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大石・同角・弁当沢 お礼方々蛭ヶ岳

大石山、同角ノ頭、檜洞丸、臼ヶ岳、蛭ヶ岳、棚沢ノ頭、弁当沢ノ頭( 関東)

パーティ: 1人 (鋸太郎 さん )

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行程・コース

天候

晴れ 二日目朝山頂風強し

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 玄倉 ユーシン無料駐車場

この登山記録の行程

■一日目
玄倉(4:25)……メインゲート(5:05)……新青崩隧道(5:47)……ユーシン分岐(6:45)……ユーシンロッヂ(6:53)……大石(7:48)※休憩10分……大石山(8:21)……石小屋ノ頭(9:15)……ザンザ洞キレット(9:35)……同角ノ頭(10:03)……同角山稜分岐(11:04)……石棚山稜分岐(11:19)……檜洞丸(11:36)……源蔵尾根分岐(12:17)……金山谷乗越(12:20)……神ノ川乗越(12:47)……臼ヶ岳(13:17)※休憩20分……ミカゲ沢ノ頭(13:54)……蛭ヶ岳(14:57)(泊)
■二日目
蛭ヶ岳(6:50)……鬼ヶ岩(7:07)……棚沢ノ頭(7:20)……弁当沢ノ頭(8:05)……熊木沢出合(9:10)……ユーシン分岐(9:35)……玄倉ダム(10:15)……新青崩隧道(10:22)……メインゲート(10:54)……玄倉(11:26)

コース

総距離
約34.2km
累積標高差
上り約3,352m
下り約3,353m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

ユーシンから大石山・同角ノ頭・檜洞丸経由で蛭ヶ岳に登り、翌日弁当沢ノ頭経由で玄倉に降りました。
今回のテーマは3つありました。
  
・同角ノ頭に登る。
・弁当沢ノ頭経由で降りる。
・蛭ヶ岳山荘のご主人にご挨拶をする。
  
同角ノ頭は、蛭ヶ岳の山頂から檜洞丸の左隣に、やや低いながらも特徴的な姿を見せてくれます。
何度も「あれが同角ノ頭だ!」と指差しながらも、その実登った事がありませんでしたので、結構恋焦がれていました。
  
地図を広げるとなかなか奥地にあります。日帰りも不可能ではなさそうですが、どうしてもあれこれついでに歩きたくなる、典型的な「お友達たくさんのお山」と言えましょう。
そこで今回、山荘宿泊を企画する過程でどうせならと行程に組み入れてみました。
ただ距離にして18km強、標準CTで11時間半という長丁場は、日が短い季節の一日目にはちょっと気合が必要でしたね。
  
玄倉は4時半頃に出発しました。正確には測定していませんが、外気温はマイナス3度くらいだったと思います。
玄倉林道は蛭ヶ岳の南尾根をピストンして以来ですが、相変わらずヘッドライトを点けての出発です。
前回は夜明け前に鹿の声が響き渡っていたのですが、今回は静寂の中でした。
  
夜明け過ぎにユーシン着。ここから大石山に向かいます。
展望が良い程度の情報しか持っていなかったのですが、山頂手前の大石はその風貌といい眺望といい、自分としては大当たりでした。
ユーシンに泊まれるのでしたら、お昼を食べにここまで来ても良かったかも知れません。
ただ大石山を超えた先は雪のしっかり降りた長い鎖場で、かなり神経を使いました。
  
石小屋ノ頭を越え、同角ノ頭には10時頃に着きました。感無量です。道中ずっと右に蛭ヶ岳が見えていましたが、ミカゲ沢ノ頭からの西尾根が鋭角的で、丹沢側から見る丸さとは全く別の印象でした。カメラのズームを通すと山荘も見えました。
その後石棚山稜からのルート、そしてツツジ新道からのルートに合流しました。ユーシンからここまでヒトの足跡は全くありませんでしたが、ツツジ新道との合流で本日初めて他の登山客と会いました。
  
檜洞丸は大人気で、お昼時だということもあり山頂には10名以上いたと思います。
ここから先は一度歩いた道ですので、体力的なものはともかく、特に他の問題もないまま15時頃無事蛭ヶ岳に着きました。
  
10月11月と週末に悪天候が続いた事もあるでしょうが、山荘は大繁盛でした。最終的に50名ほど泊まられたでしょうか。
自炊希望の方が多く、夕食希望の方は1回転で済んだのに対して、自炊の方は多分3回転は必要だったと思います。
  
夕食後は様々なグループが食堂でミニ宴会を始めたため、ソロの自分は早々に休ませてもらいました。
7時に寝るのも何時以来か分かりませんが、その上すぐに寝入ったのは何時以来でしょう。幼稚園以来?
モコモコ(ダウン)を着こんで布団に入りましたが、外気温は確実にマイナス。それで丁度良い程度でした。
  
