登山記録詳細

雪山登山
参考になった 8
大雪渓の向こうに広がるコマクサの花畑と槍_針ノ木岳・蓮華岳 針ノ木岳,蓮華岳(北アルプス・御嶽山)
img

記録したユーザー

Yamakaeru さん
  • 日程

    2018年7月1日(日)

  • 登山口へのアクセス

    マイカー
    その他:立山黒部アルペンルートの玄関口となる扇沢駅を目指す。扇沢駅に近い有料駐車場(400台、1日1,000円)もあるが、有料駐車場の一つ手前のシェルターのところに無料駐車場がある。結構な台数が駐車可能。ただし、観光地でもあるので、直ぐに一杯になる模様。トイレは扇沢駅を利用。

  • 天候

    快晴
    [2018年07月01日(日)の雨雲の位置を確認する]

この登山記録の行程

扇沢無料駐車場(04:11)・・・扇沢駅・針ノ木岳登山口(04:24)・・・大沢小屋(05:36)・・・針ノ木峠・針ノ木小屋(07:42)・・・針ノ木岳(09:28)・・・針ノ木峠・針ノ木小屋(10:35)・・・蓮華岳(11:39)・・・針ノ木峠・針ノ木小屋(12:25)(昼食~13:04)・・・大沢小屋(14:23)・・・扇沢駅・針ノ木岳登山口(15:20)・・・扇沢無料駐車場(15:29)


