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初日の出は山頂から見たい! ご来光登山を成功させるポイント

山の天気を知って安全に登山を楽しもう!
基礎知識 2019年12月27日


太陽は毎日欠かすことなく昇りますが、やはり1年の最初の日の出は特別な意味を持つものです。大きなイベントが目白押しの2020年は、山頂からの特別な元旦を迎えてみては?

とはいえ、夜間の登山には不安が付いて回ります。関東の人気のご来光スポット・筑波山に登ってきました。ぜひ、ご来光登山の参考にしてみてください。

 

初日の出を見る山を選ぼう


登山において「日の出を見る」というイベントは、一つの大きな楽しみです。例えば、夏山シーズンの最盛期、富士山のご来光登山の混雑ぶりは有名です。富士山でなくとも、夜明けの時間になると、展望が良い山頂には人が集まり、今か今かと空の一点を見つめています。あの時間、刻一刻と空の色が変わる中、みんなが同じ方向を向いている時の感覚には不思議な魅力が存在します。

山で初日の出を見ることも人気が高いようです。ただ、夏山のご来光登山とは様子が大きく異なります。日本アルプスに代表される高山は完全に冬山の世界となっていますので、登って朝日を見ることのハードルは夏に比べてかなり高いと言わざるを得ません。ご来光登山は夜間に行動することになるので、もう少しライトに楽しみたいという方には、雪がなく、登山道がしっかり整備されている山が安心です。

また、自分で一度登った経験がある山や、書籍やネット上に情報が充実している山がおすすめです。登山道の様子を把握する必要がありますし、なにより日が昇る東側の展望が開けているかを確認することが重要です。

今回は、関東近郊でご来光登山の山としての人気が高い、日本百名山のひとつでもある筑波山(女体山)に登ることにしました。

筑波山はロープウェイやケーブルカーも営業しているため、登山が苦手な人や体力に自信のない人でも山頂に行くことができます。

 

ご来光登山の準備をしよう

ご来光登山に必要なものを揃えましょう。事前の確認で雪がないと分かっている山岳なら夏山登山の装備と基本的には変わりませんが、寒さへの対策は少し入念すぎるほどに準備するのがおすすめです。

夜明けの時間帯が1日の中で最も気温が低い上、風が通りやすい山頂で数分間から数十分間、日の出を待つことになるからです。日の出までの時間をじっと待っている時間は驚くほどの寒さを感じます。

夏山同様に必要なもの

  • 登山ウェア
  • 登山靴とストック
  • レインウェア
  • ヘッドライト(電池切れに注意)
  • 飲料と行動食
  • スマートフォン(GPS機能が使える地図アプリがあると役立つ)
  • 日焼け止めや保湿クリームなど
  • 救急セット(常備薬・テーピング用テープ・絆創膏など)

 

冬のご来光登山に必要なもの

  • フリースやダウンジャケットのような保温力の高い衣服
  • 手袋(2枚重ねで使用するものもおすすめです)
  • カイロ(手先を温める際に役立つ)


装備がそろい、日時が決まったら登山届を提出しましょう。登山届は万が一のことがあった場合にあなたの命を助けるかもしれないものです。冬は夏よりも山に入っている人が少ないですから、登山届の意味もより重くなります。最近では、インターネット上から簡単に提出できるシステムもあります。必ず提出してください。

 

当日の天気を予想しよう 

今回、筑波山には12月13日に登ってきました。tenki.jp登山天気アプリを活用して当日の天気を予想してみましょう。ポイントは、①東の空が晴れているか、②風が強いか、③気温はどうかの3点です。太陽は東から昇るので、頭上はもちろん、東の空に雲が少ないことが重要です。


12日午前の時点でtenki.jp登山天気で筑波山の天気予報を見てみると、12日から14日にかけて晴れのマークが並び、天気の崩れはないようです。

3時間ごとの時系列天気で見ても、晴れのマークが並んでいます。また、風の予想を見てみると、12日は西よりのやや強い風が吹きますが、13日は風が収まる見込みです。まずはここまでチェックして天気が荒れる心配がないことを確認しておきましょう。予想天気図で、低気圧や前線が近くにないことを確認するとリスク管理上さらに良いです。

次回は、実際の登山の様子をお伝えします。どのような天気になったのでしょうか。お楽しみに。

 

教えてくれた人

宮田雄一朗

日本気象協会所属の気象予報士。普段はtenki.jpの日直予報士として天気ニュースの記事も執筆。
山の空気が好きで1年を通してよく登る。予報士の視点から、登山中にちょっと役立つ知識をお届けしたいと考えている。

日本気象協会

日本の気象コンサルティングサービスのパイオニアとして1950年に創立。以来、気象・環境・防災などに関わる調査解析や情報提供を行っている。
近年ではAIやIoT、気象ビッグデータの活用を通じ気象の調査解析、情報提供の精度を向上させ、気候変動への適応など持続可能な世界を実現する活動を支援している。
 ⇒tenki.jp

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