翌朝は4時起床。夜明けを待ってからの出発としましたので朝御飯もゆっくりと頂きました。
7時前には山荘を後にして歩きだしました。予想通り雪が凍り付いていましたので、チェーンスパイクを装着しました。
風が強く体感温度はマイナス10度はいっていたと思いますが、足回りは快調でした。
  
棚沢ノ頭からメジャールートとお別れ。盆沢相尾根に入り弁当沢ノ頭を目指します。
一部不明瞭ながら特に支尾根のない尾根ですので、方角の確認だけでほぼ歩けます。
小一時間で弁当沢ノ頭。ここも掘り出し物でした。道中標識はなく、山頂を示すものもないのですが、広く平らな、ブナの森が静かに広がっていました。
弁当沢の語源は分からねど、この山頂はお弁当を広げたくなる景色でした。
  
山頂を過ぎると事前情報通りの急斜が待っていました。
ただ丁度陽が差し始めた事に加え、右に檜洞丸や臼ヶ岳、左には塔ノ岳や尊仏山荘が見えましたので楽しんで歩けました。
やがて無事に熊木沢出合に着き、玄倉林道を帰りました。
いい山行でした。
  
  
蛭ヶ岳山荘のご主人は忙しそうでしたので、ご挨拶は手短にしました。
要は夏に泊まった時に、北アルプスを目指せと背中を押してくれた事へのお礼です。
お陰で登山一年生ながらもうまく暗示をかけられたのか、今年は南北アルプスを4回歩く事ができました。
ご挨拶代わりに洋酒を1本差し入れさせて頂いたのですが、
「こんなお酒をビンごと持って来れるんだもん。北ア歩けて当然だよ!」
そう笑って頂けました。

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フォトギャラリー:106枚

今回是非とも登りたかったお山、同角ノ頭はここです。

4時過ぎに玄倉着。さすがに車は自分のみでした。
そこそこの寒さ。時間もないので早々に歩き出しました。

今夜もお月さまと共に。
なんですが、コンデジを買い換えたらリアルタッチになってしまっています。

林道に入ってすぐにゲートがありました。
もう民間人は車では一歩も入れませんね。
歩きましょう!

恐ろしい事書いてありますが……。

いつもの業者さん。夜間でも煌々と照らしてくれるライトは本当心強いです。

玄倉林道のメインゲートです。
もう「旧」メインゲートになりつつあります。

ライトなしでは昼間でも歩けない新青崩隧道。
往路で困ったことはありません。

ユーシン分岐に着きました。

ユーシンロッジです。
雪と言うよりは霜ですね。

では大石山を目指しましょう。

三番目が胸に刺さるんですけど……。

なかなかの斜面です。

ですが歩きやすい道です。

不意に打ち捨てられた標識が。
文字も読めません。

視線を感じて見上げると、そこにはイケメンな巨石が!

彼こそが大石山の由来の「大石」様です。

ちょっと頭に登らせて貰いますよ。

素晴らしい眺めでした。

富士山!

愛鷹山!

輝く相模湾!

歩いて来た玄倉林道も見えました。

今日の目的地、蛭ちゃんだ!
大石素晴らし過ぎます。

大石山の山頂です。
大石からは少し登りました。

ところが!大石山の向こうが大変。

雪!鎖!氷!
必死になって降りました。

ヒトの踏み跡は全く無かったのですが、登山道を小動物が歩いていました。
先行者の小動物、ではくどいので、以降単純に「先輩」と呼びました。

1254Pにあった、標識跡らしき鉄柱。
何が書いてあったのでしょうか。
一部の地図ではここが石小屋ノ頭と書かれています。

雪道を先輩の後を追っていきます。
無論、獣道には迷い込まない様注意しつつですが、この後しばらく続きました。

まだまだ先ですね。

石小屋ノ頭付近です。

左が赤石岳、右が悪沢岳。南アルプスです。

丹沢は基本的にアップダウンの宝庫です。
名も無いピークやコルがとにかくあります。

ザンザ洞キレットの核心部?
靴幅3つです。

でも蛭ヶ岳も近付きました。

山頂に山荘も見えます。

やっと着いた!

来たかった同角ノ頭です。
大満足の登頂です。

ただ同角ノ頭を最後に、先輩の足取りが途絶えました。
ここからは降雪後自分が一番乗りとなりましたが、少し寂しかったり。

木道に倒木が!
凄い折れ方です。

檜洞丸、あと2km。

とは言えやはり水平には進めませんね。

大丈夫? 信じて進んでいいの?