総距離 約15.8km 累積標高差 上り:約1,979m
下り:約1,980m
昨年、白馬の大雪渓を登って以来。久しぶりに後立山連峰にやって来た。今日の目的は白馬と並ぶ日本三大雪渓の一つ、針ノ木岳。ちなみに、日本三大雪渓の残り一つは剱沢雪渓。
高速を飛ばして夜のうちに駐車場に入る。気持ち軽く睡眠をとって4時ちょうどに行動開始。この時期、4時はすでにヘッドライトは不要。準備をしている間にみるみると空が明るくなって行く。
扇沢駅のバスターミナルの前に立つ。黒部ダムには過去何度も行ったことがあるが、こちらサイドからは一度もない。一度、ゆっくりトローリーバスに乗って行って見たいものだ(ちなみに2019年4月から電気バスになってしまうので、チャンスもあと僅か)。
針ノ木岳の登山口は黒部ダム行きのゲート脇にある。登山ポストに登山計画を提出して、いざ出発。
よく茂った森が出迎えてくれるが、すぐに道路に抜ける。九十九折りの林道を登山道はショートカットで突き抜けているのか。そんな感じで何度か道路をクロスしながら進む。
本格的な登山道は、黒部ダム行きの関電トンネル手前から始まる。
早朝の森に入ると、透き通るようないろいろな鳥のさえずりが聞こえてくる。大きな葉っぱをかき分けるたびに、夜露が水滴となってがパラパラっと落ちる。
自分が小人になったかと思うくらい草の葉っぱが大きい。サンカヨウの葉っぱもお盆くらいあって、その中央にはこれまた立派な実が何個も実っていた。自然が豊かな証拠だろう。
暫くは水平移動で森を抜けてく。ブナ林の幹も日頃見ているものより数倍は太い。沢を2、3度クロスする。結構な水量と流れがある割にはちゃんとした橋がなく、ハラハラしながら飛び石を踏みながら渡る。
1時間ほどで大沢小屋に到着。中は覗かなかったが、立派な小屋で、この時期でもトイレはちゃんと使えるようだった。
小屋から更に小一時間ほど森を歩く。徐々に登山道も傾斜が付いていく。
目の前に雪渓が見えた。所々、大きな穴が空いてて、下には勢いよく水が流れているのが見えた。
夏道が終わり雪渓歩きがスタートする。始まりは緩やかな感じだったが、さすが日本三大雪渓の一つ。見上げるとどこまでも続くかのような雪の斜面が広がっていた。どのみち着けるならと、早めにアイゼンを装着し片手にピッケルを握る。10本以下のアイゼンで歩いている人もいたが、登れば登る程斜度を増す(特に針ノ木峠の手前や針ノ木岳の山頂に向うトラバース部分はけっこう危ない)ので、個人的には12本のアイゼンをお勧めする。事実、この日も大怪我には至らなかったらしいが、2人ほど滑落者が出たと聞いている。
雪渓はとても幅広で、縦横無尽に歩けた。しかし、ただただ長いの一言。山の大きさでスケール感が狂うのか、登っても登っても峠に近づかない、そんな気がした。
それにしても、雪の上を歩いていると言うのにとんでもなく暑い。汗が多量に吹き出して、いつも以上に水を消費する。ハングしたような最後の斜面を登りきり、針ノ木小屋が見えた時には安堵感で座り込みそうになった。
が、そんな疲れを一瞬で吹き飛ばす眺望が小屋の向こう側に広がっていた。小屋の周辺には雪はなかったが、アイゼンを外す時間が勿体なくて、そのまま小屋の横までかけて行く。
真正面に鋭く尖ったピークが見える。紛れも無く、槍ヶ岳。槍を中心に北アルプスの山々が視界いっぱいに広がっている。後立山連峰には滅多に来ないため、山の配置が見慣れないためか、一層不思議な気がする。いや、同じ後立山連峰の白馬からの景色ともまた違う独特の景色だ。針ノ木岳は、後立山連峰の南部にあり、北アルプスのほぼ中央に位置することから、ちょうど均等に北アルプス全域を見渡すことが出来る。
天気予報が微妙だったので、なんとか一瞬でも眺望があればと願ってやってきたが、嬉しい誤算だ。なんと、遠くに雲を突き抜けるように聳えている富士山も確認ができた。
歩いて来た雪渓を見下ろすと、徐々に雲がせり上がって来ていた。雲が来てしまう前に、針ノ木岳の山頂を目指そうと、アイゼンを外して、岩肌が露出した小屋の右側の斜面を登って行く。
急な斜面を登り切ると再び雪渓が針ノ木岳の山頂近くまで広がっている。もう一度、アイゼンを装備。ここから先は、結構な斜度のトラバースとなるので緊張感を持って慎重に歩く。スバリ岳との間から、白い頂を持った大きな山が見えた。槍とはまた違う力強く迫力のある頂き。剱岳だ。槍と劔がこんなに近くで見れるなんて、なんて贅沢なんだろう。
針ノ木岳の山頂手前でアイゼンを外す。着けたり外したりと忙しい。山頂まではガレ場になっているので、落石しないようにゆっくり注意しながら登っていく。
視界が開けた瞬間、「おおっ」と感嘆の声が漏れる。ワイドスクリーンでも映り切らないような、大きなおおきな立山が飛び込んでくる。その横には先ほど見えた剱岳。眼下には、エメラルドグリーンの美しい黒部湖も見える。峠の方からはよく見えなかったが、高瀬ダム湖から湯㑨かけてもよく見える。ということは野口五郎岳や水晶岳、更には隠れて見えないが雲ノ平もあるはずだ。まるで北アルプスのジオラマのようだ。まだまだ未踏の憧れの山がいっぱいある。縦走路を目で追うだけでも楽しくて眺めていて尽きない。
登ってきた方を見下ろすと、予想通り雲が広がり雲海となっていた。蓮華岳の方にも雲が競り上がってきていたので、名残惜しかったが峠まで戻り蓮華岳を目指すことにする。
針ノ木山小屋に荷物をデポして、空身で反対側の斜面に登っていく。蓮華岳には全く雪はなかった。登り始めはなかなかの急登。お昼時で太陽のジリジリ感も半端ない。
急登を登りきると、急に視界が開けて今度はなだらかで美しい曲線の稜線が続く。白っぽい子砂利を敷き詰めた庭園を歩いているようだ。針ノ木小屋を境に、両側にこんなにも山容が異なる頂が並ぶなんて、とても不思議だ。
子砂利の斜面は、まさしくコマクサに最適の環境。ゆえに蓮華岳は燕岳等に並ぶコマクサの名所と言われている。毎年、高山植物の女王コマクサに謁見しないことには夏山は始まらないとばかりにコマクサを求めて歩くが、今年も早く見たいと心が逸る。
白っぽい砂利石の中に、一瞬、淡いピンクが混じって見えた。あった!と思ったら、その先にも、さらにその向こう側にも。気が付けば足元にも咲いていて、うっかりすると踏んでしまいそうになるくらい。燕岳や御岳山と、普通はロープで群生地を守っているというのに、ここではロープも柵も無しで普通に群生地の中を歩くことができる。某彦摩呂風に言うと「まるでコマクサのサファリパークや!」だ。。。(失礼) :)
斜面に寝ころびながら、できる限りのローアングルでコマクサをカメラに収める。岩肌に咲く可憐な花。その向こう側には白い雲が沸き立っている。日本を代表する山々に囲まれ、ゆっくりとした時間が流れる。至福の時だ。
針ノ木小屋に戻って遅めの昼食をとる。かなり汗をかいたので塩分濃いめのラーメンが美味しい。
雲が競り上がってきたこともあり、すっかり周囲も真っ白になってしまった。もう一回、素晴らしい眺望を見たかった気もするが、帰りの時間もあるので、視界ゼロとなった雪渓を降ることにする。。。

