山と旅へと連れ出してくれた一冊『山とハワイ(上・下巻)』【書評】 鈴木が描くのは景色ではなく、情景や心象風景であり、だから私たちは、登場する人物たちの心のうちまで味わうことができる。今回はそんな心の動きに導かれ、ハワイを旅した。 2023.01.16
アラスカの大地を歩き、紡いだフォトエッセイ『写真の隙間』【書評】 厳しい自然の中では、動物たちの逞しさと人間の非力さが浮き彫りになる。同時に、大きな地球から見ればどちらも等しい命であるという事実にも気付く。 2022.12.26
近代絵画の父が描いた故郷の山『図説 セザンヌ「サント=ヴィクトワール山」の世界』【書評】 淡い色彩が施された水彩画を眺めていて、色が充実すれば形体もくっきりするというセザンヌの絵の秘密が、ほんの少し見えたような気がした。 2022.12.19
3年半の日記からひと筆書きの足跡をたどる『日本3百名山ひと筆書き 田中陽希日記』【書評】 「私はNHK同番組の撮影カメラマンとして、旅に同行した。彼の言葉や表情、感じたものを全力でカメラに収め、テレビを通してお伝えしたつもりだ。しかし、常に考えていた。『ホントのところはどうなのだろうか……』」 2022.12.01
登山者だけが「歩かず」「待たず」味わえる至高のグルメ。魅力あふれる60軒の下山メシガイド 登山を終えた後に、下山口から「歩かず」「待たず」にフラリと立ち寄りたいお店。そんな場所を集めたのが『関東周辺 美味し愛しの下山メシ』。登山計画に必須のグルメ本だ。 2022.11.28
日常で極地を思い極地で日常を思う。写真家のエベレスト『エベレストの空』【書評】 「どうしてもエベレストへ行きたいという衝動に駆られ、計画は始まる。いったいどんな景色が待っているのか。自分が行くことで何を世の中へ伝えることができるのか。」 2022.11.24
雪の中を歩く、たったひとりで。風と命の物語『PIHOTEK 北極を風と歩く』【書評】 「世界にただひとりいるという圧倒的な孤独を、彼がどのように感じているかはわからない。それは、北極とはそのような場所だという諦念なのかもしれないし、やっとひとりになれたという、心の底からわき上がってくるうれしさなのかもしれない。」 2022.11.17
山で食べるものは格別の味がする。キャベツもしかり!?『山のごはん』【書評】 本書は沢野さんが過去に発表した、山ごはんにスポットを当てたイラスト&エッセイのなかから、18タイトルをまとめたもの。関東や北アルプスの山々を中心に繰り広げられる山行は、ゆったりとした低山ハイクあり、ハードな登攀ありで、キャンプめしに山小屋ごはん、行動食が次々に登場する。 2022.10.29
自然のなりたちに一歩踏み込んだ知的観光のススメ『日本の自然風景ワンダーランド』【書評】 本書は「頭を使った観光旅行をしよう」というテーマで、地理学者の著者が知的観光の楽しさを提案する。 2022.10.22
ユーモラスな語り口でしくみを説く『富士山はいつ噴火するのか? 火山のしくみとその不思議』【書評】 専門書が苦手な人も、本書を知見とユーモアがある友人だと思って気楽に手にとってみてほしい。 2022.10.19