それでも何とか同角山稜分岐に着きました。

大室山方面が開けました。

ほどなくして石棚山稜分岐にも到着。ここまで来れば

檜洞丸もすぐです。

臼ヶ岳までの間にすら2つ3つピークと谷がありますもんね。

でも蛭ヶ岳も近付きました。

雪ぼうしをかぶったさるのこしかけです。

源蔵尾根分岐。なぜ「おね」がひらがな?
可愛く書いても下りは支尾根地獄なこと知ってるもん!

金山谷乗越です。

金山谷ノ頭方面の分岐が残ったままです。
現在は廃道。崩落も進み向かうは無謀らしいです。

神ノ川乗越。水場に降りた事はありません。

臼ヶ岳に着きました。あとちょっと!

ですがここで軽くお昼にしました。
最後の登りへの備えですが、寒いのなんの。

ミカゲ沢ノ頭です。
標識もなく平な山頂なので、気付かずに通過してしまう方がほとんどだと思います。

熊木沢が見えました。

蛭ちゃんへの最後の登りです。

が、蛭ちゃんの頂上付近にはノイバラが立ち塞がります。
チクチクアタックは地味にきます。

そっちから来たんです。
今回はそっちに戻りませんが。

着いたー!
7度目の蛭ヶ岳です。

お世話になりまーす!

受付後、夕焼けを見ました。

ぶれちゃってますが、夜景も見る事ができました。

今夜はおでん定食。
地味にパイナップルのカンヅメが有難かったです。
ほうじ茶をがぶ飲みさせて貰い、すぐ床に着きました。

二日目、午前4時です。

夜明け前の風景。

山荘はもう活動開始しています。

温度計はマイナス3度ですが、風が強く体感はマイナス10度はいっていたと思います。

独立峰に近いので、夜明け前は風が強まります。ですが寒さに耐えて御来光を拝みました。

苦しゅうない、と言わんばかりの富士山。

さあ帰路に就きましょう。
凍った鬼ヶ岩はチェーンスパイクの威力で登っていきます。

棚沢ノ頭に着きました。

ここからユーシン方面に下ります。

細い尾根です。標識はありません。

たまにテープと出会います。

弁当沢ノ頭を捉えました。

すばらしいブナの森です。

富士山と檜洞丸のツーショット。
この角度なら、檜洞丸は「丹沢富士」を名乗っても良いのではと思いました。

やがて広場の様な所に出ました。

標識は何もありませんが、弁当沢ノ頭の山頂です。

静かで広くて、素晴らしいところでした。

山頂を越えると急斜が待っていましたが、途中で西沢堰堤群を見る事も出来ました。

超望遠でボケてますが、南尾根登攀時に出会う赤バンではないでしょうか。

ガンガン下らせられます。

でも気持ちの良い尾根でした。

熊木ダム。大解放中ですね。
なかなか見られない角度ではないかと思いました。

熊木沢に降りました。

弁当沢ノ頭方面への入口です。
気持ちは分かるのですが、標識がないと判断に勇気がいりますね。

熊木沢から見る蛭ヶ岳。
大分歩いてきました。

廃道のハシゴです。
丸太橋は丸太こそ残っていましたが、角度を変えられてしまい橋ではなくなってしまっていました。

箒杉沢でチェーンスパイクを洗います。
カメラの仕様で赤く見えますが、実はあずき色です。

この一枚のために二日間連れ回した鋸太郎の新しいお供、熊太郎と鮭太郎です。
鮭太郎は食べられているのではありません。連れて行って貰っているのです。

玄倉林道を帰ります。
熊ゾーンらしいので、熊ベルはしばらく鳴らさなくてはなるまいです。

雨山峠分岐。
その強烈な斜面に、見る度に「無理」としか思いません。

雨山沢です。

玄倉ダム。
こちらも大解放中でしたので、ここでもユーシンブルーには会えませんでした。

(旧)メインゲートまで戻ってきました。

業者さんのライト。
光っているところを見ないと何だか分からないかも知れませんね。

少し下流ですがユーシンブルー。
やっぱり綺麗ですね。

林道入口まで戻ってきました。

玄倉川を振り返ります。

反対方向は丹沢湖。

冬場に頼むな!練ってないんだから!
と言わんばかりのぐでソフト。
容赦なく頂きました。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ 着替え 地図 コンパス
ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ナイフ 修理用具
ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー
非常食 行動食 テーピングテープ 軽アイゼン トレッキングポール ライター
カップ
【その他】 ロープ8mm×30m、カラビナ×8、クイックドロー×3、スリング×6、ショートパーセル×6、ハーネス、ATC、プーリー、アッセンダー、タイブロック、モバイルバッテリー、風力計、予備ヘッドライト、2バンドラジオ
よじ登り用品は持ち歩きの練習です。

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登った山

蛭ヶ岳

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丹沢山

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1,567m

檜洞丸

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1,601m

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