追記:登山中で気が付かなかったが、12時44分に山屋の先輩から一通のメールが入っていた。TJAR本戦に出場が決まったとの嬉しい知らせだ。予選会からヤキモキしていたが、先輩の二度目の挑戦。2年ぶりの暑い夏がやってくると自分のことのように嬉しくなった。

登山中の画像
登山画像
朝が明けてきました。さあ、出発。
登山画像
扇沢駅。
登山画像
可愛らしいピンクの花。
登山画像
今年最初のキヌガサソウ。
登山画像
日本三大雪渓。きたぞー。
登山画像
透き通るような紫が綺麗だった。
登山画像
延々と続く雪渓の壁。
登山画像
振り返って。
登山画像
あの尖がったのは紛れもなく槍ですね。雪渓を登…
登山画像
おおっ、富士山が見えるではないか。
登山画像
トラバースしながら針ノ木岳の山頂を目指します。
登山画像
スバリ岳の間に見えるは、、、劔だ。
登山画像
高山植物って感じ。
登山画像
立山がどどーんと。下は黒部湖。
登山画像
蓮華の方にも雲が立ち込めてきた。
登山画像
雲海とプラム。暑い時にこの酸っぱさが最高。
登山画像
針ノ木小屋を見下ろして。
登山画像
可憐な白さ。
登山画像
今年も謁見できました。女王様です。
登山画像
コマクサの群生とバックに立ち上る雲。
登山画像
シャクナゲの仲間かな。
登山画像
一面、コマクサだらけ。贅沢な。
登山画像
女王に謁見しないと夏山は始まらない。
参考になった 8

※この登山記録が、あなたの登山計画の参考になった場合
感謝の気持ちを込めて、右のボタンを押してください

Yamakaeruさんの登山記録についてコメントする
  • shou さん
    登り切った先に見えたものは、心の透明さと比例しますね。

  • Yamakaeru さん
    憧れの山々があんなに近くにジオラマ風に見れるなんて素敵ですね。もっともっと自分の足でどこまでも歩きたくなる。

  • レオ さん
    レポートを読んで感動が蘇りました。ありがとうございます。北アルプスの絶景とコマクサ、最高の山行でした。山頂から見た山々の稜線をいつか歩きたいです(^-^)

  • Yamakaeru さん
    ぜひぜひご一緒させてください。ちなみに8月11日に企画を一つ考えているのですが、改めて聞いてください。(^-^)

