の高い方の峰をオキの耳と呼びならわしている。  トマの耳は古くから薬師岳とも呼ばれ、山頂には石造りの薬師瑠璃光如来が祭られていたという。一方、オキの耳には、富士山の浅間菩薩が地元の人たちに福を与えんとして降臨したとの伝説も残り、別名谷川富士と呼ばれる。  元来谷川岳は、谷川本谷の北方にそびえる俎嵓を指していたのだが、陸地測量部が誤って、薬師岳に谷川岳と名称をつけた。ジャーナリズムが遭難の起こるたびに「谷川岳」の文字を使用した結果、今日では1963m峰(トマの耳)が谷川岳ということに定着したという。  昭和6年(1931)9月、上越線が開通した翌月、土樽(つちたる)側の万太郎谷で東京の一青年が疲労凍死し、登山者による遭難第1号となった。  谷川連峰の特異性については、次のような点が考えられる。  登山人口の多い首都圏に近くて交通の便がよく、アプローチが短いので、すぐに山に取り付ける。スポーツ登山や大衆登山の普及と相まって、絶好の登山地となった。  日本列島脊梁地の一部として、この山域の局地気象の複雑さは特異ともいえる。東京と清水峠の気温の差は、夏でも9~10度あり、加えて強風、豪雪、雪崩、濃霧といった悪条件が重なる。  標高は2000m内外であるが、峻険な岩壁を有し、高山性を帯びた山々である。地質も複雑で階層状をなし、多様な岩石が分布し、それが地形や植物分布に大きな影響を与えている。例えば、豪雪との関連もあるが、針葉樹林帯がほとんど見られない。  昭和42年(1967)から、群馬県の谷川岳遭難防止条例により、危険地区への入山の届出制や冬山の一時的登山自粛または禁止など規制が行われている。また、毎年融雪期にあたる3月末から5月中旬にかけては、気温上昇による雪崩の発生が予想されるため、危険地区の登山を禁止している。  昭和13年(1938)7月1日、スポーツ登山としての第1回山開きが行われた。西黒沢からガレ沢(当時の主要コース)をつめて尾根に登り、ザンゲ岩から山頂に出た。以後7月の第1日曜日は「安全登山の日」として、現在も山開きの日になっている。  ロープウェイを利用する天神平コースが所要2時間30分。厳剛新道コースは土合駅から4時間40分。西黒尾根コースは土合駅から4時間30分でそれぞれ山頂へ。

群馬県 新潟県 / 越後山脈

一ノ倉岳 標高 1,974m

 谷川岳トマの耳の北1.8km、1時間の所にあり、東に一ノ倉尾根、北東にカタズミ岩の岩峰をその末端に起こす堅炭尾根(かたずみおね)を派生する。堅炭尾根には中芝新道が開かれている。  一ノ倉岳の東面は、剱岳、穂高岳と並んで、日本三大岩場の1つといわれ、あまりにも有名な存在である。オキの耳から一ノ倉岳に至る上越国境稜線の東側、湯桧曽川に向かって急峻になぎ落ちる沢は一ノ倉沢と呼ばれ、北を一ノ倉尾根、南を東尾根に挟まれた谷には、標高差800mを超す壮大で峻険な岩壁と、悪絶なルンゼが多く、谷川岳を代表する岩場である。  クラは岩壁の意で、この付近で最も大きな岩壁をもつ沢であることからこの名がある。  中でも、二ノ沢流域、滝沢下部と上部のA~Dルンゼ、本谷の第2~6ルンゼ、烏帽子岩、衝立岩(ついたていわ)、コップ状岩壁は、登攀の好対象とされ、現在も多くのクライマーを迎えている。その登攀の歴史は、わが国の近代登山の歴史といってもよく、この岩場の果たした役割は大きい。  頂上までは谷川岳トマの耳から所要1時間。土樽駅から茂倉新道経由5時間30分。蓬峠から縦走して3時間。中芝新道(芝倉沢旧道出合)から3時間。残雪期に芝倉沢から3時間30分。

群馬県 新潟県 / 越後山脈

茂倉岳 標高 1,978m

茂倉岳は谷川連峰のほぼ真ん中に位置する山で、標高は谷川岳に勝る高さを持つが登山者はそれほど多くなく、静かな山旅が味わえる。 山頂付近には立派な避難小屋や近くに水場があるので、利用価値が高い。山頂からは平標山から谷川岳にかけて東西にのびる県境稜線の山々、湯檜曽川を囲む馬蹄形稜線の山々など、すばらしい展望が楽しめる。

ユーザーの登山記録から