  • レオ さん
    山の日、空けておきます。楽しみです^_^

  • RAICHO さん
    アルプスの醍醐味すべてが詰まった最高のロケーションですね♪
    「ヤッホー!」叫びたくなる景色です(笑)

  • Yamakaeru さん
    1番のストレス解消ですね。(^-^)
    下山するのが本当に勿体ないです。

登った山

類似するモデルコース

関連する登山記録

もっと見る

Yamakaeru さんの他の登山記録

もっと見る

参考になった 8

※この山行記録が、あなたの登山計画の参考になった場合
感謝の気持ちを込めて、右のボタンを押してください

[このページのトップに戻る]

こんにちは、ゲストさん
◆東京の天気予報[山域を変更]
明日

明後日

曇のち雨
(日本気象協会提供:2020年2月23日 17時00分発表)
[ログイン]
ユーザ登録・ログインすることで、山頂天気予報を見たり、登山履歴を登録・整理・分析して、確認できます。
NEW カリマー最上級モデル モニターレポート
カリマー最上級モデル モニターレポート 冬の栂海新道、八ヶ岳のバリエーションルートで使用した永山さんのモニターレポート。ウェアもバックパックも高評価!
NEW 神戸の背後に広がる山々。六甲山へ行こう
神戸の背後に広がる山々。六甲山へ行こう 気軽なハイキングを楽しむのもよし、本格派な登山やクライミングを楽しむのもよし。六甲山ならではの魅力を味わおう。
NEW 紅葉写真コンテスト2019結果発表!
紅葉写真コンテスト2019結果発表! 紅葉写真コンテストに沢山のご応募をありがとうございました。216の応募写真から受賞作品が決定!!
NEW 長野県佐久地域で夢のアウトドアライフ
長野県佐久地域で夢のアウトドアライフ 晴天率が高く、便利で暮らしやすいという佐久地域。移住を実現した方々や地域の魅力を紹介。移住セミナーも開催します!
NEW ギミック満載の防寒帽/山MONO語り
ギミック満載の防寒帽/山MONO語り 山岳ライター高橋庄太郎さんの連載、今月はアウトドアリサーチの冬仕様の帽子を滝子山でチェック!
NEW 雪の浅間山と輝く樹氷を見に行こう!
雪の浅間山と輝く樹氷を見に行こう! 浅間山の絶景が待つ黒斑山スノーシューと、歴史を感じる街歩き。冬の小諸市の魅力を堪能する山旅の提案です。
NEW スノーシューの楽しみ方、冬の山の遊び方
スノーシューの楽しみ方、冬の山の遊び方 本格的な雪山登山は不安で二の足を踏んでいる…そんな人はスノーシューハイキングに行ってみましょう!
NEW 750mlサイズ新登場!サーモスの山専用ボトル
750mlサイズ新登場!サーモスの山専用ボトル 「もうちょっと」の声に応えた「ちょうどいい容量」の山専ボトル。「萩原編集長」の活用術もご紹介!
梅の香りの漂う早春の山への誘い
梅の香りの漂う早春の山への誘い 寒空にほんのりと漂う梅の花の香りは、五感で春を感じさせてくれる。今こそ梅の香りの漂う山へ――
冬でも歩けるアルプス! 全国のアルプスファンへ
冬でも歩けるアルプス! 全国のアルプスファンへ 日本全国にはその数は50以上あるともいわれる「ご当地アルプス」。本場を彷彿とさせる!?
冬だ! 富士山の見える山へ行こう!
冬だ! 富士山の見える山へ行こう! 日本一の山・富士山は、空気の澄んだ冬はとくに美しい。西は和歌山から北は福島まで――、富士山の見える山を目指してみては?
春を見つける・感じる山、早春ハイキング
春を見つける・感じる山、早春ハイキング この時期にいち早く春を感じる山を6つ紹介。いち早く花開く場所、陽だまりと海と空を感じる場所など、春を満喫できる場所へ